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播磨陰陽師の独り言・第三百四十七話「セミの鳴く庭」

——最近、ミンミンゼミの声が聞こえないなぁ。
 とか思っていたら、八月に入った途端、わが家の庭でも鳴きはじめました。
 六月の終わりにはクマゼミが鳴きはじめ、七月の中頃からはツクツクボーシが鳴きはじめました。
——ツクツクボーシが鳴くのは、少しはやいな。
 と思ったものです。
 庭でセミが鳴くのを聞くのは楽しいものです。鳥たちも鳴いていて、毎日、美しい声が聞けます。気分が良いです。
 前に住んでいた大阪の平野ひらのは都会で、マンションの外に交差点には大きな木が一本だけ生えていました。そこに大量のクマゼミが鳴いていました。地球が温暖化したり異常気象だったりして……本来ならアブラゼミのところ……クマゼミばかりが増えているそうです。
 平野の前には大阪の北区に住んでいました。近くに神社や公園があって、やはりここでもクマゼミばかりが鳴いていました。
 北区の前には、やはり大阪の阿倍野区に住んでいました。そこのマンションの入り口に数本の街路樹があり、びっしりとセミがついていました。転びそうになって、木に手でもつこうものなら、大量のセミが飛び立ちましす。このマンションにいたのはミンミンゼミでした。
 セミには色々な種類があります。時期によって入れ替わりますが、ひとつの種類の寿命は短いです。今、住んでいる門司港の庭では様々なセミの鳴き声が聞けて、とても嬉しいです。
 外国の人にとっては、セミの鳴き声は騒音でしかないそうです。不思議なことに日本語を知ったら、セミは美しい声に聞こえるようになるそうです。
 一番好きなセミはヒグラシです。これは大阪にいた時、何度か電車で箕面公園へまで行って録音しようとしたことがあります。しかし、最初の年はうまくゆきましたが、年々ヒグラシは少なくなっているようで、二度と録音出来ませんでした。毎日行けば録音くらい出来たかも知れません。しかし箕面は少し遠いので、なかなかピッタリとした時期に行くことは出来ませんでした。
 最近はYouTubeでヒグラシの鳴き声をかけています。外のツクツクボーシの声とコラボしている感じで、なかなか良いです。

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