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雨上がりの下北沢で潜り込む、もう一つの世界

友達が行けなくなったチケットを譲ってくれたので、下北沢までチャリで来た。(本当は徒歩)

全く知らない劇団の公演だったけど、想像以上に彼らの世界に入り込んでしまい、雨上がりの下北沢というなんだかノスタルジックな空気も相まって、帰りは舞台上の世界を引きずったままの気持ちで帰路についた。

私がよく観る演劇作品は、基本的に作品というより出演者を見に行くものなので、いつも基本的なあらすじや人物相関図などはチェックしておく。

だから今回もちゃんと予習もしておこうと思ってWebサイトを見たけど、全然書いてない。入場したらズッシリな公演チラシと一緒にこの公演のチラシも入っていたけど、説明文がエモくて頭に入ってこなくて3回くらい読み直した。あと登場人物の名前があったけど、名前しかない。内容のヒントがない。何系なのかさっぱりわからないまま始まった。

95分の作品だったが、見入っているうちに終わった。私がよく見に行くところの作品もちょうど一幕95分なのだけど、演劇としての濃密さが違う。スピード感が違う。演技しているように見えない自然なセリフとテンポ感が素晴らしかった。もう一回観に行きたい。

このお芝居に限らず、良い作品を観ていると、いつのまにかその世界の中に入り込んでしまって、現実の自分を忘れてしまう。

作品を見終わると、その世界の余韻も残りつつ、心に仄かにみなぎるパワー。現実は変わらなくても、心の血圧が上がっているから未来に向かっていく強い気持ちが生まれる。

ということで、いい作品に出会えて嬉しいなあ、という話でした。誘ってくれてありがとう。

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