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ビジネス感覚で守る

コロナ禍あたりから、メディアの質が特に悪くなってきたという声を聞くことが多い。本来は人々に有益な情報を届けるのが役目だったはずだが、逆行しているようにも見える。

大きなメディアは利益を求めて情報を発信している、という事を常に意識しておくのが大切。巨大なメディアになるほど、組織を維持するためにはお金が継続的に必要になる。最初は崇高だったメディアのミッションも、大きな組織を食べさせるために荒稼ぎすることが優先されてくる。

基本的には
・視聴者の数を集めて広告収益を上げる
・広告主の利益になるような情報を流す

政治家や国家が影の広告主(資金提供者)になるケースもあって、これはプロパガンダの一種。その原資が税金だからタチが悪い。陰謀論もビジネスなので気をつけよう。


現代はSNSを中心に情報が多過ぎて、人間の頭では処理しきれないレベルに達している。メディアが意図的にやっているかどうかは分からないが、これは人間に対するDDOS攻撃と言ってもいいだろう。許容量を超えた情報が頭に入ってくると、正しく考える事ができなくなってくる。

多岐にわたる情報であっても、「減次元」の記事に書いたように次元を減らせば理解しやすくなる。そこで必要になってくる減次元モノサシがビジネス感覚だ。

・この情報を流す事で得しているのは誰か
・誰を喜ばせるためにこの情報を流しているのか

具体的な収益構造や裏側にある仕組みまで推察できれば良いが、理解できなくても誰が得しそうかは直感で分かる。その直感を大切にする。


もう一つのモノサシは「ポエムで誤魔化されていないか」という視点。

・みんなで乗り越えよう
・日本を取り戻そう
・この街の将来のために
・あなたの優しさが必要です

それらしい言葉が並んでいるが、よくよく考えれば意味不明だ。

ポエムは感情に働きかけるので、その言葉を聞くと思考が止まってしまう。武術的に言えば「居着かされている」状態で、金縛りに近い。

その昔、奇声を上げて相手の出鼻を抑えて、その隙に相手を斬るという剣術流派があったそうだ。声が当て身になっている。ポエムも当て身の一種と考えて、思考停止しないように気を付けたい。

お涙ちょうだいのポエムを連発する人や組織やメディアには要注意。あなたの思考を止め、その隙に別角度からの攻撃や侵略が始まっている。

「子育て支援」というポエムの裏で、現役世代の所得を減らす税金のようなモノ(子ども子育て拠出金や社会保険料の増額)が増えているのが実例だ。気付いている人が少ないのはポエムで思考を止められているから。


100年ほど前は日本人の9割が自営業で稼いでいたから大半の人が経営感覚を持っていた。現在は9割がサラリーマンか公務員。会社を経営している人は1割しかいない。

真面目に働いていれば、社長が集めてきたお金の分け前(給料)をもらえると思っている。これに慣れてしまうと、誰が損して誰が得しているかと言うビジネス感覚は育たない。

フリマへの出品でもよいので、自分が最終責任者となって、給料以外の収益を上げてみる。そこにビジネス感覚が育ってくる。


いつからか「お金は汚いモノ」「稼ぐことは悪いこと」というポエムを潜在意識に刷り込まれて、日本人は損得を感じられなくなってしまった。日本の国際競争力が落ちている一因だと思う。

「情報の取捨選択能力・コミュニケーション(英語)・ビジネス感覚」は現代では必須の能力。もう一つ付け加えるとすれば、生活や自由な思考を守るための護身能力も必要なスキルだと思う。

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