Kei

少林寺拳法を経て極真空手へ。15年かけて黒帯を取得。支部道場を開けと言われるが自分が稽…

Kei

少林寺拳法を経て極真空手へ。15年かけて黒帯を取得。支部道場を開けと言われるが自分が稽古したいので、さらに実践的な技法を学ぶために空手のルーツ沖縄空手に再入門。沖縄空手5段師範練士。沖縄古武術、古流柔術、剣術などを日常的に稽古しながら後輩を育てている。

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  • 武術を護身術に進化させる

    格闘技や武道と護身術の違いを日々考えている日記です。

最近の記事

護身術を教える時に気をつけている事

10年ほど前に町内のオヤジ会から依頼を受けて「オヤジ狩りに遭わないために」というタイトルで2時間ほどの護身術教室をやったことがあります。その時には座学と実技を行いましたが、いま思えば中身の無い教室でした(苦笑) 座学では私が30分ほど喋りっぱなしで参加者は聞いているだけ。みんなが護身を考えるのではなく、理屈を聞かされているだけという状況。実技も柔術のカッコ良い技を教えましたが、とっさに使える技術ではなかったです。 最近また護身的なことを教えるようになったのですが、当時の自

    • 機会が犯罪者を作る

      「機会が泥棒を作る」という言葉があります。 先ほど、まさにこの状況に出くわしました。 駐車した車内の一番見えるところに、何かが入ってそうなカバンを放置する。 たとえ貴重品が入っていなくても「金品欲しさに窓ガラスを割られて物色されるかも」という発想は無かったのでしょうか。 犯罪者予備軍は「トランクやダッシュボードにもガソリン用クレジットカードやETCカードなどを放置しているかもしれない」と予測して犯罪に及ぶかもしれません。起こらなくても良い犯罪は、起こさないように注意ができ

      • 観光地での防犯意識

        アロハ精神にあふれるハワイ。 しかしハワイは2022年になって犯罪件数が激増してます。 2022年の1〜4月までの4ヶ月ですでに昨年1年の犯罪件数を大きく上回っており、このままのペースで行くと2020年と比べて、  ・殺人事件が4.8倍  ・強盗が4.4倍  ・車上荒らしが4.2倍  ・暴行事件が3.8倍 になる恐れがあります。 メジャーな観光地ではコロナ禍による経済ダメージでホームレス等の犯罪者予備軍が大きく増えて獲物を待っていたところに、観光再開によって旅行者が増

        • 犯罪者のルールを考える

          犯罪者が常に有利なのは自分のルールで動いているからです。 一般社会のルールに縛られてはいません。 我々が法律を守っていても、犯罪者は法律を守らずに自由に動けます。また加害者が自分のタイミングで犯罪を犯すのに対して、被害者は常に受け身な状態で犯罪に巻き込まれます。急に襲われるので対応が遅れるわけです。 この対応の遅れには3つの要素があって、  1.突然襲われるので対処が遅れる  2.どこまで反撃して良いか迷って対応が遅れる  3.どう対応すれば良いか考えて対応が遅れる 普

        護身術を教える時に気をつけている事

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        • 武術を護身術に進化させる
          7本

        記事

          逃げる、を考える

          護身術を始めてから痛感したのは、現代の武術はとても中途半端だということ。 武道/武術の世界にドップリ浸かっていたので感覚が麻痺していたが、相手がまだ活きているのに制圧したつもりでいる。武道スポーツだけでなく古流武術でさえ、そうだ。相手が紳士である事を前提としている。 武術で「暴漢を転ばせてから逃げましょう」と言うが、体力的な弱者が本当に逃げ切れるのか。 「逃げるのが最大の護身術」と言いながらも、逃げる練習をする護身術は無い(子供の護身術では逃げ方を練習するのに)。逃げ方

          逃げる、を考える

          犯罪の需要と供給。被害者の選び方。

          「犯罪は、犯罪の機会を欲する者(加害者)と犯罪の機会を与える者(被害者)との、需要と供給が一致した時に起きる」という言葉がある。 犯罪者は供給を待っている。街角に「周囲を気にしている人」と「まったく周囲を気にしていない人」がいたら、犯罪者は後者を選ぶ。つまり「比較して弱いほう。比較して邪魔くさくないほう」を選ぶ。つまり他人よりも「周囲を気にしているフリ」をしていれば狙われにくい。 歩きスマホは「比較して弱いほう」の最たる例。「自分は周囲を一切気にしていません。どうぞ犯罪の

          犯罪の需要と供給。被害者の選び方。

          危険の境目

          先日、ボティガードの加藤さんの言葉でなるほどと思った。 『わたし日頃から「危うきに近づかないのが、最大の護身術」と公言してます。しかしケンカを知らないと「何が危うきなのか?」が、よく分からんのです』 パーソナルスペースが全くない日本人も多くいて(都市部は特に)他人と間合いをとらない。日頃から模擬ケンカをしていないと、危険な感覚というのは分からないもので、そのために武術や格闘技の意味がある。日本はもはや安全な国ではない。 昭和の頃ならケンカも分かりやすかったし正々堂々とし

          危険の境目