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朝陽を待ち侘びて

笠岡で過ごしたこの2年間。自宅アパートから、毎日のように朝陽を撮り続けた。

朝陽を浴びると、日常が晴れやかな気分になる。

移ろう空が色々な風情を魅せ、豊かな感情が芽生える。

けれど、朝陽を拝めない日だってある。

なかなか、夜明けがやって来ない。

「明けない夜はない」と言うけれど、朝になっても灰色の空で、冷たい雨が降っていることも。

そんな日は、夜に流されてしまいそうになった。

悲観した気分を引きずったまま、いつの間にか、陽は暮れていた。

僕らの日常は、いとも容易く気枯れ(けがれ)ゆくもの。

だからこそ、晴れ(ハレ)が必要だ。

心に豊かな土壌を育みながら、朝陽を待ち侘ちびたい。

日常の穢れ(けがれ)を祓うには、晴れやかな非日常が必須。

一緒にご飯を食べたり、お酒を酌み交わしたり、歌ったり踊ったりキスをしたり、互いの呼吸を合わせる時間が必要だ。

こうした交わりは、決して不要なんかじゃない。

情が湧き、心が繁り、粋な感性が咲き乱れ、枯れた日常に気(ケ)が宿るから。

たとえ雨が降っていようとも、朝陽のように他者の心を照らすことはできる。

外へ連れ出すことはできる。

だからこそ、若気のごとく青き心を燃やし、日常を晴らしたい。

大切な人の日常を想像し、手を取り合って、非日常を創造したい。

視線を合わせ、共に感じたい。

広い空を見上げ辺りを見渡せば、自分のことを必要としている人がいるはずだ。

朝陽を待ち侘びて、夜を晴らそう。

***

『自分を明け渡さないと、夜は明けない』

朝は自然とやって来るけれど、そこに主体性がないと、朝陽が昇っていることにも気がつけない。

※2022.02.20追記

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読んで頂きありがとうございます(*^^*)

以前は【軟水のたそがれ】を書いていましたが、今後は【朝陽を待ち侘びて】を書き流して参ります。

※8/29現在で、10本の記事を載せたマガジンとして完成しました!

テーマ性をもった作品に仕上げましたので、読んで頂けると嬉しいですっ!











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