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記事一覧
『北海道をかし菓伝』 十六頁/幸せそうな牛たちの姿が思い浮かぶバターケーキ
スポンジケーキのような、カステラのような、見るからに優しい雰囲気をまとったお菓子です。食べるとバターの香りが口いっぱいに広がって、その名を再認識。混じり気のない味は、澄みきった青空の下、のんびりと草を食む牛たちの姿を思い起こさせます。
※『北海道をかし菓伝』は、私が独自に設定した選定基準(食用加工油脂や人工甘味料を使っていないなど)を満たしている、後世に残したい北海道のお菓子について綴った読み物
『北海道をかし菓伝』 十五頁/歌にたとえるなら「故郷(ふるさと)」のような揚げおかき
サクッとした小気味良い食感に、お塩だけのあっさりとした味付け。ついつい手が伸びて、止まらなくなってしまうおかきです。素朴で飽きのこない味は、歌に例えるなら唱歌「故郷(ふるさと)」のような気がします。懐かしくてほっとした気持ちになる、世代を超えて愛されるお菓子ではないかと思います。
※『北海道をかし菓伝』は、私が独自に設定した選定基準(食用加工油脂や人工甘味料を使っていないなど)を満たしている、後
『北海道をかし菓伝』 十四頁/宝石のような美しい飴玉
琥珀色のキラキラした姿に、しばし見惚れてしまいます。どこか懐かしい気持ちにもなるのは、このお店がある街の風景がふと思い浮かぶからでしょうか。大正ロマン香るノスタルジックな街並み。優しい甘さに包まれながら、“モボ”や“モガ”もこの味を楽しんでいたのかな、なんてちょっと昔に思いを馳せてみるのです。
※『北海道をかし菓伝』は、私が独自に設定した選定基準(食用加工油脂や人工甘味料を使っていないなど)を満
『北海道をかし菓伝』 十三頁/“神様の食べ物”という言葉が思い浮かぶチョコレート
モダンなパッケージを開くと現れる、端正な姿の板チョコレート。カカオの濃厚な味わいに、ひとかけらで満たされた気持ちになります。チョコレートはそれなりに食べてきたつもりで、魅力も分かったような気になっていたけれど、本当に「そんな気になっていただけだったなあ」と気づかせてもくれました。カカオの学名になっているテオブロマ(神様の食べ物)という言葉が思い浮かぶような、尊さを感じずにはいられないチョコレートで
もっとみる『北海道をかし菓伝』少し前に更新しました。どうぞよろしくお願いします!
『北海道をかし菓伝』は毎週金曜日に更新予定ですが、昨日は都合によりお休みしました。本日アップしたので、ご覧いただけると幸いです。
『北海道をかし菓伝』 十二頁/子どもの頃の夏休みを思い出す洋風せんべい
子どもの頃は毎年、夏休みを北海道の祖父母宅で過ごしていました。叔母家族も合流してワイワイ楽しい日々。なので、帰る日が近づくにつれて、だんだん物悲しい気持ちになって。そのピークがやってくるのが前日の夕方くらいです。ちょうど、母と一緒に荷造りを終えたくらいの時間帯。洋服など宅配便で送ってもらう荷物の中には決まってこのお菓子がありました――みんなで囲む最後の晩ごはん前の、ちょっと涙が出そうなあの夏の夕暮
もっとみる『北海道をかし菓伝』 十一頁/コラム*家族からのお土産part2&旅先での出会い*
先月、〈これまでの綴り方ではちょっと書けない気がするお菓子のこと〉をコラムという形で綴ってみたのですが、やっぱりあのとき入れればよかった……と、後になって思ったお店があります。今回はそのお店のお菓子のことと、旅先で出会った印象深い2つのお菓子について綴ってみたいと思います。
つづきはこちらから
『北海道をかし菓伝』 十頁/青空に浮かぶ雲のようなカステラ
雲ひとつない青空もいいけれど、ふわふわした雲が浮かんでいると、より心が和みます。雲のゆったりとした様子が空を優しい雰囲気にしているように見えるからなのかもしれません。そんなイメージがこのカステラと重なります。食べているとほっこりして、なんだか周りの空気まで優しくなる気がするのです。雲と結びつくのは、ひょっとするとお店が空港にあることも関係しているのかな。
※『北海道をかし菓伝』は、私が独自に設定
『北海道をかし菓伝』 九頁/今いる場所に彩りを添えてくれる羊羹
“羊羹は、銘々皿に取り分けて、急須でいれたお茶とともにゆっくり味わうもの”という自分の中の固定観念を覆された羊羹です。山や海など自然の中でも、旅先のホテルでも、ちょっと一息つきたいときにいいじゃない!そう思ったら、世界までちょっと広がった気がしました。
※『北海道をかし菓伝』は、私が独自に設定した選定基準(食用加工油脂や人工甘味料を使っていないなど)を満たしている、後世に残したい北海道のお菓子に
『北海道をかし菓伝』 八頁/青空の下で食べたくなるようなチーズケーキ
ホテルの朝食にでてきそうなふわふわのオムレツのようなチーズケーキ。濃厚でいて爽やかな味わいは、夏の北海道を思わせます。だからなのか、青空の下が似合うなあ、なんて思ったりして。家の中でゆったりといただくのもいいけれど、好きな飲み物を持って、外で食べたくもなるのです。
※『北海道をかし菓伝』は、私が独自に設定した選定基準(食用加工油脂や人工甘味料を使っていないなど)を満たしている、後世に残したい北海
『北海道をかし菓伝』 七頁/コラム *家族からのお土産*
熟慮の末、独自の選定基準を設けたり、綴り方にも制約を設けたりして、先月いざ走り出した『北海道をかし菓伝』。デジタル音痴のため、アップするにも1時間以上を費やしたりと、あたふたしながらひと月が過ぎ、2ヶ月目に突入。ほんの少しだけ心に余裕ができました。
すると、先送りにしていた課題のことがふと気になって。その課題とは、〈これまでの綴り方ではちょっと書けない気がするお菓子のことをどうするか〉です。たと
『北海道をかし菓伝』 六頁/キラキラ輝く雪原が思い浮かぶような豆菓子
菓子器に盛られた姿が雪のように見えて、わあっと歓声をあげる私。それを見て相好を崩す祖父母――時は昭和。小学校の夏休みに、初めて一人だけで北海道の祖父母宅に滞在したときの一コマであり、このお菓子のいちばん古い記憶です。あれから数十年の時を経ても、変わらぬ姿、優しい甘さと楽しい食感に懐かしさが込み上げてきます。
※『北海道をかし菓伝』は、私が独自に設定した選定基準(食用加工油脂や人工甘味料を使ってい