着床前スクリーニング
そもそも着床前スクリーニングをやっている病院は都内でも数件、多くは関西に集中していてその混み具合から関西に通うことが予想された私は心がぽっきり折れた。トランクに夫の冷凍した精子を入れてガラガラ引っ張って通院して、などネットでたまに見かけては大変だなあ、と他人事のように思っていた。とてもじゃないけどできない。ならば高くても海外に受精卵を検査に出す方法にしよう、ということで。
とにかく全く未知!情報の探し方もわからない!と困った結果、不妊治療の病院に相談してみることに。そしたらなんと提携してる会社があると言うじゃないですか。なんだ、やってたんだ!表立っては言わないんだね。ということで安心してまずは説明会へ夫と。その前に。
夫は着床前スクリーニングに乗り気ではなく、そこまでして……というワードが話し合ってる最中に出て、私は泣いてしまった。
私「あと何年かしたら、スクリーニング検査は当たり前にきっとなるんだよ。この国が遅れてるという理由だけで、そこまでして、なんて言われるのおかしい。人工授精も体外受精も最初はそう言われてたけど、いまはふつうに受け入れてるよね?それと同じなのに、ちょっと早かっただけで私だけが受けられないの?」
日本の着床前スクリーニングに対する意識の低さは流産を繰り返す私たちにはただただ怒りと悔しさしかない。性別がわかってしまう?性別なんて知らなくていいよ、隠してよ!とにかく流産したくないんだよ。関西の病院では、性別を知らせず染色体異常の有無だけを調べてくれると何かで見た。それでいいんだよ!
そして何より、費用が高い。めっちゃ高い!なので、私は着床前スクリーニングに関しては自分で出すことにした。その額およそ200万!
は〜……しかもそれで全ての受精卵に異常があったらドブに捨てたようなもんだ。ほんとに不妊治療はギャンブルだよね。
そこまで言うなら、と夫も承諾。スクリーニング検査に向けて2度目の採卵をすることに。今度はできるだけ多くとりたい(検査は胚盤胞8コからの取り扱い。4コセットが最近できたらしいので最低4コ)。前回胚盤胞が1つしか育たなかった私が!でもまあ前回はふりかけ半分、顕微半分にして、ふりかけが全滅だったので今回全部顕微にしたら望みはあるのでは、と。
ということで採卵に向けてまずピルで生理を起こし、初めての自己注射。(前回は2〜3回通いの注射で良かった)前半ガニレスト、後半オビドレル。注射することより、薬剤を注射器で吸うことの方が手間取るし時間食うし大変だったけどなんとか。
3月16日採卵。夫も付き添えるというので一緒に病院。前回思ってたより痛かったのと、前回より卵の数が多いので静脈麻酔をお願いしたのでひと安心、と思いきや!
いた〜い!!うっすらたまに意識が戻る。我慢できるくらいだけどいたい。思わず手術中に、ゔゔゔうう〜〜!と声が出た気がする。先生がそれを聞いて麻酔医師か看護師さんに何か指示を出した気が。意識なくなるんだと思ってたよ、1回目の流産手術のときみたいに……。
起こされて、自分の足で立ち上がってリカバリー室へフラフラと。なんだか頭がいだい。夫が入ってきたので手を握ってもらうも、点滴の管を踏まれていだい。踏んだり蹴ったり。
結果、卵はなんと12コとれたー!前回6コだからなんと倍。がんばった。受精卵、そして胚盤胞へ育つのは何個か。次回。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?