テンセント城下町建築中

テンセントという企業を知っているだろうか。
2021年6月末時点の時価総額世界ランキング第7位。中国の大企業だ。

上はアップル、マイクロソフト、サウジアラビアムコ(世界最大の石油会社)、アマゾン、アルファベット(グーグルの親会社)、フェイスブック。
なのでGAFAに追いつけ追い越せといった立ち位置だ。

事業内容はITが代表的。
WechatやQQ(日本で言うところのLINE)といったアプリで中国国内の通信や決済インフラを握っている。

私としてはゲーム分野での活動が一番目に入ってくる印象。
最近遊んでいる「白夜極光」。近々リリース予定の「ポケモンユナイト」。

タイトルなし

傘下の企業も見知った名前が並ぶ。
「Clash of Clans」「Clash Royale」のSupercell。
「League of Legends」のRiot Games。
「Fortnite」のEpic Games。

タイトルなし2

どれも強いタイトルばっかりで、無敵じゃんって思ってしまう。

そんなテンセントが儲かりすぎたのか自社ビルならぬ、自社都市を建築中というニュースをみかけた。

中国深圳市大鏟湾で大規模な建設工事が6月初旬にスタートした。IT大手のテンセント(騰訊)が自社のグローバル本部となる未来都市の建設を進めているのだ。

テンセント公式サイトによると、投資額318億9000万元(約5500億円)の同都市の開発面積は200万平方メートルだという。その規模は米マンハッタン中心部のミッドタウンに匹敵する。

ちょっとした感じじゃなくてどえらい広い土地!
スケールが違うね。
自動運転などのスマート交通を取り入れた最新型の都市を目指しているとのこと。

ここにはテンセント本体及び傘下の企業、そこで働く人々が集まることになるんだろう。
まさに企業城下町というわけだ。


日本で有名な企業城下町といえば豊田市が挙げられるだろうか。

豊田市は、世界でもトップクラスの自動車メーカーである、トヨタ自動車がある愛知県の市です。愛知県では、名古屋市についで二番目に人口が多い都市で、元々は挙母市という名前でしたが、1959年に豊田市と名前を変えて現在に至ります。

企業が発展すれば多額の法人税を納めてくれるだけでなく、地域の人の仕事が生まれ、ひいては経済活動が回りだす。
地方都市と企業は二人三脚で発展していく。
テンセントもこういった構想を持っているのだろう。
(自動車と違ってIT産業は工場とかいらないからちょっと違和感があるけど……)

そういえばトヨタって独自のカレンダーで動いていて、城下町もそれにあわせている。こういったことも生まれてくるんだろうか?

ところで、「トヨタカレンダー」って言葉をご存知だろうか? トヨタ系列の工場の稼働カレンダーで、いわゆる日本国民の祝日は一切無視。

週5日の営業日ルーティンを繰り返し、効率的に工場を稼働しているのだ。そしてGWやお盆、年末年始に、どっかり大型連休がもらえる。下請け、孫請け、その孫請けまで含めたトヨタ関連企業が全てトヨタカレンダーに従って生きているのだ。当然、周辺の店舗などもそれに合わせて営業する。街全体がトヨタカレンダーを基準に動くことになる。

企業が敷いた法の中で生活する。
まさに独自の国といった感じだ。

企業に骨を埋めるなんてのは古い話だ、これからの産業はその時その時で転職していくもんだって考えていたけど、IT大手がそこへ回帰するってのは面白い話だなぁと。


ともあれ完成したら一度見てみたいものだね。

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