【再定義シリーズ】 感応について その5 場のエネルギー、運動のエネルギー

身体感覚の感応は「エネルギーの交換」と考える事が出来ます。
自分一人の中からでも、エネルギーは生み出せますが、他者に助けてもらえば、より強いエネルギーを得る事が出来ます。

相手が命を奪いに来る。武術の前提はこれです。
普段、気にしない命も、奪われてしまう、となれば、そこに大きな力が生まれます。
必死の力、切羽詰まった力、背水の陣の力、火事場のバカ力、大きな力が得られます。
この力を自覚すれば、今度は自分の記憶の力を借りて、自分一人でいながら、大きな力も引き出せます。
記憶との間でエネルギーの交換をした、と考える事が出来ます。

確かに、この力は武器です。
この力を育ててきたからこそ、隙間に存在する力を見つけられずにいました。
どうやら、空じゃない場所、隙間という安心を得られる場所にもエネルギーはあるようです。
しかし、そのエネルギーは何かが燃えたり動いたり、活動をして生まれるエネルギーではなく、場所そのものが持つエネルギーだとわかってきました。

位置エネルギーというのがあります。
高いところにいれば、それだけでエネルギーを持っている、と。
ダムに水をためていれば、それを落とすだけで、電気のエネルギーへと変換できます。高いところにいる、というのは位置のエネルギーを感じやすいのかもしれません。
ただ、今まさに襲われている時、同じ地面に立っていれば、相手との間に位置エネルギーがあるとは考えられません。身体はギュッと縮まります。
しかし、本当に、その場所、空間にはエネルギーないのでしょうか?

私は空と空じゃない場所を先に実感しました。理由は後付けです。
まずは安心できる場所ってある!とわかったところからのスタートです。
しかし、こうして言葉にして伝える時、経験は後回しになります。
よっぽど、私の事を信頼して、私が言っているのだから、絶対にある、と覚悟して探りながら読めば、理由も要らないかもしれませんが、そんな人はほぼいないはずです(笑)。
ならば、少しでも、今自分が持つ知識の中で、もしかしたらそうかも、と思う程度にはなっておきたいものです。

「場にはエネルギーがある」
これをどれだけ知っているか、です。
ツイている奴に乗れ、ギャンブルではよく言われる事です。
進学校にいれば、勉強時間が増える。これも場の力かもしれません。
宇宙にはダークエネルギーが満ちている。最近の研究ではそうなっているとの事。何もない空間にすら、エネルギーはある、そうらしいです。

ただ、今自分がいる空間で空気ですら自覚する事は難しいです。
もちろん、今、空気、という言葉を出しましたから、瞬時にそれを自覚し、空気の大切が分かる人もいるかと思いますが、毎日、毎瞬、空気を吸わなきゃ、今日も空気をありがとう、とは思えません。仕事できなくなります(笑)。

目に見える結果、成果は運動エネルギーのよう。
大きな成果はそこに魅力も見つけやすいです。
自分にとって心地よい環境、身体にも心にもストレスを与えない環境は退屈に見えるかもしれません。特に、若いうちには比較する力も乏しく、冒険心があふれてしまい、隣の芝生が気になりがちです(笑)。

これがダメだ、というわけではないのです。こういうもの、として認識しておく事が大切だよ、と言っています。
運動のエネルギーはわかりやすいですが、場のエネルギーは見えにくい。そういうものです。
そして、身体感覚が移りあう事、感応する事で見えてくるものは運動のエネルギー寄りなもの、だという事です。
感応感度を求めれば、動くものから得られるエネルギーはより、大きくなります。しかし、そうじゃないものもある、とわかれば、感応だけに頼らなくてもよくなります。そして、さらに、安心の度合いは増えていく事に。好循環が始まります。

【つくば稽古予定】参加受付中


9/11 つくば稽古
つくば稽古では、主に「怪我の功名」について、詳しくお伝えしたい思います。座骨と心臓、そして、そこから胎児の感覚、魂の感覚、もう大変です(笑)。
基本もなければ、覚えなくてはいけない技もない。ペアを組んで号令に合わせて行う練習もありません。気楽に、興味本位でご参加ください。

詳しくはウェブサイトでご確認ください。
申込、詳細はこちらのページから

【甲野善紀先生】浜松稽古参加受付中


9/24(土) 甲野善紀先生浜松稽古
先生の稽古は受講の仕方が自由です。
見るだけ、聞くだけでも大丈夫。もちろん、しっかり、手を合わせて感覚を探る事も出来ます。
武術だから、と敷居が高いと思われる人もいるかもしれませんが、大丈夫です。
私は先生にお会いして人生がガラリと変わりました。こんな生き方があるのを知らなかったのです。その生き方とは「身体に従い生きる」という生き方。便利になりすぎて、皆すっかり忘れてしまっています。
一生に一度は甲野先生の稽古を・・・、そんな気持ちです。

詳しくはウェブサイトでご確認ください。
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