マガジンのカバー画像

恐怖の正体

16
運営しているクリエイター

記事一覧

30年かかった後は3年で済む話 その3

常識は歳を重ねていけばいくほど固くなる。
「棒を奪い取る」、武術武道の経験のない人なら、これがどれだけ難しい事か知らないと思う。漫画や映画では主人公はヒョイと取り上げ恐れない。ごく当たり前にやってしまう。
ただ、実際にやってみればわかるが、これは本当に困難な事。

とはいえ、出来る人もいると思う。ただ、出来る人というのは、よくわからず出来るもの。その理由がわからない。だからこその才能なのだと思うが

もっとみる

30年かかった後は3年で済む話 その2

身体は当たり前のものどれだけ身体を凄い凄い、と言葉にしても、無意識のレベルでは「当たり前」と思ってしまう。心は形がなく、見えないが、身体はここにあるのがわかるし、肉体として見えている。あまりにも身近であるがゆえに、凄さを忘れてしまう。

指先は小さい胴体、体幹、背骨、丹田・・・、中心を作っているこれらは肉体の中でも大切にされる。代わりのないものだから、なのだろう。
しかし、指先は違う。もちろん、指

もっとみる

30年かかった後は3年で済む話

覚えてもいなかったが、このnoteを始めるきっかけになった術理と今、つながっている。

初めてnoteに記事を作ったのがこれ。
「30年かけてできるようになったこと」
角度をそろえて棒きれをヒョイととる技だ。

このマガジンの終わりに「角度から先端へ」と締めくくってあったが、形になるのに3年ほどかかったことになる。ただ、この3年が長いのか、短いのかわからない(笑)。
だって、最初のステップは30年

もっとみる

ゼロから作るイメージの世界 その2

今日は「階段」の話。
両手を使い、核と殻の役割を分けイメージの玉を作った。何かを想像する時、ぼんやりだったから忘れてしまうのだ。核と殻、中心と外側の両方を同時に意識をすればイメージはなくならない、それが分かった。
随分と慣れてきたところで自然と生まれてきたのが「階段」。

ホップ、ステップ、ジャンプ階段はあちこちにある。しかし、その階段で気分は晴れない。しかし、足の下に作ったイメージの階段であれば

もっとみる

ゼロから作るイメージの世界

間が空いてしまった。間が空く時は大抵、研究が進む時、新しく見つかる身体感覚がうまく言葉に出来ない時、更新は滞る。
言葉に出来ない、というのが二つ意味がある、一つは出てきた感覚に言葉が追い付かない時、もう一つは新しい動きを説明する言葉が手垢のついたものだった時。今回は後者。イメージ力という世界は広い。どうしても、その守備範囲に取り込まれてしまうが、そうじゃない。身体由来、という事を忘れないで欲しい。

もっとみる

リアルよりも強いイメージの作り方 その3

イメージ力を改めて考えるいつからだろう、「イメージする」という言葉が多用されるようになったのは。
なんとなく広がり、気がつけば当たり前に必要な能力と言われるようになった。
世の中に広がる時にはいつも、「専門家」も増える。イメージを教える専門家が生まれる。

イメージ力の専門家はイメージの力で現実を切り開いてきた人たち。自分の持つ成功の原因をイメージに求める。すでに結果はあるのだから、結果のないもの

もっとみる

リアルよりも強いイメージの作り方 その2

イメージの「玉」両手を使い「玉」をイメージしてみて欲しい。「真円」などという条件は付けないから簡単だと思う。泥団子を作る感じでいい。
この時、両手のひらは「外側の形」を意識している。丸くこね、手のひらで転がし、玉にしていく。
もし、気功的なメソッドを知っているのなら、この玉をよくこね、伸ばし、さらに気持ちを入れていく事も出来るかもしれない。

10分、20分、飽きることなくそれが出来るのなら、相当

もっとみる

リアルよりも強いイメージの作り方

頭を落とす姿勢の効用に気づいた事から始まったこの一連の研究。ひたすら「強さを捨て」、「弱さを求める」事をしている。

無意識レベルにある支えを亡くした時、新しい世界が見える。この時、頭は疑うが、動きが変わり、それまでした事のない動きが現れるのだから疑うよりも探りたくなる。今日からのしばらくは「イメージ」の話。

イメージとは何かイメージとは何か。
子供の頃は夢は聞かれても、イメージはあまり問われな

もっとみる

気配の消し方 その3

子供の時からずっと、臆病で過ごしている。人と争うのは苦手。それなのに、たまたま武道の家に生まれ技を学んでしまった。知ってはいるが使えない、というのはなかなか苦しい。言いたい事を言えず、心の奥にためてしまう。身体が硬いのはそんな影響かもしれない(笑)。

思いがけず、前回、「骨盤は立ててはいけない」、と書いてしまった。言葉にすれば形が生まれ、方向がでる。方向性の違いは争いの種になりかねない。
しかし

もっとみる

気配の消し方 その2

気配は消えるのは当たり前。
あえて少し強めの言い方をしてみた。単純に「強さ」という物差しを使えば気配など見えていても、これまで学んで得た技や道具を使った方が強い。「慣れた身体」でなら安心して技も道具も使える。しかし、「今以上」の困難に出会った時、それまでの技や道具は役に立たない。

気配を消す方法を知っていれば、技や道具が効かない相手であっても、何とかなる可能性が上がる。もちろん、相手も気配を消せ

もっとみる

気配の消し方

恐怖の正体として「胴体」と「頭」と「目玉」について何回かに分けて書いてきた。ほんの一月ちょっとの間に出てきたもの。検討不足ではあるものの、はっきりとした働きも出てきたのだから、あながち間違いというわけではないはず。

「正しさ」を求める人にはお勧めをしないが、今すでに、自分の中にある恐怖に苦しんでいるなら試してみる価値はあると思う。
そう「思いこむ」とかいう話ではない。「頭を落とした姿勢」というの

もっとみる

恐怖の正体 その5

恐怖の正体について書き連ねているが、恐怖の正体自体は単純、胴体の緊張だ。
心を主役にすれば怖いものは怖い、となりそうなものだが、身体に緊張が現れなければその恐怖はないのと同じ。口先だけの恐怖ならば、気持ちの切り替えだけで何とかなる。

身体を数字で考えているとわからなくなるが、身体感覚を磨いていくと、各部分がそれぞれ役割を持っている事がわかる。
今日は「胴体」と「頭」と「目玉」について話をしたい。

もっとみる

恐怖の正体 その4

私は臆病者である。これは隠していても仕方がない。そして、これまでも何度も、言ってきた事。
武術の世界にずっといるわけだが、強くなりたくてこの道に入ったわけではない。たまたま父が武道を好み、道場まで作ってしまうほどのめりこんでしまったから、その家に生まれた私はこの道を歩く事になった。

才能はなかったが、人生の大半を武の世界へと費やしている。臆病な性格は変わらないが、色々な事を知るようになる。
それ

もっとみる

恐怖の正体 その3

頭を落とす姿勢

恐怖の正体は胴体。
これが一応の答え。しかし、そう簡単には受け入れられないと思う。それは当然。そして、それぞれがまた、本当の正体とは何か、と問い続ける事で、結果として恐怖を気にしないで動き続ける、という力を与えてくれる。
ただ、私の中では確信。恐怖が出てきたなら、すぐに、頭を落とし、身体を縛られないようにする、それが決まった。

恐怖は胴体に生まれる。ならば、その胴体を切り捨てれ

もっとみる