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中医薬膳的にみる『生姜』のはたらき。寒い時だけじゃ、もったいない!

夏に摂る生姜は『上げる&高める』


突然ですが、生姜のイメージってどんな感じでしょうか?

【食べれば体が温まるイメージ】を持つ方が多いかと思います。

確かにそれもありますが、中医薬膳的観点で見ると
なるほど、そんな働きもあるんだ! な事がみえてきます。

しかも夏に食べるメリットもあるんです♪

どういう点が?という核心に迫る前に

まずは、生姜のもつ味の性質についてみていきましょう。


中医薬膳では、食品ひとつひとつ
その働きによって様々なグループに分類されます。

ちなみに生姜は 
体の表面を開いて発汗を促進し、体内毒素や老廃物を出しやすくする
「辛温解表類(しんおんげひょうるい)」に分類されます。

【主なはたらき】
・悪寒がするといった風邪の初期
生姜の持つ「辛味」で汗を出させて、邪気を取り払う という使い方
・冷えの症状の緩和
・痰を排除、消解させる
吐き気を止める

また、生のままと加熱したものでは作用が異なります。

【生のまま】
 辛い味で発散する働きが強くなり

【加熱したもの】
 胃腸を温める方向に傾く  

この違いは、最近はメディアでも分けて紹介されていたりしますね。


そしてここからが、本題!
夏の生姜が、上げて高めるとはどういうこと?についてです。

◆上げる とは?
→『昇発』のこと。
五臓(肝/腎/脾/肺/腎)のうちの「肝」の
体の上部や外に向かう働きのこと。
(「肝」は全身の気の流れと深い関係があります。)

◆高める とは?
→『陽気』のこと。
体を構成している 気/血/津液 のうちの『気』の新陳代謝を高め、熱を作り出すはたらきのこと。

夏に生姜をとることは、この二つの働きを高めてくれます。

これから動くぞ! という朝に食べること
胃の気を活発にさせ、消化促進
・血液循環速度が速まり、脳への血の巡りが良くなり頭を活発に
と言われています。

また、高温多汗になる夏は、胃腸にも疲れが出やすい時でもあります。

そんな時は、
常温の飲料に生姜をプラスすることで
胃の陽気を保護することが出来ます。

そして
休もうとしていく夜は、控えめにしたほうが良いです。

というのも、
夜は陽から陰へと移行していく時

この時にあまり沢山食べると、陽気を高ぶらせてしまい、安眠の妨げになります。

その時々に合わせて
上手に活用したいですね。


【とっても余談な私の失敗談】

同じような間違いをしている方はいないとは思うのですが
私の失敗談をぜひ聞いてやってください。。。

今の私は更年期世代で、どちらかと言えば
冷えよりも、熱感と渇く感じが気になるお年頃です。

ですが、以前はとにかく手足が冷たく、何とかして温めたい!と
良いとされるものは積極的に摂りまくっておりました。

その中の一つが、今回取り上げている生姜。
しかも、生のまま齧る という何とも野性味溢れる摂取方法を取っていました(笑)

ここまで読んでいただけた方は、もうお分かりかと思いますが
せっせと摂っていた事が、より冷えるほうに追いやっていたんですね~

知らないって怖い・・・


何でもそうですが、たくさん食べれば良いというものはありません。

改善したいことへ向けて、適量をこつこつと です。
(これがなかなか…なんですけどね。)

以上、とっても余談の私の失敗談でした。。




まだまだ暑いですが、暦の上ではまもなく秋がやってきます。

秋は乾燥する時期。

ということは、発散させてしまう生姜は
乾燥が強まってしまうので、控えめに摂るようにしましょう。


以上、夏に摂る生姜は『上げる&高める』について
お伝えしてまいりました。

もう少し続きそうな、暑さを乗り越える知恵のひとつとして
参考にしていただけたら嬉しいです。


YO


#中医薬膳
#身体ケア

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