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94年生まれの男と週刊少年ジャンプ

何をしても長続きしないことでおなじみの僕だが、ジャンプを読むことだけはずーーーーーっと続けている。

小学生のころから読み始めて、そこからずっと読んでいるからもう15年近く愛読していることになる。


「週刊少年ジャンプ」。くそったれ月曜日の唯一の楽しみ。


「鬼滅の刃」の異次元の大ヒット、「チェンソーマン」というこれまでのジャンプ作品と明らかに異質な作品の登場など、ジャンプが転換点を迎えているように見えるこのタイミングで、自分がどの年齢で何を読んでいたのか、ふと振り返ってみたくなった。

同世代のジャンプ読者しか理解できない文章になりそうだけど、まあそれはいいか。



■小学生(2004年〜2006年くらい)


記憶にあまり自信がないけど、たぶん小学3年生の時に僕はジャンプを読み始めた。

だいたい僕の小学生時のカルチャーは、兄貴がいる友達経由のものなので、たぶん友達の家に行った時に転がっていたジャンプから読み始めた気がする。

当時の連載陣を見てみると、

ONE PIECE:デービーバックファイト編
NARUTO:サスケ奪還編
BLEACH:尸魂界(ソウル・ソサエティ)編クライマックス

さらに中堅漫画として

「アイシールド21」「デスノート」「シャーマンキング」

が控えるという、今考えてもそりゃハマるしかないわなという圧倒的なラインナップだ。

当時小学校では友達のほぼ全員がジャンプを読んでいた。

ONE PIECEの今後の展開について、読み始めたばかりの考察サイトで見た聞きかじりの知識をみんな披露し合っていた。
アイシールド21が面白すぎて本気で中学生になったらアメフト部を作ろうと盛り上がっていた。

楽しい時代。

っていうか当時の連載作品を調べただけで思い出が吹き出してきて泣きそうなんだけど。みんなちゃんと元気なのか?


■中学生(2007年〜2009年くらい)

友達全員がジャンプを読んでいた小学校時代だが、中学に入ると読んでるやつと読んでないやつに分かれてきた。

学校でジャンプの話をすることも少なくなってきた僕は、インターネットの感想サイトをよく見るようになった。

中でも僕は「男爵ディーノ」という感想サイトをほぼ毎週見ていた。(まだあった…。すげえ)

そこではなんとなく「BLEACH」がオシャレ演出だけの漫画だと馬鹿にするものとされてたし、「テニスの王子様」は読者が突っ込む最強ギャグ漫画とされていた。

漫画をストーリーの整合性だけで判断したり、作品から距離を取って評価する立場になろうとしたりと、しっかり中二病だ。

最近短期連載していた「BURN THE WITCH」の圧倒的な演出を浴びていると、あの最強の演出の他に何が必要だったんだ?と今は思うけど。


読んでいて楽しい、楽しくないという軸に、この作品はすごい、すごくないという軸が加わってきたのはこのころだったように思う。


■高校生(2010年〜2012年くらい)


中学の終わりから高校のはじめにかけてのジャンプは、連載作品の多くが異常な盛り上がりを見せていて、また学校で「今週のジャンプ読んだ?」話が毎週繰り広げられるようになった。

主な連載作品としては

HUNTER×HUNTER:蟻編クライマックス
ONE PIECE:頂上戦争編
NARUTO:忍界大戦
BLEACH:VS藍染

みたいな感じ。

それぞれの作品の盛り上がりを超えて、雑誌自体が熱を帯びてくるあの感じは今思い出しても本当に興奮するものだったと思う。


■大学生(2013年〜2016年くらい)


このあたりになると1度打ち切られるのを見ていた先生が大ヒットを飛ばしたりするようになってくる。

四谷先輩の怪談→ハイキュー!
賢い犬リリエンタール→ワールドトリガー
彼方セブンブリッジ→斉木楠雄のΨ難
逢魔ヶ刻動物園→僕のヒーローアカデミア
など

このころから個々の作品を楽しむ他に「文脈を楽しむ」という楽しさが出てきた。


「ハイキュー!」の中に「四谷先輩」で見られたホラーっぽいゾクゾク演出を見るとわくわくする。

「リリエンタール」の悪いやつが出てこない、緻密な構成といった良さが、「ワールドトリガー」でバトル漫画として完全に昇華されていくのに感動する。など。


プロ野球でもプロレスでも映画でもラジオでも長く同じものを見続けていると、その場のショーの面白さに加え、大きな物語を味わう楽しさが出てくる。

(この選手は長年苦労していて…、〇〇の弟子だったあいつが△△の弟子と大戦するのは…、あのコメディ撮ってた監督ってこんなヒューマンドラマが撮れるんだ…とか)


こういう「大きな物語」を楽しむ、というエンタメの楽しみ方を一番最初に理解できたのも「週刊少年ジャンプ」という媒体だった。


■社会人(2017年〜)

大学生の中盤くらいからジャンプ+のサービスが始まって、僕にとってジャンプはiPadで読むものになった。

ジャンプのビジネスモデルも広がっていって、自分が仕事をするようになった今、なんて楽しそうな仕事なんだ!とわくわくする動きがたくさんある。


まずはジャンプ+のWEB連載の台頭。

映画の公開が近づく「とんかつDJアゲ太郎」、既刊5巻の段階で600万部を売り上げる「SPY×FAMILY」、今週Adobeとコラボした「左ききのエレン」など、ジャンプ+というフィールド自体が、すでに大きな動きに繋がるメディアに成長してきている。


またメディアミックスでも自分が読み始めたころとは異なる動きが出てきている。

「ハイキュー!」などの2.5次元演劇、「ONE PIECE」「約束のネバーランド」「僕のヒーローアカデミア」の海外トップチームと組んだ実写化など、一つの漫画作品から生まれるコンテンツを押し広げていこうという意思が随所に感じられる。



もはやジャンプの話をする友達は決まった数人しかいないけど、おそらく僕はジャンプを読み続けるだろう。

たった一人で毎週作品を描き上げ、限られた誌面を取り合うこの古臭いシステムから生まれる作品たちが大好きだから。

生まれた作品たちを広げていくために常に新しいことにチャレンジし続けていくジャンプの動きを見ているのが大好きだから。


良いまとめも思いつかないので、最後はベタなことを言って終ろうと思う。
せーの、人生の大切なことは全てジャンプに教わりました



ーーー


@いえもん
「仕事できる」の定義、それですわ。(即レス、ロジカル、サクサク進む)
この話終わり。すまん。

おいしい定食屋まじで探してたんで、美松は必ず行きます!!うまそう!!


@きっちゃん
ほんっとにアクティブなのね!!
こんなお父さんの子に生まれたかったわ!笑

山の中いいなあ。最近「水曜どうでしょう」また見てて、旅・アウトドアへの興味が湧いてきてます。


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