文章に書くとき意識している、たった1つのこと
私は文章を書くプロではないので、正直、文才があるとは思っていません。ただ、エッセイを書くときには、読んでいる方に楽しく読んで欲しいなと思っています。そのために気を付けていることは、たった1つだけ。
文章にリズムをつけること
です。実践方法は、文末表現に変化をつけることです。「~です」「~でした」と、同じ文末にならないように。
なんのことはない、小学生のとき、作文で先生によく注意されるやつです。同じ文末表現だと、やっぱりリズムが出ないんですよね。
以下が、あえて同じ文末表現にした文章です。
【例文1】
今日は朝7時に起きた。
朝ご飯食べて会社に行った。
午前中は事務ワークをした。
午後からは辛い外回りをした。
夜6時に会社を出た。
夜ご飯は苦いゴーヤを食べた。
テレビを見て歯を磨いて寝た。
今日も平和な日だった。
すごく平坦な印象を受けます。リズムがないせいか、読むのに時間がかかる気がしませんか?
上記の文章の文末表現にバリエーションをつけてみます。
【例文2】
今日は朝7時に起床。
朝ご飯食べて会社へ向かった。
午前中は事務ワーク。
午後からは辛い外回りをする。
夜6時に会社を出た。
夜ご飯は苦いゴーヤ。
テレビを見て歯を磨いて寝る。
今日も平和な日だった。
どうでしょうか? リズムが出て、先ほどより読む時間が早くなった気がしますよね。上記は「体言止め」を使ったり、過去形を現在形にしたりしました。
文末表現のバリエーションは、他にも「形容詞止め」や「疑問形」「否定形」「倒置法」などがあります。それらをうまく組み合わせることで、さらにリズムが出てきます。
無理やり、先ほどの文章の文末表現に、さらにバリエーションをつけると。
【例文3】
今日は朝7時に起床。
朝ご飯食べて会社へ。
午前中は事務ワークをしただろか。
午後からは外回りをして辛い。
夜6時に会社を出た。
夜ご飯は苦いゴーヤで食べられない。
テレビを見て歯を磨いて寝る。
平和な日だった、今日も。
ゴーヤのくだりは強引ですが(笑)、リズムはもちろんですが、少し情景も加わったような気がしませんか。
さて、以上が基本。
ここからは応用なのですが、あえて文末表現を揃える場合もあります。
それは、前の文章の流れで使うケースになります。なかなか解説は難しいので、一番最初の例文1の前に、別の文章を付けてみました。以下をお読みください。
【例文4】
親の敷いたレールから外れたかった。
東京に行けば自由になれる。
そう思って、特急列車に乗ったはず。
特急列車は何行きだったのだろう。
気が付けば、
会社という名のレールに乗っていた。
退屈な毎日を迎えるために
今日も寝る。その繰り返し。
今日は朝7時に起きた。
朝ご飯食べて会社に行った。
午前中は事務ワークをした。
午後からは辛い外回りをした。
夜6時に会社を出た。
夜ご飯は苦いゴーヤを食べた。
テレビを見て歯を磨いて寝た。
今日も平和な日だった。
いかがでしょうか? 楽曲でいうところの、Aメロ、Bメロのように、転調しているような感じがして、文章にストーリー性やメリハリが出てきます(出てなかったら、すみません……)。
実際の楽曲だったら、この後にサビが来るところ。それでは、そのサビをつけた文章を最後に本記事を終わりたいと思います。
【例文5】
親の敷いたレールから外れたかった。
東京に行けば自由になれる。
そう思って、特急列車に乗ったはず。
特急列車は何行きだったのだろう。
気が付けば、
会社という名のレールに乗っていた。
退屈な毎日を迎えるために
今日も寝る。その繰り返し。
今日は朝7時に起きた。
朝ご飯食べて会社に行った。
午前中は事務ワークをした。
午後からは辛い外回りをした。
夜6時に会社を出た。
夜ご飯は苦いゴーヤを食べた。
テレビを見て歯を磨いて寝た。
今日も平和な日だった。
ああ ジリジリ鳴る ジリジリ鳴る。
そろそろ起きろって
渋谷で買った目覚まし時計が
ああ ジリジリ鳴る ジリジリ鳴る。
そろそろ起きろって
まだ微かにあった野望ってやつが。
以上。
昭和の歌謡曲をおおくりしました(笑)。
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