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長男に届いた学習机

小学3年生になる長男に学習机が届いた。
正直、まだ早いと思っていた。
長男は普段、1階のリビングテーブルで勉強をしている。
学校から借りているパソコンでタイピングの練習をするのが、
最近の習慣だ。

まだ塾には通っていない。
習い事でプログラミングをしている程度。
「学校の勉強、簡単?」
お風呂でなんとなしに聞いてみた。
長男は「簡単」と答えた。
ある日、ダイニングテーブルで
3桁の足し算、引き算が書かれたメモを見て驚いた。
つい最近、足し算を覚えたばかりだった
気がするのに。

梅雨のさなか、その机は届いた。
組み立て式だったので、
届いたときには、いくつかの段ボールの塊だったが、
組み立ててみると、大人でも座れる立派な机になった。
長男は椅子に座って引き出しを開けたり閉めたりしている。

私は少し仕事があったので、
自室にこもって仕事をしていた。そうすると、
新しく机が設置された、隣の長男の部屋にやってくる
小さな足音が何度も聞こえる。

長男が何度も行ったり来たりしているのだ。
気になって部屋をのぞいてみると、
ただ椅子に座っているだけだ。
それを何度も繰り返している。
妻がレイアウトを変更したいらしく、
実際の学習道具を机にいれるのは我慢だ。

「なにしているの?」
尋ねても長男は、はにかむだけだ。

あと数年か、十数年か。
楽しいことも、辛いことも、
この学習机と一緒に経験していくんだろうな。

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