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小学3年生になる長男に学習机が届いた。 正直、まだ早いと思っていた。 長男は普段、1階のリビングテーブルで勉強をしている。 学校から借りているパソコンでタイピングの練習をするのが、 最近の習慣だ。 まだ塾には通っていない。 習い事でプログラミングをしている程度。 「学校の勉強、簡単?」 お風呂でなんとなしに聞いてみた。 長男は「簡単」と答えた。 ある日、ダイニングテーブルで 3桁の足し算、引き算が書かれたメモを見て驚いた。 つい最近、足し算を覚えたばかりだった 気がするのに
誕生日を迎える、4歳の息子が そわそわしている。 一週間前から誕生日の話題ばかりだ。 プレゼントは何が欲しい、 クラッカーを鳴らして欲しい、 ケーキを買いに行きたい、 何度も同じ話ばかりしている。 夜も興奮しているのか、 眠たくないと、だだをこねている。 30歳過ぎたくらいからだろうか。 節目を迎えるとき以外は さして誕生日を意識することは なくなった。 だから、子どもの真っ直ぐな 期待感が新鮮に映る。 自分が祝ってもらえることが 嬉しいのだろうか。 自分が成長したこと
最近は会社に行くことも増えた。 しばらくリモートワークだったので どうも調子がつかめない。 夜、会社を出て家に帰る。 小学2年と年中の子どもたちは、 夜ご飯どころか、お風呂まで 済ませている。 会社通勤の感覚が掴めていないので、 当面はご飯を買って帰ることにしている。 といってもお酒のつまみ、 コンビニの総菜だ。 焼き鳥や砂肝炒め、マカロニサラダ。 主食はないが、おじさんとっては 十分な量を買って帰る。 ただ、困ったことに、 家に帰って私食べていると、 子どもたちがじ
食に関して今までで一番衝撃だったのは、 20年以上昔、 イタリアで飲んだカプチーノだ。 大学の卒業旅行中に 立ち寄った小さなバール。 ちょっと休憩するだけだったのに、 その味が旅一番の思い出になった。 「こんなに美味しいコーヒーには、 もう二度とありつけることはないだろう」 そう思ったのだが、 それからすぐにありつけた。 スターバックスが日本に上陸したからだ。 初めてお店で飲んだとき、 少々値が張るが、 「こんなに美味しいコーヒーが これからいつでも飲めるなんて」 と感動
せっかくのお出かけ。 外で食事する場合、子どもが 食べたいものがあるお店を選びたい。 だが、子どもが二人いると、 意見が割れてしまう。 小学2年の息子は ラーメンが食べたいという。 年中の息子は ハンバーガーが食べたいという。 今日はお店がたくさんある繁華街に お出かけしているので、 折角なら、その食べ物に特化した おいしいお店に行きたいところだ。 しかし、意見が割れてしまうと そうはいかなくなる。 無難になんでもある ファミリーレストランになってしまうのだ。 だが
リモートワークの日々は続く。 幼稚園年中の次男は春休みが 終わったばかりということもあり、 午前中で幼稚園が終わる。 お昼の我が家は、 妻と次男と私の三人がいる。 今日のお昼ごはんは、 目玉焼きとハムだった。 次男はハムの代わりに冷凍ハンバーグ。 食べようとすると、 次男が私のお皿をじっと見ている。 どうやら、ハムも食べたいようだ。 箸でハムを一枚つかんで 次男の皿においてあげた。 「ありがとう」と次男が言う。 「どういたしまして」と私が言う。 しかし、次男はすぐに食
二人の子どもを入れなくてはいけないので、 お風呂はいつも格闘だ。 まずは自分が入って 長男を入れて、次は次男。 風邪を引かないように、 どれだけ素早くするかという勝負だ。 ところが今日は長男が具合が悪いらしい。 お風呂は入らないというので、 4歳の次男と二人で入ることになった。 そういえば、長男が小さい頃は、 お風呂で一緒に遊んだり、 ひらがなや数字を教えたりした。 次男はそんな機会があまりなかったな。 いつも早く上がるからな。 そこで今日はお風呂で 数字を教えること
朝、4歳になる次男が癇癪を起した。 何が原因かわからないが、 泣きじゃくりながら 妻や物にあたっている。 あげくにテーブルの上にあった お皿を落として割ってしまった。 妻は怒りながら皿を片付ける。 困ったものだ。 次男は昔から 暴れ出すと手がつけられない。 このまま育ったら、 どうしたものか。 お皿を割ったことで、 多少はおとなしくなった 次男をだっこしながら、 そんなことを考えた。 その夜の夕食。 妻が買い物の話を持ち出した。 今度の日曜日、 何々を買うという話だ。
朝起きて、子どもの寝ている姿を見ると、 なんで、こうなったのか、 と驚くことがしばしばある。 7歳の長男はまともになったが、 4歳の次男は相変わらずだ。 頭と足が反対になっていたり、 床に寝ていたりする。 夜の間に何があったか 謎でしょうがなかった。 その謎がある日、解明された。 その日は仕事が立て込んでいたせいか、 私自身の寝付きが悪かった。 小さな物音がするたび、 目を覚ますような状態。 次男は私の横ですやすやと寝ていた。 朝の2時ぐらいだろうか。 突然、次男がベッ
息子がカードゲームを やろうと言ってきた。 カードの表面は統一の黒の絵柄で、 裏面は寿司の絵が描かれている。 「かっぱ巻き」なら2枚、 「まぐろ」なら2枚。 なるほど、神経衰弱か。 息子がダイニングテーブルの上に、 カードを並べる。 神経衰弱は記憶力のゲーム。 息子はまだ4歳なので、 あまり得意ではない。 どうやって勝たせてあげようか と思案しながらゲームは始まった。 が、それは普通の神経衰弱ではなかった。 世にも奇妙なルールの 神経衰弱だったのだ。 ルール①まずは普
子育てはお金がかかると聞いていたが、 実際子どもができると身にしみてわかる。 正直、自分にはお金かからない。 服だって食事だって 最低限のものでいい。 ところが子どもにそういうわけにいかない。 いいものを着せてやりたいし、 おいしい物を食べさせたいし、 楽しい所に連れて行ってやりたい。 ただ、それで生活が崩壊しては 元も子もない。 切り詰められるところは 切り詰めていかなければいけない。 外食も月に1度。 洋服もファストファッション中心。 遊園地も数か月に1度。 と
公園に行くと、必ず7歳になる長男が 「かくれんぼしようよ」と言ってくる。 しかも問答無用で 4歳の次男を鬼にする。 いち、に、さん、しぃ と数を数え始める次男。 長男は本気で隠れようと、 遠くの方まで走っていった。 それほど広くない公園だが、 子どもが迷子になったら大変だ。 長男がおおよそどの辺りに 隠れたかを確認した後、 私は次男のすぐそばの 木の陰に隠れる。 きゅう、じゅっ 数え終わった次男はあたりを見回す。 外にいるときは、いつも私か妻かに 手を握ってもらって
7歳になった長男はもう自転車に乗れる。 小学校に入ったときに、 窮屈そうだったので、 新しい自転車を購入した。 前の自転車には補助輪をつけて、 4歳の次男のものに。 いわゆるお古だが、 次男は気に入ってくれて、 たまに「自分の自転車で行く」と、 その自転車で公園に行こうとする。 そうなると大変だ。 車も走る道路をちょこちょこと、 こいで行くことになる。 危険なので、私も長男も 自転車はあきらめて、 横を一緒に歩いていかなければいけない。 何回かこぐたびに、うまくいかない
子どものころ、父親と お風呂に入るのが嫌だった。 理由は思い出せなかった。 自分がお父さんになったとき 理由がわかった。お風呂の温度だ。 冬のこの時期、年寄りは やっぱりお風呂は熱い温度で入りたい。 だが、子どもには熱すぎるのだ。 私と一緒にお風呂に入ると、 すぐに熱いと言われ、 水で冷ます羽目になる。 そして終いには、 「お母さんと入りたい」 と言われてしまう。 兄弟二人をお風呂に入れる身としては 最初から温いと、自分がお風呂を出る頃には 体感では水近く、風邪を引き