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アラカンの転職(新章スタート)
前に、僕自身の転職活動について書いたことがある。
実は、昨年末、勤めていた会社を退社した。今年から、新たな会社に勤めることとなった。
いわば、アラカンの転職の新章突入ということであるが、その辺りの経緯について、差し支えない範囲で書いておきたい。
いま勤めている会社は、いわゆるスタートアップ企業で、IPOをめざしていた。僕は、IPOを展望する中での体制固めの要員の1人として雇われたわけであるが、結論から先に言うと、IPOを断念した。
そこに至る過程には、いろいろな事情があり、あまりここで具体的な話をするわけにはいかないのだが、ざっくりと言えば、昨今のスタートアップ企業の資金調達環境の悪化もあって、資金繰りが続かなくなったのだ。で、資金力のある他社の傘下に入ることになり、自社でのIPOは諦めた。以上である。
そうなると、僕は「用なし」ということになるので、改めて転職活動を再開するしかなくなった。前回よりも、3年も年を食っているのは明らかなマイナス要因であるが、直近までスタートアップ企業の現役役員だったことはプラス要因とも言える。現在の勤務先と同じようにIPOを展望しているスタートアップ企業に転職するのであれば、「即戦力」と見なされるからである。
というわけで、知り合いの転職エージェントを通じて、幾つかの企業の面接を受けて、結果的にそのうちの1社から内定をもらった。1月から勤務する会社は、3年前の現勤務先と同じようなステージである。ただし管理部門はまだスタッフが揃っておらず、明らかに心許ない。まあ、考えようによっては、これから会社としての体制を整えていけばよいので、やることはたくさんありそうである。退屈はしない。
事業内容は、現勤務先とまったく親和性はない。しかし、社会性があって、自分たちの事業を通じて社会をより良くしていきたいという思い入れが強い点は似ていると言える。
僕くらいの年齢になると、ビジネスマンとしての残り時間はあまり多くない。単に給料を貰えるだけの仕事ではなく、何か自分たちのやったことを通じて、世の中に爪痕を残しておきたいという思いが強くなってきた。したがって、転職活動においても、事業としての「ソロバン勘定」だけではなく、事業を通じて社会を変革したいという「夢とロマン」の両方を兼ね備えているような企業を探していたような気がする。
これから勤める会社が、果たして本当にそうした僕の目論見に合致した会社であるか否かは、これから徐々に明らかになって来るであろう。
ダメならダメで、また転職活動をするだけである。もうあと何年かで年金を貰える年齢なのである。地位とか給料に恋々とするような見っともない真似だけはしないでおきたいと思っている次第である。
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