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岸田総理、ウクライナ電撃訪問の件


一粒万倍日・天赦日・寅の日の電撃訪問

WBCの準決勝で盛り上がる最中、岸田総理大臣がポーランド経由で電車にてウクライナを訪問した。外務省が全域で退避勧告を出しているウクライナへの電撃訪問。狙いは、G7を前にサミットメンバー国で唯一ウクライナ訪問しておらず、ウクライナ支援でも出遅れている日本として支援を強化したいとの狙いがあると思われる。

秘密裡にウクライナ訪問予定だった政府

インドからの戦地ウクライナ訪問については、秘密裡に行いたかったようだ。今回ばれたのは、ウクライナ訪問は無いと否定していた日本政府に疑問を持った日テレ記者が岸田総理を隣国ポーランドまで追いかけ、電車でウクライナ国境を越え訪問した映像をすっぱ抜き速報打ったようだ。
秘密裡に行いたかった理由があったのかは判らないが、この動きには岸田総理には強かな外交戦略があるものと思われる。

ウクライナ・ロシア双方とのパイプづくり

先日のインドでのG20にて、岸田政権の代表として訪れていた林芳正外務大臣が、国内の公務を優先するとして、G20外相会合を欠席したということがあった。ウクライナ侵攻や東シナ海・南シナ海の問題を扱う会合を欠席したとして国内ではかなり非難されたのだが、それには日本政府として表立って(日本を特別視して門戸を開いている)ロシアを批判しないという意図があったといわれている。
意外にロシア製の兵器を所有しているインドとしても、G20でロシアを表立って批判したくはない。その上で日本も日本側の意図をインドには伝えていたようである。

WBC盛り上がるこの時期に電撃訪問した理由

一方でウクライナに対しては、日本は総額8000億円超の援助を決定したようである。武器輸出の制限や現行の安保法制では軍事支援は不可能。さらに、近々開催されるG7サミットのメンバー国で唯一ウクライナ訪問してない日本にとっては、復興資金援助は必要と思われるが、額が大きすぎるような感が否めない。さらに、インド太平洋諸国へ約10兆円の支援を決定した。

今回このタイミングを狙って電撃訪問と援助決定した理由は、おそらく約11兆円にも上る税金投入の批判を少しでもかわしたいとの意図があったものと思われる。

11兆円の資金援助は外為特会の剰余金で賄えそうだが…

総額11兆円の投入。金額としては大きいもので、このためにまた追加増税なんかされたらたまったものではない。そのためにWBCで盛り上がる中でそそくさと決めて追加増税せざるを得ない状況であるアピールしたいのだろうか?そう勘繰らざるを得ない。
ただそういう状況であっても、財政措置として特別会計から”一時借用する”かたちで、増税は回避可能。それでいま騒がれているのが、円安で剰余金が40兆円近くまで増大している外為特会である。

そもそも特別会計の財源は財政投融資(財投債)で債権から調達なのだが、これは巷で言われている税金が償還財源の普通国債とは違い、投資した利益を返済に充てる債権となる。それでいうと利益が出たのなら償還に全額充てるべきではあるのだが、かつての定額給付金も、またIMFへの融資の財源として外為特会が検討されてたこともあるので、それで賄えることはできる。

こういった外交戦略を展開しつつ国益を守っていくのは政府の責任ではあるが、そのつけを国民に払わせて搾取するようなしないようにしていただきたいと個人的には思う。(了)


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