「口コミ」という幻想
一言でいうと
1対1がつながる瞬間が100万回存在したのではなく
1対100万の瞬間が何回かあっただけ
活用シーン
マーケティング
内容
2012年ヤフーの研究者達がツイッター上の数百万件のメッセージの広がり方を調査した。
90%以上のメッセージはまったく広がらなかった。
1%だけが、7回以上シェアされた。
その中の最も多くシェアされたメッセージでさえ、本当に「バイラル(口コミ)」と呼べるひろがり方をしたものはなかった。
人々がツイッターで目にするニュースの95%は、元の情報源から一次の隔たりによって直接得た情報である。
バイラルというよりむしろ、1つの情報源から多くの人が同時に情報を得る「ブロードキャスト拡散」である。
1対1がつながる瞬間が100万回存在したのではなく
1対100万の瞬間が何回かあっただけ、と結論付けた。
『ヒットの設計図――ポケモンGOからトランプ現象まで』デレク トンプソン (著)
本書では、この後に面白い事例が紹介されています。
ある町で起こったこれらの大流行は、人から人へと広がったと考えられていました。しかし実際に一つ一つ事実を辿っていくと、どうやらそうでもないことが分かった。感染者は全員一つの日どの水を使っていたと言います。
案の定、その井戸を調べてみると水質が汚染されたいたとか。
一時期、「バイラル(口コミ)マーケティング」が注目されました。
これまでリアル世界では、口コミがどのように拡散していくかをとらえることはかなり難しかった。しかし、ネットの世界ではそれを追うことが可能です。そこで研究者が見てみたところ、どうやら口コミというよりは、一つの情報を同時多発的に目にするような状況であったという結果を導き出しています。
そこに目を向けるきっかけとして、バイラル(口コミ)的要素があったのか、なかったのか、というのはこの本からは見て取ることはできませんでした。私の感覚としては、口コミで人が直接的に動かなかったとしても、口コミが人を動かすきっかけにはなったケースはないだろうか?と思ってしまうのだけど。しかし、過剰なバイラル(口コミ)への期待は、危険である、という認識も必要なのかもしれません。
本を出版しました(^^)/
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