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ブロークンかつおだしのとりかた

味噌汁、煮物と、万能に使えるかつおだし。今日は家庭で気負わずできて、日常使いにちょうど良いかつおだしのとりかたです。

まず、一般的なかつおだしのとりかた

いろいろなレシピでかつおだしのとりかたを調べると、もっとも多い配合は水800mL~1Lに対してかつお節10~20g。
①鍋で湯をわかす
②火を止めてかつお節を加え、30秒ほど待つ
③こし器や布を使って絞らないよう自然にこす
というものです。
水を昆布だしに変えれば、昆布とかつおの合わせだしとなります。

通常のだしの場合、かつお節は花がつおと呼ばれる、大きめにふんわりけずった削り節を使います。(もちろん削り器で削りたてのかつお節を使ったら最上です)
が、ここで最初のハードルが。花がつお20gはこの写真全部です。すごい量じゃありませんか?家庭向けのレシピは10~15gに抑えてありますが、それでもかなり使うことになります。

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ブロークンかつおだしとは

日々ごはんを作る立場としては、もう少し現実的な歩み寄りはできないかと、同じ湯量に対して1/4量、5gのかつお節で作ってみました。さきほど花がつおと言いましたが、このぐらいの量なら小さなパックのかつお節でも対応できますね。パックのかつお節は使いやすいように小さく削ってあるだけで、花がつおと違うわけではありません。

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鍋に水800mLを入れたら、まずかつお節を入れてしまいます。沸騰したら火を弱め弱火で7~8分煮出します。アクが出たらすくいましょう。

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火からおろして、漉します。細かいざるがなければ、ザルにキッチンペーパーを置くといいです。おたまの背で押して、絞ってしまいます。

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基本のセオリーでは絞らない。でもかつお節が少ないときは、この最後のひと絞りが重要です。うまみはちゃんとあって、かつ素材の味を生かすようなかつおだしができます。

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かつおだしは料理家の方みなさん研究されるので、最初にご紹介した方法が正しいのだと思います。でも、もっとブロークンなだしでもちゃんとおいしい。主婦感覚で言うなら、このぐらいが持続可能なラインです。かつおぶしは案外高いので、ランニングコストを考えるとここで手を打ちたいところ。

冒頭でも言いましたが、このとき水を昆布だしにかえれば、昆布とかつおの合わせだしになります。レシピで「だし」と出てくる場合は、合わせだしをイメージしていることが多いです。だしが余ったら空きペットボトルや密閉容器などに入れて冷蔵庫にしまい、作った日を含め、3日以内に使い切りましょう。

かつおだしの使い方と魅力

かつおだしはうまみが強く、料理の味をリードできます。毎日のお味噌汁に使えば贅沢なものです。その一方、鰹の味が主張するので、素材の味が弱いとだしに負けることがあります。

かつおだしのうまみは、動物性のイノシン酸。だから、グルタミン酸の強いものと合わせるといいと思います。たまねぎ、じゃがいも、はくさい、あと案外トマトなどもおすすめ。

春のたけのこには、かつおだしが使われます。追いがつおする土佐煮が有名ですよね。お吸い物にもとりたてのかつおだし、ぜひ使ってみてください。

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