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ヨネダコウ先生の「囀る鳥は羽ばたかない」の考察をこちらでまとめます。R-18な内容、ネ…

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ヨネダコウ先生の「囀る鳥は羽ばたかない」の考察をこちらでまとめます。R-18な内容、ネタバレ含みますので読まれる際にはご注意ください。

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  • 「囀る鳥は羽ばたかない」本誌最新話の考察

最近の記事

矢代さんの幸せとは(ネタバレ有)

※4/9 AM追記 矢代さんの身勝手さ 先日クロエさんと話していて、7巻以以降の矢代さんは人として残念すぎるという話題になった。 詳細は長くなるので割愛するとして、概要としてはこうだ。自分からちょっかいを出したのに、結果として自分を愛した百目鬼に銃を向け、その思いにも自分の気持ちにも直面せず逃げた。そして7巻以降も何もなかったことにして4年間漂泊していただけだった。 本当に百目鬼を大事に思っていたのなら、会わないにしても裏から手を回してちゃんとカタギに戻れるようにする

    • 百目鬼かわいそう。百目鬼かわいそう。百目鬼かわいそう。

      • 囀るを読んで傷つく人

        正確には、古傷が痛む、閉じかけていた傷口が開く、というべきか。 56話公開後、私は50話の時同様どんよりと苦しい気持ちになってしまった。前向きに主人公の二人の関係性が進んだと湧き立つファンの人たちのコメントを見ながら、自分の中ではむしろ逆行したように思えてひどく落ち込んでしまった。 作品自体がいつもセリフや情景で事細かく説明されているわけではないので、いろんな解釈があるのは理解している。けれど、私は初見でやはり再び深く傷ついてしまったのだ。 喜び湧き立つ場でその傷を晒す

        • 56話の考察

          読み終えて、ラストが衝撃すぎてまだいろいろな感情を消化しきれていませんが、7巻以降見えなかった百目鬼の心の内がだいぶ明らかになってきたようなので、まとめてみました。忘れないうちに書いておきたいので、時間経過とともに加筆・修正するかもしれないのでご容赦ください。 百目鬼は矢代が「逃げた」と思っている冒頭のモノローグで「逃げないように」という言葉が出てきた。これまでで百目鬼が矢代について「逃げる」と言及しているのは、8巻で綱川邸へ連れて行かれた矢代が「俺が逃げてくとでも思ってん

        矢代さんの幸せとは(ネタバレ有)

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        • 「囀る鳥は羽ばたかない」本誌最新話の考察
          7本

        記事

          56話、この後に泉さんが出てきても、ああいう関係に納得してしまった以上、もう矢代さんにはどうすることもできないんだよな。

          56話、この後に泉さんが出てきても、ああいう関係に納得してしまった以上、もう矢代さんにはどうすることもできないんだよな。

          矢代にとっての愛とは

          (Discord上での秋川さん、sakuraさんとのディスカッションから自分の部分を転載) 矢代さんはある意味ホモフォビアだと思います。というのも、男同士のセックスは義父と自分との関係でもあるわけで、それを肯定したくない、あくまで今の自分の性的嗜好は義父による虐待から発生したものであるべきだ、と思っているわけです。 もし生来のゲイと認める、つまり男同士のセックスに肯定的な自分を見出してしまったら、義父との関係にも何か肯定的な部分を認めることになる。だから、単に快楽が

          矢代にとっての愛とは

          タイトルの「囀る鳥」は矢代のことだと先生がインタビューでおっしゃっていたが、6巻終わりで百目鬼が見た飛び去る鳥は、矢代が黙って一人去ってしまったことを表しているのだろう。よって「飛ぶ鳥は言葉を持たない」の鳥は百目鬼でもあり、矢代でもあるということになるのだろうか。

          タイトルの「囀る鳥」は矢代のことだと先生がインタビューでおっしゃっていたが、6巻終わりで百目鬼が見た飛び去る鳥は、矢代が黙って一人去ってしまったことを表しているのだろう。よって「飛ぶ鳥は言葉を持たない」の鳥は百目鬼でもあり、矢代でもあるということになるのだろうか。

          矢代さんが吐き気を催すのは、女であるかのように扱われ、女に向けるような好意を向けられたとき。それは義父が「坊主は本当は女の子なんだ」と言っていたことに起因している。影山や百目鬼の相手の女を想像して欲情するのも、自分がもし本当に女だったら、普通に愛されるのかという投影か。

          矢代さんが吐き気を催すのは、女であるかのように扱われ、女に向けるような好意を向けられたとき。それは義父が「坊主は本当は女の子なんだ」と言っていたことに起因している。影山や百目鬼の相手の女を想像して欲情するのも、自分がもし本当に女だったら、普通に愛されるのかという投影か。

          54話のネタバレ(2023.10.3時点)

          とりあえず、思いついた内容は推敲せずに列挙していきます。 百目鬼はどうやって甲斐ことを知ったのか 矢代さんから井波との電話を奪った後、連に七原が撮ったKビルの連中の写真を送ってやりとりをしているので、おそらく連からそれが誰かを知らされたと思われる。独自に調査して一人だけ知っていたというのではなさそう。 囀るキャラはレクサスの常顧客 矢代さんが今回乗ってきたのも比較的新しいレクサス。53話で綱川が載っているのもレクサス。百目鬼も? 井波はアレ いわずもがなであるけれ

          54話のネタバレ(2023.10.3時点)

          54話チラ見せ第2弾、やっぱりママはなんだか怪しい。 そして矢代さん、若返って高校生時代みたい。可愛すぎる!

          54話チラ見せ第2弾、やっぱりママはなんだか怪しい。 そして矢代さん、若返って高校生時代みたい。可愛すぎる!

          甲斐のいた共生会のケツ持ちが奥山組で、仁姫ちゃんの誘拐が奥山組と共生会と竜頭とグルだったとして、共生会が何で綱川に恨みを持ったのかがはっきりまだ描かれていない。もし共生会が業田組と関連があったなら、「やつら」というのは綱川だけでなくて真誠会、矢代さん、道心会も含むのかもしれない。

          甲斐のいた共生会のケツ持ちが奥山組で、仁姫ちゃんの誘拐が奥山組と共生会と竜頭とグルだったとして、共生会が何で綱川に恨みを持ったのかがはっきりまだ描かれていない。もし共生会が業田組と関連があったなら、「やつら」というのは綱川だけでなくて真誠会、矢代さん、道心会も含むのかもしれない。

          井波の保険としてのビデオは矢代さんの脅しにならなかった時点でほぼ何の役にも立たないものになっていたが、百目鬼を苦しめるためのものに使えると気がついた。なので、あれは現時点で百目鬼に対してのみ有効。ホテルで葵ちゃんと父親の惨状を話した時と同じマインド。

          井波の保険としてのビデオは矢代さんの脅しにならなかった時点でほぼ何の役にも立たないものになっていたが、百目鬼を苦しめるためのものに使えると気がついた。なので、あれは現時点で百目鬼に対してのみ有効。ホテルで葵ちゃんと父親の惨状を話した時と同じマインド。

          54話チラ見せ、動画は井波と矢代さん。百目鬼と電話する以前に保険のために盗撮しておいたけれど脅しにならなかった、といっているし、勤務中に数時間前の百目鬼と矢代さんの盗撮動画をスマホに落として矢代さんにそれを見せて脅した、という時間があったとは思いづらいので。

          54話チラ見せ、動画は井波と矢代さん。百目鬼と電話する以前に保険のために盗撮しておいたけれど脅しにならなかった、といっているし、勤務中に数時間前の百目鬼と矢代さんの盗撮動画をスマホに落として矢代さんにそれを見せて脅した、という時間があったとは思いづらいので。

          52話の考察(本誌・ネタバレ有)

          (2023/08/06 01:50更新) 矢代を優しく抱かない百目鬼51話の終わりであのまま以前のように百目鬼は矢代を抱くのか、それとも極道に入った際に抱いた決意に背かず何もしないのか、あるいはどちらともいかないうちに横槍が入るのかのいずれかと思われたが、結局百目鬼はあのまま矢代を抱いた。しかし、それは5巻の時とは真逆の激しいものだった。 途中までは、以前と同じようにとはいかないまでも「犯す」という言葉とは裏腹に、それなりに丁寧な愛撫から始めていた。噛んだり執拗に指だけで

          52話の考察(本誌・ネタバレ有)

          51話から見えた7巻以降の百目鬼の心

          ※51話のネタバレを含みます。 51話を経て、7巻以降全く描かれていなかった百目鬼の心の内がようやく見え始めたと思う。セリフとして書かれていないことは主観による推測の域を得ないが、極力そう考える根拠を踏まえた上で、以下のように推測する。 百目鬼の刺青と決意51話で百目鬼が背中に刺青を入れていることが判明した。百目鬼の背中の刺青と言えば、美術手帖のインタビュー時に公開されたコンセプトアートがまず頭に浮かぶ。ヨネダ先生の頭の中では、かなり初期の段階からこのことが想定されていた

          51話から見えた7巻以降の百目鬼の心

          51話の考察(本誌・ネタバレ有)

          50話最後の百目鬼のセリフ「俺が犯せば満足ですか」で、51話は地獄展開になると思われたが、さすがヨネダ先生と言うしかない展開だった。23、24話に並ぶ心が揺さぶられる回だと言って間違い無いと思う。 乱暴にできるはずがない50話の最後を読んだ時点では、51話冒頭で百目鬼は烈火の如く怒り、見えなかった顔は鬼か明王の形相で、矢代はもっと暴力的な扱いを受けると思われた。しかし、予想外にも紳士的に連れていかれ、矢代は車に乗せられる。矢代も特段抵抗もするわけでもなく、すんなりついていく

          51話の考察(本誌・ネタバレ有)