大森薫

出版社勤務を経て2018年秋からフリーになったエディター・ライターが別名で書く電子版日…

大森薫

出版社勤務を経て2018年秋からフリーになったエディター・ライターが別名で書く電子版日記のようなもの。

最近の記事

2002年の恋

20年以上前に好きだった人があるメディアに出ていて、その人は大学時代の同期だったということしか知らない夫と2人でそのコンテンツを楽しんでいた。 こういうのがエモなのか知らないけど、思えば遠くへ来たもんだ。 当時私はちゃんと告白してちゃんと振られ、泣きながら衝動的に新幹線に乗って実家に帰った。 全方位に優しかった一環で私にも優しかったことにほだされただけだったのかもしれない。それでも、失恋の前後で軽い摂食障害になる程度には、私にとっては恋愛も失恋も大事件だった。 その後も普通

    • いだてん第23回を見て思い出したこと

      母方の祖母は大正12年9月11日生まれ。関東大震災から10日後に生まれた。 生まれたのは宮城県の北部なので、地震や火災の被害は受けていないものの、揺れはあったらしい。 出産を間近に控えていた曾祖母は「私は地震と娘の双子を生んだ」と言っていたと祖母から聞いたことがある。 何とも物騒な表現をしたものだし、それを娘に伝えたのか曾祖母。 母も恐らく知っているエピソードだと思うが、私が残さないと、私と一緒に消えてしまうことになるだろう。 16日放送のいだてん23回を観てそんなことを思

      • THE YELLOW MONKEYとミレニアム前夜の私と令和前夜の私

        19年前の私は地方在住の高校3年生で、絶対東京に出てやるという思いで、週末も学校に行って勉強していた。学校に行けば誰かしら友達いて、同じように勉強していたので、自宅よりも勉強がはかどったように記憶している。 話はそれよりもう少し前、日本でCDがバンバン売れていた90年代後半にさかのぼる。私は当時NHK-FMで平日の21時から放送されていた「ミュージックスクエア」という音楽番組のヘビーリスナーだった。中村貴子というパーソナリティが最新のJ-POPとリスナーからのリクエスト曲を

        • 初めての人間ドックフルコース

          フリーランスにはメリットもデメリットも当然あるが、デメリットの一つが自身の健康管理において、会社員時代よりもきっちりしておかないとすぐにグダグダになりすぎてしまう点であろう。 初めての確定申告をほうほうのていで終えた3月上旬、前々職で使ったことのある都心の某健診クリニックで人間ドックを予約した。前職の企業健診は最も基本的な項目しか実施しておらず、自治体の健診も併用していたが、それでも人間ドックで行う検査は網羅しておらず、自治体の健診は時期を逃すと受けそびれてしまうこともあっ

        2002年の恋

          甲子園に美爆音が鳴る

          野球好きな元ブラス部員です。 今大会は久しぶりに東の横綱、美爆音の習志野が出場したのと、遠征中で応援ができない東邦マーチングバンドの代わりに西の横綱、大阪桐蔭が応援応援(ミスじゃないよ)をするということで、楽しみ5割増くらいで中継を観てたわけです。 28日の試合で習志野が下馬評をひっくり返して試合に勝ったので、また美爆音が聴ける!と思ってたらあまり気分の良くないニュースが2つ、目に入ってきた。 東の横綱の演奏にクレームが入ったらしい。 そんなものは無視できるくらいの意見だ

          甲子園に美爆音が鳴る

          東京の桜

          駅までの道に桜並木があると知ったのは引っ越してからで、それ以来桜が咲くのを楽しみに待っていた。 なんだかほろ苦い初恋青春小説が始まりそうですが、残念ながら始まりません。 初恋も青春も平成一桁台に置いてきた人のいまが始まります。 需要は限りなくなさそうだけど、信頼できる友達からブログを書いてみればいいのにと言われ「書くことがそんなに好きなわけではない」と言ったのにその数か月後にやっぱりブログを書いてみればいいとまた言われたので、書いてみることにしました。 これといったテーマや

          東京の桜