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全部まるごと抱きしめて

春が近づいてくると心が躍る。そう、果物豊富な季節がやってくるからです!

ついこの間届いた、たっぷりの土佐文旦。ぎっしりと段ボール箱に10キロも詰まっているのを眺めると、さてこの子たちをどうやって食べ尽くそうかとニヤニヤが止まりません。

そのままいただくもよし。コンポートやジャムにするのもよし。お料理のトッピングやサラダにするもよし。

でもでもせっかくいただくならば、皮まで美味しく食べれるならば幸せだよな〜。

そんなことを考えるようなったのは、今は亡き料理家、フルタヨウコさんのもとでのジャムアシスタントをしたことがきっかけでした。

フルタさんは「北欧、暮らしの道具店」で社食の担当をされたり、オリジナルジャムブランドをプロデュースしたり、ご自身も「HOME.」という屋号でジャムを作っていました。

それは2013年のこと。突然無職の専業主婦になった私、「誰か仕事ください〜」と仕事探しをしていたら「私のところでバイトする?」と声をかけてくれたフルタさん。そこで、初めてジャム作りに関わることになりました。

フルタさんは、もともと果物と縁のある人で、お父様の故郷が果樹園農家。孫娘だったフルタさんは、市場に出せない大量に廃棄されてしまう果物を救ってあげたい、生産者の助けになりたい、という思いからジャム作りを始めたそうです。そんなジャムの数々は果実だけではなく、丸ごと全てを煮込むという作り方。

ジャム作りのお手伝いを始めて、今まで皮は全て「さようなら」していたのだけど、ずいぶんとエッセンスがあるんだ!と、皮まで含んだからこその果実の美味しさを初めて知ったのでした。

それからというものの果物はすっかり丸ごと派になりました。
今日はつやつや輝く文旦の黒糖ジャム。果実がしっかり残る仕上がりにしました。

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柑橘系は皮のエッセンスがピリリと効果的!
丸ごと煮込むのも、ピールにするのも楽しみ方のバリエーションがたっぷりで、早春を迎えると、ポンカン・はるか・せとか・きよみ・デコポン・文旦と柑橘リレーが止まらない。飽きることなく楽しい毎日!怒涛の柑橘攻め〜。

こんなに美味しい思いをして、捨てるところもほとんどない。生産者さんが端正込めて作った美味しい果物を丸ごといただけるって、これほどお互いが幸せなことってないよなあって思いながら、今日も皮の髄までいただきます!!

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