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旗揚げ公演CHOICE のお話(生配信に至った経緯編)

「やれるときにやっておく…!!!」
そんなマインドで今日も更新して行きたいと思います。
文章書くのってなんだかんだ時間いりますね…
楽しいっちゃあ楽しいんですが!
これから年末に向けて忙しくなるので何とか書き進めます!
(休みあるのかな、、、)
さぁ今回は、”配信編”!第一部!
ミュージカルCHOICEを何故配信したのか、どの様に配信したのか
という事をお話ししていきます!
まずはそもそもなぜ配信公演になったのか、
その経緯を話したいと思います。

舞台公演になるはずだったCHOICE

もともとCHOICE は、2020年4月に下北沢の”しもきた空間リバティ”という
劇場で2日間の舞台公演を行う予定でした。
(リバティさんは今年いっぱいで閉館とのこと。
延期公演のお誘いまでて下さっていたので、本当に残念です…
演劇の灯火を消さない様にと活動してきましたが…力及ばずでした。
これまで沢山の舞台を本当にありがとうございました。
いつかまたご一緒できますように…)

リバティ

この時、公演を後日DVDなどの形で映像化する事は考えていましたが、
ライブ配信を行う予定はありませんでした
なぜなら、僕たちはやっぱり生の舞台が大好きだからです。
あの、客席で圧倒的なエネルギーを受けられる極上の体験こそが
ライブエンタメです。それは映像では決して得られないものです。
普段テレビ局で働いている僕らからすれば、
配信で事足りる公演なら、普段の仕事で実現すればいいだけのこと
それでも寝る間も惜しんで舞台を作っていたのは、
どうしても生の舞台が作りたかったからです。
生の舞台にしか生み出せない力を心の底から信じていたからです。

コロナによる公演延期

着実に稽古を進め、あと少しで小屋入りだ!
と身を引き締めていた所、ついに緊急事態宣言の発令
どの様な対応・判断をすべきなのか悩んでいた僕たちは、
周りの人達がどんな判断をするのか、社会全体の流れを見ていました
イベントを強行する人、中止する人、バッシングする人、擁護する人。
色んな光景を目にしました。演劇に対する世間の目は厳しいものでした。
(そんな中、野田秀樹さんが声明を出されたり、様々な演劇人が行動を起こしてくださっていました。沢山の勇気を頂きました。)

そして最終的に僕たちは、本番10日前に、公演の延期を決めました
覚悟はしていたものの、心のどこかで「出来るんじゃないか」
思ってしまっていた僕にとって、この時の絶望感は半端なかったです。
今思い返しても人生で1番闇の奥深くに居た気がします。
働きながら、寝る間も惜しんで、お金も時間も全てかけて、
文字通り汗と涙を注いで全力で作っていた作品が世に出せなくなった
誰が悪いわけでも無く、怒りをぶつける先も無い状況。
”不要不急”という言葉により、目の敵にされていくライブエンタメ業界…。
本当に地獄にいる様な感覚でした。
その中でもポジティブな発信を続けていたアーティストの方々には
畏敬の念しかありません。星野源さんのうちで踊ろう、素敵な企画でした。僕は勿論、沢山の人が救われていたはずです。
不要不急にこそ生きる喜びがあるって信じて生きてきた人生だったので、
この一年は非常にきつかったです。(今も正直きついです)
沢山の同志が耐えきれずにリタイアして行きました。
そんな中、僕たちは劇場さんと話を進め、
半年後に延期公演を打つ、という決定をしました
(その時の気持ちを、CHOICEの楽曲”Runnner”に託し、発表しました。)

立ちはだかった更なる壁

役者さん達、スタッフの皆さんのスケジュールを確認した後、
新しい小屋を押さえて、延期公演を発表。
その後は何とか気持ちを切り替えて、「今できるエンタメを届けよう」と、
完全リモートで制作したミュージカル「HOME is STAGE 」や、
コロナ禍でも頑張る役者さんの想いを曲にした「だから僕は歌う」
七夕に合わせ、"会える喜び“を表現した「7月7日の7度目の正直」
などを発表していきました。
(これらの作品、全て自信作なのでぜひみてください!)

1月に旗揚げし、何の知名度もなかった僕らでしたが、
この頃やっとYouTubeチャンネル登録者数が500人を超え
みんなで喜んだのを昨日のように覚えています。
(よかったらチャンネル登録よろしくお願い致します…!!!)
そして、10月。稽古を再開する数日前。
ミュージカル界で大規模なクラスターが発生。これは寝耳に水でした。
一度演劇界でクラスターが起こったことはあったものの、徐々に
演劇界では「公演をしても大丈夫」という雰囲気が出てきていました。
劇団四季など様々な劇団や団体がトライ&エラーを繰り返してくれていたおかげでした。
しかし、このクラスターの発生で、これまで演劇界でクラスターが起こっていなかったのは”奇跡”でしかなかったことが証明されてしまいました
どれだけ入念に対策をしても、感染者が出てしまう場合はある。
そして、劇場に来たお客さんに100%大丈夫だといえる環境を作ることは
出来ない
、という事実。
大劇場などでは、リスクを軽減させることは可能ですが、
小劇場で、予算や人員も限られている僕らにとって、
キャスト、スタッフ、そしてお客様をコロナウイルスから守り切る対策を
打つことは不可能
に近いことでした。

らふに観られる演劇とは

最終的に、僕たちは舞台公演を断念する決断をしました
コロナは、延期公演さえも、僕たちから奪っていきました。
そして、「今できることはなんだろう」と思った時、
「生配信公演」という選択肢しかありませんでした。それは何より、
テレビ制作で培った能力を発揮できるチャンスでもありました。
しかし、生の舞台にこだわってきた僕たちにとって、
配信公演のみの舞台を行うことは葛藤がありました。
それは果たして僕たちがやりたいことだったのか?
お金も時間もかかります。この時点で大幅な負債を抱えていました。
その時、ふと思ったんです。「”らふ”に観られるミュージカル」って何だろう、と。これは、僕たち劇団らふが旗揚げされた最大の理由でした。
果たして舞台公演はらふに観られるミュージカルなのか?
作品性だけでなく、いつでもどこでも何度でも観られる配信公演は、
この時代に、らふに観られるミュージカルなのではないだろうか?
と考え始めました。そう、奇しくも、コロナによって、僕たちが目指すべき新しい形のミュージカルの可能性が見えてきたのでした。

まとめ

最終的に僕たちは1回限りの生配信公演を行う事にしました。
それから機材をそろえ、映像演出を考え、作品をブラッシュアップし…
あっという間でした。劇団員3人はほぼ寝ずに3週間過ごしました
それでも、僕たちはやり切ることができました。
キャストスタッフ、無事に走り切ることができました。
自分たちが今できる最大限の事を実現できたと今は思います。
そして、観劇頂いた皆さんからのお言葉一つ一つから、
僕たちの熱量は届いたのだと確信しています。
このような経緯をたどり、僕たちの旗揚げ公演は幕を閉じたのです。
いや~~~…書いていても怒涛だったな…
次回は、配信のシステムについて書いてみたいと思います!
クラウドファンディング、後7日です!よろしくお願い致します!


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