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アドバイスに使ってみたい漫画の名言⑥ ~『賭博黙示録カイジ』~

テストでいい結果が出なかったとき、
部活の大会で負けてしまったとき、
教師としては、生徒たちの心を奮起させ、
次のステップに進めるようにアドバイスしたいところです。

しかし、反省や次回への課題よりも
後悔や絶望にうちひしがれている生徒たちを慰めることを重視し、
とりあえず優しい言葉をかけて心の安定を取り戻すことだけを
優先しがちになってしまうのではないでしょうか。

確かに生徒たちは気持ちを回復でき、
教師は心が安定したことに安堵できるので、WINWIN状態にはなりますが、上っ面だけの体裁を整えて原因を追究しなければ、
次の日にはそのときの感情や思いを忘れてしまい、
経験したことが日常に埋もれてしまうので、
また同じような結果につながりかねません。

私も若い頃は、

「次、がんばればいい」
「君はよく頑張ったから、いいじゃないか」
「今回は運が悪かった」

などと、生徒たちを励まし、
心の平穏を取り戻すことを優先していましたが、
これだけでは、
短期的に効果があっても、長期的な成長にはつながらないのではないか
と反省するようになりました。

教師として指導するからには、
機嫌をとって生徒の気持ちの応急処置をするだけでなく、
悪感情を持たれても原因や弱点を指摘して、
経験を次に生かせるようにしなければなりません。

「今日」が大事

そんなときにふと思い出したのが、漫画「賭博黙示録カイジ」の名言です。

「明日からがんばろう」という発想からはどんな芽も吹きはしない
そのことに20歳を越えてまだわからんのか
明日からがんばるんじゃない
今日、今日だけがんばるんだ
今日をがんばった者
今日をがんばり始めた者のみ
明日が来るんだよ

テストでいい結果が出なかったり、試合で負けたりしたときに
「次、がんばればいい」
という気持ちの切り替えだけで終わってしまうと

喉元過ぎれば熱さを忘れる

状態になり、同じことを繰り返してしまうパターンがほとんどです。

そこで私は、
テスト結果が悪く落ち込んでいる生徒に対して、この名言とともに

〔落ち込んでも、悲しいといくら感じてもいいから、
 一通り落ち込んだら、すぐに立ち上がる習慣をつける〕

ことの重要性を説明し、
気持ちが苦しい「今日」だからこそ、
「今日」のうちにテスト直しをして勉強するべき
と伝えるようになりました。

落ち込んでもテスト結果は変化しないし、得点アップもしません。
悲しい、悔しいという思いがあるなら同じ失敗を繰り返さないためにも、

その熱い気持ちのある「今」「今日」のうちに努力しなければならない

ということを真剣に話しました。

悲しい、悔しいという感情に負けて
「今日」はやる気がおこらないのであれば、
テストでいい結果を出したいという気持ちは本気のものではなく、
ただの願望なのであきらめるしかありません

残念ながらあとは本人次第になってしまいますが、
この名言を知っているか、知らないかでは大きく変わってくると思います。

まとめ

今だけ良ければいいという刹那的な考え方ではなく、
今日をがんばるから明日が来るというこの名言は
当たり前のことで簡単に理解できますが、
行動にうつすとなるとかなり大変です。

この名言を紹介している私も
「今日」を大切にしてがんばれているのかというと自信は全くありません。

素晴らしい明日が来るためにも、
「今日」をがんばりたいと強く思う今日この頃です。

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