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褒めると認めるの違い


こんばんは。

今日は「褒める」と「認める」の違いについて。

私は児童心療内科クリニックでもカウンセラーとしてお仕事をせて頂いているのですが、今回は、親御さんがちょっと「?」と思いがちな「褒める」と「認める」の違いについて、書いてみたいと思います。

子供さんがいない方でも、知っておくと良いことだと思うので、もし良かったら読んでみてください。


「褒める」という言葉にネガティブな要素を感じる人はあまりいないかもしれません。

ですがこの言葉は、実は「叱る」と同じくらい非常に意味の深い言葉で、 適度な褒め方であれば悪影響はないかもしれませんが、一つのことで大袈裟に褒め過ぎたり、過剰に反応し過ぎると、褒めた相手に対して悪影響をもたらす場合があります。

どういう影響かと言うと、「褒める」という行為にあまりに意味を持たせ過ぎると、褒められなかった場合に自分の存在価値を感じられなくなったり、否定されたような気持ちになってしまう、といったような影響です。

最近の子育ての中には、「いっぱい褒めて育てる」という考え方もあると思いますが、度を越して褒め過ぎると、自己肯定感が高くなるというよりは褒められなければ価値を感じられない、そんな人になってしまう可能性もある、ということ。。。



これは褒められた相手の性格やモノの捉え方にもよると思いますが、他責思考になってしまったり、依存傾向になってしまったりするのは、「愛情が足りない場合」と「愛情が過剰過ぎる場合」と、どちらもあると思います。

親が過剰に愛情を掛け過ぎて、「褒める」ということに大きな意味を含ませすぎると、褒められる行為以外は「良い行為ではない」ことを(言葉では言っていないとしても)敏感で繊細な子供は、なにか感じ取ってしまい、親の様子を見ながら「褒められること」に自分の存在の意味を感じ、「褒められない行為」をすることが出来なくなってしまいます。
もしくは褒められないと過剰に悲観的になってしまいます。

日常の中であまりに「褒める」に意味を持たせすぎると「褒められない私はダメな私」「 褒められなければいる意味はない」 そんな意識が芽生える場合もあったりするんですね。。



何かを褒める時は、褒めない時と対応が極端に違いすぎないようにする。
褒められた時、褒められない時、どちらもちゃんと「認めている」と伝わるような態度でいること。
そんなことも意識しておけたら、上手な「褒め方」につながっていくのかな、と思います。

最初に書いたように「褒める」と言う言葉にネガティブな要素を感じる人は少ないかもしれませんが(特に上下関係が存在する時)本当はちょっと使う際に気を付けたい、パワーのある言葉の一つだと私は感じています。

できなくてもいい。
失敗してもいい。
間違えてもいい。

できたことを「褒める」のではなく、そのままの存在を「認める」。

その子(人)の1人1人の存在を認める。

本当はそんなことがとても大切なことですよね。


どんな貴方でも、いいんだよ。

小さな頃から兄弟の誰かが良く褒められて、自分はあまり褒められなかったと感じていたり 「褒められる」ことで自分の存在価値を感じがちな人は 、褒められなくても大丈夫だということを、心の中で意識しておきましょう。


どんな貴方でも、いいんです。
時には間違っても、情けなくても、しょんぼりしてても。
そんな時も、そんな貴方も、まるごと、いいんです。


「褒める」より「認める」。
自分にも、大切な人も、意識してこの二つの言葉を使っていきたいものですね。


最後まで読んで頂きありがとうございます。
今週も元気に積み重ねていきましょう。

今日も一日、お疲れ様でした。



私は神奈川県の心療内科クリニックでカウンセラーをしながら、自身でもカウンセリングルーム Emotional Support を運営しています。
カウンセリングのメニューやご予約、私については、こちらから。

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