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友人の娘の卒業パーティ

シチリア島の州都、パレルモからの発信。 ボンジョルノ。

月曜日に友人の娘の大学卒業パーティへ行ってきました。 この子と知り合ったのは2004年、まだ本当に小さな子供でした。 その子があっという間に大学卒業なんて、自分の子供でなくても感激です。

イタリアの大学は日本とシステムが大きく違い、いわゆる全校一斉のテスト期間という物がありません。 簡単に言うとそれぞれ教授がテストの日を決めます。 あまり勉強していない子達は「どうせ受けても落ちるから、次にしよう」と、放棄することも多々。 ただそれだとその教授が次にいつテストをするか分からないので、予定が立ちません。 そうやっていくつものテストを先送りしたり落ちたりしていると、卒業がどんどん遠のいてしまいます。

そして全科目テストをパスしてから、卒論に取り組みます。 卒論はただ提出すれば良いという訳ではなく、それについての質疑応答が行われるので大変。 その最後の質疑応答は一般公開されていて、家族や友達が見学することができます。 

大勢の見ている中でのこの最後の日は、かなり緊張するらしいです、想像がつきますよね。 そして無事卒業。

人によって卒業の日が違うので、日本やアメリカのように全員一緒の「卒業式」という物は存在しません。 月曜日、彼女と一緒に卒業したのは8人だったとか。

午前中に質疑応答が終了し、その日の夜8時半からご両親が設定したパーティです。

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卒業生は、みんなこういう月桂樹の葉っぱでできた冠を見に付けます。 月桂樹は勝利の象徴だからでしょう。 大昔のオリンピック、勝者はメダルではなく、月桂樹の冠をもらった所から来ているのだと思います。 ひまわりが夏らしくて可愛い。

彼女の友人、親族、親の友達約25人が集まりました。

8時半からと言ってもここはシチリア、進行が日本とは随分違います。 時間通りに行っても(勿論5分前には到着していましたが)おめでとうを言いながらおしゃべり。 写真を撮ったりプレゼントを渡したり、立ち話が続きます。 これが結構疲れるんですけど・・・(笑)。

彼女の両親、私たちの友人はどうも仕切ることが下手な人達で、ニコニコ娘の事を眺めているだけ。 その気持ちは分かるのですが、暑い夜に一時間立っているのも辛い・・・。

会場となったレストランは店内はとても小さく、外にもスペースがあります。 その外の部分で食前酒。

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スプマンテと簡単なおつまみが用意されていて、この時点で9時半を過ぎた所。 ここでスプマンテを飲みながら、又立ち話。 そしてこの後店内に移動。 おつまみは見にアランチーナや野菜のフリット、シチリア料理です。

そしてやはりここはシチリア、店の前から店内への移動にも時間が掛かるのです。 不思議でしょう? 全員が無事座って最初の料理が出たのがほぼ10時半。

イワシ団子のトマトソース

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イワシ団子の玉ねぎと甘酢ソース

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ナスのカポナータ、珍しくトマトソースなし。 私は好きです。

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こう出てくると全てシチリア郷土料理で構成されたコースだと思うのが普通だと思いますが、大きく違いました! この後何故かお寿司。

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こうなると、次は何が出てくるのか予想が立てられません。 そうしたら意外な展開で。

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モッツァレッラ・イン・カロッツァという、パンでモッツァレッラを挟んで揚げたもの。 元々はどこのお料理なのかしら? フィレンツェでもよく食べたし自分でも作ります。 冷凍食品でも存在するので、イタリア中で食べられているのかも。

もう一品イタリア料理、

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そして最後はなんとパエリア、魚介が山のように乗っています。

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ぼけた画像・・・。 これには手を付けませんでした。 パエリアが運ばれてきた時点でほぼ真夜中・・・。 そして店内のクーラがあまり効かず、暑くて・・・。 気分が悪くなった人も出ちゃったのです。 一応皆んなが食べ終わった時点で、私達は帰る事にしました。 実はこの後、又食前酒をした店の外のスペースへ戻り、ドルチェとスプマンテが待機していましたが。 そうです、ドルチェなしで食事が終わる事はありません。 

残念だったけれどもう夜中の1時、暑さと長さで限界・・・。 友人家族にお礼を言って、チャオ、チャオ。

お祝いは現金にしました。 イタリアではあまり現金をあげる習慣はないのですが、一番いいと思って。 そこで活用するのが日本の祝儀袋です。 私は帰国のたびに幾つか買ってくるのですが、祝儀袋やポチ袋は大変役に立ってくれます。 派手なものから比較的簡素な物まで、幾つかキープしてあるのです。

という事で、イタリアの卒業パーティの様子でした。 幾つもの卒業パーティへお呼ばれしましたが、今回は比較的地味な方でした。 それにしても長かった。

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