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手芸のフォルケホイスコーレ!スカルス手工芸学校のエトセトラ

2015年1月。
導かれるように留学が決まったスカルス手工芸学校に
クラシックラインで手芸全般を学びに、遊学(留学)しました。

今思い返してみても、スカルスは本当に楽しかった。

周りの同級生にも恵まれ、先生も面白かったし、
校舎やインテリアが全て可愛らしくて環境も最高でした。

手芸を学べるホイスコーレとして、日本の手芸好きにも有名な学校なのです。
そのため、入学にも1年以上待つのも当たり前という人気校。

今回は私が留学していた2015〜2016年頃の体験を元に、
スカルス手芸学校がどんな学校なのかをご紹介します。

※最新の内容ではないため、現在の内容と異なる場合もあります。
参考程度に見てもらえると幸いです。

スカルス手工芸学校とは?

コペンハーゲンから電車で約4時間半、

ヴィボー<Viborg>駅で下車して、バスで約30分の場所にある小さな町スカルス。そこにスカルス手工芸学校<Skals højskolen for design og håndarbejde>があります。

この学校では名前の通り、手芸全般を学ぶことができます。

学べる科目は?

手芸全般と言えども、いったいどんな科目があるのか。

私がいた2015年春・長期コースの例で挙げてみます。

基本の科目:縫製(服作り)、編み物(棒針・クロシェ)、刺繍、機織り、re-design

単発の科目:レザー、マシンニット、クセサリー製作、Mix media(コラージュ・製本)、絞り、羊毛紡ぎ・染め、カゴ製作、ボビンレース、タティング、フェルト、陶芸


単発の科目は6か月の間に2日間とか5日間しかない科目で、
イレギュラーな週だったり、土日に行われました。

授業以外にも日帰りでスクールトリップに出たり、4月末には他国へスクールトリップに出掛けます(私が行った時はベルリンへ3泊)。

内容はデザイナーのアトリエ訪問とか、デザインとか手芸に関わる場所に出掛けました。

スカルス手工芸学校の年齢層

ではスカルスにはどんな生徒がいるんでしょう。私が6か月滞在していた時の同級生は…

  • 20歳前後の女子:デザインスクールへの進学希望者、Just for Fun!な子(笑)

  • 50歳以上のおばちゃん達:有給(7週間)を利用、早期退職者、主婦など

  • 日本人30前後の女性:日本の社会に疑問・疲れた人が多い<注>日本の社会に疲れたの意味。(笑)

  • アイスランド人:日本人に次ぎ、アイスランド人も多かった。おばちゃんメイン。

手芸が趣味の手練れが多いのかと思いきや、そうでない人も多数。
かくいう私も、全くの手芸初心者でスカルスにやってきました。

もちろん、趣味で編み物やってた、刺繍もやっているという人(特に年配の人)もいるけど、

授業は各々が "やりたいことをやる" システム。

日本のように「皆で同じものを作る」というカリキュラムではないので、授業についていけるかという心配は無用です。

ここでの生活や授業は「楽しむ」ことが一番大事!!
(そして実際めちゃくちゃ楽しい。)

どんなコースがあるの?

スカルスには様々なコースがあります。

長期コース(4か月~6か月)

私が滞在していたコース(1月からの6か月間)。

このコースはさらに2つのコースに分かれている。

  • クラシック・ライン:手芸全般を学べる、基本のコース。

  • デザイン・ライン:服のデザイン・デッサンなど、デザインスクールへ入学する人向け。

どちらのコースも基本的に学べる手芸科目は同じ。

しかし、デザインコースはデッサンやらデザインスクールへの見学へ行ったりと、クラシックコースとは違うことも行っている。

穴場の5週間~8週間のコース

長期コースは長すぎる、または今すぐ行きたいけど長期コースに空きがない!

という人におすすめなのが、5週間~8週間のコース。

期間は短いものの、長期コースと同じ授業内容を受けられて授業料も経済的。

一つの科目に集中!1週間の短期コース

そんなに仕事を休めない!まずは雰囲気を楽しみたいという人には、1週間コース。

このコースは科目が決まっているため、1つの科目に集中したい人にはおすすめ。

ただ、長期コースと比較すると割高な授業料です。

入学に数年待ち

長期コースは1年以上前に申し込みをしないと、すぐにいっぱいになってしまいます。
なので、是が非でも長期コースに入りたい人は少なくとも1年半前には申し込みしましょう。

キャンセル待ちで半年後のコースへ入校!!

入りたいコースがすでに定員いっぱい…だとしても、ダメ元で聞いてみましょう。

私の場合…

半年前にダメ元で申し込み→定員オーバーと断られ→キャンセル待ちが出来るというのでキャンセル待ちをし→出発3か月前に運よくキャンセル待ちが出た!

という流れでスカルスの長期コースに行きました。
運が味方すれば、このようにスルスル〜と入れることもあります。

どうやって申し込む?

私は学校オフィスに直接メールをして申し込みのやり取りをしていました。

ホームページはすべてデンマーク語でまったく分からないと思いますが、Skalsのcontactページからメールで事務の人とやり取りができます。

返信早いし、親切なので分からない事はメールでガンガン聞きましょう。

Hyggeな学校スカルス

デンマーク語でHygge(ヒュッゲ)という言葉があります。

最近はよく巷でも耳にすることも増えてきましたが、日本語に訳すと

「人と人とのふれあいから生まれる、温かな居心地のよい雰囲気」という意味になるようです。

スカルス手工芸学校はまさに「Hygge」な場所。

特別な時間を過ごしたスカルスでの日々は、今も製作の源になっています。

次回はスカルスでの思い出をつらつらと。

◆マツウラ カオリ◆
陶芸作家 https://kaorimatsuura.stores.jp/
北欧スタイルの陶芸教室 SLOW @potterystudio_slow
旅するフォルケホイスコーレ 主宰 @tabihojskole

作品の製作、教室や旅するフォルケホイスコーレなどの活動費に使わせていただきます。よろしくお願いします☆