見出し画像

証明写真と母と。【日誌。4頁め。】

『とらばーゆする』
女性の社会進出が加速し始めた1980年代、流行語にもなったくらいインパクトのある言葉だった。

ちょど40歳でフルタイムの仕事をし始めて
それから転職も何度かしながら30年、ずーっと働き続けてきた母が
「もうそろそろ仕事やめようかな」と言い出した。
「どうぞどうぞ。もう休んでいいと思うよ。」

数日後、「会社に来月いっぱいで辞めるって言ったよ」
30年以上にわたり、本当におつかれさま。
これからはおうちでのんびりしてね。

と思っていた数日後
「ここに応募しようと思うんだよね」と切り抜きを差し出した。
求人、、、
えっ?! 働くの?
「そうだよ。会社は辞めるけどさ、ずっと家にいてもヒマだし」

おー、まだまだやりますか。
私だったらもう履歴書書くのも面接受けるのも辛いなぁと思っちゃうけど。
(それが私の『転職しない理由』きっとそんな人多いと思うんだよね)
でも、やりたいことはとことんやるのがいい。応援するよ。

じゃ、さっそく転職活動の準備始めますか。
履歴書をPCでチャチャッと作ってサクッとプリントアウト。
(70歳がPCできないと思ってる人は考えが古いよー)
あとは顔写真か、、、
今は履歴書の写真もスマホで撮ってささっと加工して貼り付けてる人も多いけど、そこは昭和の2人組。「やっぱり証明写真でしょ。」
証明写真を撮りに駅前のショッピングセンターまで繰り出した。

「今は美人モードっていうのがあるんだね。せっかくなら綺麗なほうがいいな。」
ここはケチらず100円高い『美人モード』で撮ることにした。
100円で美人になれるなら安いもんだ。

2人とも慣れない操作に「ここ押せばいいんじゃない?」「いや、ここでしょ」
とあーでもないこーでもない言いながら、なんとか無事に撮り終え、、、現像が終わった写真を取り出した。

「おーすごーい。ほんと、きれいに仕上がるもんだねー」と驚く私の隣で子供みたいに嬉しそうににこにこ写真を眺める母。
家に帰ってさっそく履歴書に貼り付けて、「よく見るとやっぱり歳とったねぇ」としみじみ言いながら手を伸ばして遠目で出来上がった履歴書を眺めてる。
いやいやそんなことありませんよ。
美人モードで写真撮ろうという気持ちがあるうちはまだまだ女子よ。
「とらばーゆしちゃいました!」ってみんなに報告できるといいね。

追伸
昨日の国際女性デー記念に買ったミモザの花は
さっそくドライフラワー加工しています。
早めにどう来加工すると、きれいな黄色のままドライにできるらしい。
優しいお花屋さん。教えてくれてありがとう。

ちなみに生のミモザは1本700円、ドライは1本3,800円で売ってました。格差がすごい。


よろしければサポートお願いいたします。いただいたサポートは還元していけるようにこれからの活動に役立てていきます。