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次男の修学旅行の話 2

次男の決断


修学旅行のしおりの空欄を埋め、
進路調査票を提出するため
久々に中学校に行った次男は、
その後少し前向きになっていた。

しばらくお休みしていた
長男による「家庭内家庭教師」も再開。
まだ「行く:行かない=7:3」以降
次男からの報告はないが
気持ちに少し変化があるのは見てとれる。

ここまできたら、我慢比べじゃないけど
次男の態度に一喜一憂するのではなく
努めて冷静に、まるっと受け止めながら
生活しようと覚悟した。
(キャンセル料も腹を括った)

いよいよ修学旅行出発の前週末。
次男が
「月曜4時間目に最終の説明会があるから
行こうと思う。母さん送ってくれる??
週末にしおり見て用意しよう。」
と突然言い出した。

(えっと、出発前日ですか!?)
ここでやっと聞いてみた。

「んじゃ日曜の夜に修学旅行の用意、
し始めるのでいいのかな?」
「うん」
・・・そ、そうなん??わかった。

案外、あっけなく次男の参加の意思を
確認することになった。
意思表明に相当時間が掛かった。
自ら言い出すという壁も高かったのだろう。

前向きになりつつも、口には出さずとも、
ふと緊張したような表情を見せる。
日ごと、時間ごとに揺れている。
それでも「行く」ことを
じっくりじっくり、彼は決めていた。

月曜日、最終の説明会を聞いて
やっぱり無理となるかもしれないし、
なんなら当日に行かないと言うかもしれない。
それはそうと受け入れようと思った。

次男は、長男には不安であることは漏らしていて
長男が少し話を聞いてくれていたようだ。
そんな長男曰く「次男は行く」と。
だったらきっと・・・行くのかもしれない。

日曜日の昼間、親友くんがやってきて
ふたりで修学旅行のおやつを買いに行った。
その間にこっそり、下着、パジャマ類だけは
数を揃えておいた。


出発直前


最終の説明会から帰宅後、
次男がyoutubeで何か聞いている。
行先で、学年が捧げる平和の歌を
少しでも覚えようとしていた。

そういうマジメなところが彼の良さ。
そして彼のしんどさなのだろうな・・・
でも頑張っている姿勢は素晴らしいと思ったし、
なんとか報われて欲しいと願った。

翌日は相当早めに出発しなければならない。
説明会にも行き、疲れたのだろうか。
早々に準備を済ませ、私にお弁当を頼み、
次男は布団に入った。
むしろ私の方が変に緊張していた。

翌朝、親友くんが予定よりも5分早く
迎えに来てくれた。
親友くんも次男が参加を決めて
相当喜んでくれた。

朝、ふたりで登校していくなんていつ以来?
入学式後の数日は教室に入っていたから
あの日以来、2年2か月ぶり。

集合場所には当然、学年全体が集まっている。
次男はいつも他の生徒が横を通ると
逃げるようにしていた。

今彼はどんな気持ちで
集団の中に入っているんだろう。
どれほど緊張しながら、
バスに乗り込むんだろう。

心からひたすら祈る。
次男がとんでもない覚悟を決めて臨んだのです。
どうか友達やクラスメートと仲良く話せますよう。
どうか楽しい思い出が作れますように。
どうか行くと決断した自分を褒められますように。

いつも家では明るく元気な次男がいない自宅で
中学校からの修学旅行ブログの更新を
私は緊張しながら待っていた。

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