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大根で浄化!? 浅草のパワースポットへ

旅のルートを決めるとき、みなさんどうしてますか?
「とりあえず行ってみる」派? 「事前に調べてルートを決めておく」派?

私は断然、後者。ご近所なら何度でも行けばいいのでテキトーですが、「わざわざ行く場所」は、海外でも国内でも、行きたいスポット、店、飲食店のリストをつくり、Google Mapでルートも調べておきます。それだけやっておいても、「こんな場所もあったんだ!」と現地で知る出会いは多いです。それに「調べる」という行為からすでに「旅」が始まっているというか、「目的地への愛着」がわき始めている気がするのです。

浅草から「長命寺桜もち」へ向かう途中に

今回の旅、そもそもの目的地は「長命寺の桜もち」でした。

長命寺周辺には土地勘が全くなく「最寄り駅は?」と調べてみると、どうやら「押上」。なんだけど、隅田川の対岸は浅草です。こりゃ、浅草寺を出発点に、散策しながら長命寺に向かったほうが楽しそうだぞ。と思いました。

隅田川を渡る橋はいくつかありますが、20分弱歩く途中でどっか寄りたいなぁといろいろ調べた結果、こちらのルートに決定。

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浅草寺(→この後いろいろ商店街とか食べ歩いたあとで)→本龍院(待乳山聖天) →長命寺桜もち 山本やです。

というわけで、今回は、浅草と長命寺の中間地点で立ち寄った、待乳山聖天のお話。

「シンボルは大根!」のパワースポット・待乳山聖天

010待乳山聖天まつちやましょうでん

訪れたのは「待乳山聖天」。ルートを探していろいろ検索しない限り、おそらく一生知ることのなかったスポットです。読み方すら知りませんでしたが「まつちやましょうでん」と読みます。正式には「待乳山本龍院」と称し、先ほど訪れたばかりの浅草寺をご本山とする聖観音宗の寺院です。

※浅草寺については、こちらに写真を何枚か。


https://note.com/kaoli_kidoue/n/n26bab34e5808

さて。
上の写真で息子がやにわに大根を持ってますね。そう、ここは「大根」と深いご縁があるそうで。 ※聖天様鎮座のいわれはオフィシャルHPに説明があります。「苦しむ民の救済」が鎮座の起源だという、霊験あらたかなパワースポットなんです。

では、なぜ、大根? 

大根は清浄、淡白な味わいのある食物としてすべての人に好まれ、しかも体内の毒素を中和して消化を助けるはたらきがあるところから、聖天様の「おはたらき」をあらわすものとして尊ばれ、聖天様のご供養に欠かせないお供物とされています。
私たちはそのお下がり(おさがり)を頂くことによって、聖天様のお徳をそっくり頂戴し、身体と、心の健康を得ることが出来ます。

現代風に「大根の働き」を解釈すれば、豊富に含まれる酵素、中でも消化酵素であるアミラーゼがでんぷんを分解してくれるので、炭水化物の消化を促してくれる、という。昔の人は、科学的な裏付けなんてなくても、自ら体感的に「食べ物の効能」を知り、活用していたんですよね。

待乳山聖天では「心身健康」以外にも大根のご利益があります。それは「良縁成就」「夫婦和合」です。

大根は身体を丈夫にしていただき、良縁を成就し、夫婦仲良く末永く一家の和合を御加護頂ける功徳を表しています。

もう少しかみ砕くと、大根は深い迷いの心、瞋=いかりという、毒を表しているのだそうです。たしかに、大根の消化酵素の働きは「デトックス(排毒)」につながりますからね。

待乳山に大根をお供えすることで、歓喜天が人の心の毒を清めてくださるのだそう。そして(ちょっと発想が飛躍しますがw)、心が清められれば、人間関係もうまくいく。なので、良縁成就、夫婦和合のご利益もあるのです。

「大根 二百円」。お土産に、ではなく、お供え用!

山門をくぐって本堂に向かう手前、お守りなどを販売する社務所では、立派な大根を販売中!

ご住職いわく「私達の寺では大根をお供え物として買っていただきそれを供える。これは自分の身を削る=お賽銭を入れる、そして御利益を頂くと言う行為を、端的な表現として大根で表しています」

ちなみに大根のお値段は「時価」だそうで、その日の仕入れ状況で適正な「お供え価格」を設定しているそう。この日は二百円でした。

009待乳山聖天まつちやましょうでん

日本の寺社仏閣めぐりを趣味のひとつとする息子にとっても、「社務所に大根」は初体験なので、「え? おみやげに買って帰るの?今日の夜ご飯?」という反応。私も最初は「ご祈祷済みの大根を買って帰るのかな」と思っていたので、息子の反応もごもっとも。

正解は、こう。

011待乳山聖天まつちやましょうでん

「心身健康」「良縁成就」「夫婦和合」を願ってお供えし、手を合わせてお祈りするのです。良縁を願ってか、若いカップルの姿もちらほら見受けられました。
ちなみに「待乳山聖天」の山門・右側には出世観音も鎮座し、出世のご利益もあるそうです。

お供え物の大根は、お下がりとして無料でもらえる。

012待乳山聖天まつちやましょうでん

息子は「あの大根、どうするの? 最後は食べるの?」と心配そう(笑)。

たしかに気になりますよね。だってパッと見ただけでもかなりの数ですから。土日は多いときで100本、お正月には一週間で1000本以上になることもあるそうです。

お寺たるもの、もちろん、お供え物をムダにはなさいません。

●毎年正月七日(1/7)には「大根まつり」を開催。
近くの料亭に協力してもらい、ふろふき大根と御神酒をふるまうそうで、用意した2000食はあっという間になくなるそう。ふろふき大根、大好き〜♥︎食べたい〜♥︎ けど、ものすご〜く混みそうですねw

●日々の大根は、無料のお土産に。
日々の大根は、無料で持ち帰れるしくみ。大根のお供えをしなくても、参拝に来られた方は自由にもらって帰ってようそうです(ただし、一人一本)。
午前中にはなくなるそうで、私たちが伺ったときにはお土産用はどこにもありませんでした。大根好きのみなさん、午前中が狙い目ですw

境内には、高齢者も子どもも喜ぶ「モノレール」が!

待乳山聖天は階段を何段かのぼった、やや小高い場所にあります。行きは普通院階段で行きましたが、登り切ってふと見ると、本堂右手に何やら乗り物らしきものを発見!

「さくらレール」と名付けられたモノレールです。

013待乳山聖天まつちやましょうでん

高齢の方のお参りも多そうなので、バリアフリー対策、なのでしょうね。

ほんの短い距離ではありますが、帰りはもちろんこちらに乗ってみました。小さなエレベーターのような感じ。降りた先は駐車場でした。常連さんはこのさくらレールを使うのが普通らしく、おばあちゃまを含むグループが私たちと入れ替わりに、さくらレールでのぼっていかれました。

霊験あらたかなパワースポット、待乳山聖天。大根好き、モノレール好きな方はぜひぜひ訪れて、ゆっくり参拝してみてください。

この後、隅田川を渡っていくと、スカイツリーがキレイに写せるフォトスポットもありますよ!

014スカイツリー


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