見出し画像

アルベロベッロの星付きリストランテに行ってみた理由

旅行の醍醐味は景色と食事です。アルベロベッロの素晴らしい景色については別noteで存分にご紹介しますね。今回はごはんのお話。

画像1

初めて味わう地元の料理、「こんな食べ方があったんだ!」という発見だけでも特筆に値しますが、「また食べたい♡」と思えるほど美味かどうかはまた別問題。そういう意味で、イタリアの旅は「発見&美味」の連続です。

旅先ではローカルプライスの地元料理を食べるようにしていますが、アルベロベッロではめずらしく高級リストランテ「Il Poeta Contadino」に行ってみました。といっても、さすがはプーリア。かなりリーズナブルな価格設定だと思います。

画像2

そもそも「行きたい街が多いイタリアの中でも、南のプーリア地方を旅するぞ」と決めたきっかけは、ここアルベロベッロの景色を見てみたかったから、なのですが、「Il Poeta Contadino」も日本を発つ前から「絶対行くぞ!」と決めていたお店です。

というのも、大好きな「ジャッジョーロ銀座」のシェフ・岩永さんがかつて修行されていて、一度は行ってみたいなと思っていたのです。

日本から持参したネクタイしめて、星付きリストランテへ。いざ。

Il Poeta Contadino。直訳すると“農夫の詩人”。家庭的なお店が多いこの地方には珍しく、ミシュランの星つき。外観はこじんまりしていますが店内は天井が高く、落ち着いた館のような雰囲気。一応、この日のためだけにシャツやネクタイをスーツケースにしのばせて、オシャレしてうかがいました。

画像3

せっかくなので、アンティパストもプリモ・ピアットもセコンド・ピアットもまんべんなくしっかりと味わいたかったのですが、何しろ残念すぎる少食一家な私たち。。

プリモ・ピアット(パスタ)2種、セコンド1種で手を打った。

アンティパストはあきらめて、パスタ2種と、セコンド1種を頼むことに。でも「イタリアでは必ずアンティパスト・プリモ・セコンドを頼むのが必須」ということはとくになく、現地の人も「アンティパストとプリモだけ」という軽めの頼み方をしているのもけっこう見かけました。
※とくにプーリアはアンティパストの量がすごいので、それだけでお腹いっぱいになったりします!

まずは先付け的に提供されたポテトのスープ

画像4

これが、めっちゃおいしかったのです。たっぷり浮かせたオリーブオイル、かりかりのクルトン、香り立つトリュフ。これから出てくる料理を想像するとそれだけで待ち遠しすぎて幸せになってしまう、完璧なプロローグ。

Burnet wheat orecchiette,tomato sauce,cacioricotta chesse, breadballs, wild rocket 焦がし小麦のオレキエッテ 小さなブレッドボールが入ったトマトソース+カチョリコッタとルッコラ €16

画像5

プーリア州を代表するパスタといえばオレキエッテ。今回の旅でも何度も何度もいただきましたが、ここのもとても美味しくて、息子がほぼ食べちゃいました。

画像6


焦がし小麦(grano arso)はここ数年イタリアでも人気が出ています。そもそもは、小麦の収穫後に焼き畑をし、その後に少しだけ残った焦げ小麦、これがグラノ・アルソなのだそう。昔は生産者である農民だけがこの「残り物」を食べていたそうですが、香ばしさがむしろ見直され、最近はわざわざ焦がした小麦を作ったりもするのだとか。プーリア独特の小麦なので、ここで味わえてよかったです。

Ferrazzuoli pasta with rabbit bolognese. €18

画像7

食べてみたいプリモがたくさんあって、すごく悩んだのですが、ウサギのラグーソースが食べたくてこれに。濃厚で旨みのある美味なソースでした。
※プーリアのラグーソースについては「ラグーソースをハンドチョップにする理由。ナポリとプーリアのラグー考」にまとめました!

Ferrazzuoli(フェラッツオーリ)というパスタはスパゲティが2本くっついたみたいな初めて見るカタチ。トッピングされたウサギのお肉は息子に独り占めされましたw 美味しかったらしいです。

Seabass Leonardo style. €22

画像8

セコンドは肉にするか魚にするか迷いましたが、お肉は食べきれない気がしたので魚に決めて、オーナーシェフの名がついたスズキを注文。酸味のきいた味付けで、さっぱりいただけるひとさらでした。

この後、店で作っている焼き菓子も出してくださったのだけど、食べきれず。「持ち帰ってもいいですか?」と聞いたら、丁寧に包んでくれました◎

===
コペルト €15
白ワイン(ハーフボトル) €12
ミネラルウォーター €3
プリモ2品 €34
セコンド1品 €22
合計 €86
・・・のはずなんだけど、後で伝票を確認したら、86のところが消され、トータル€75(この日の換算で¥10,095)となっていました。


もしかして、岩永シェフのお話をしたからサービスしてくれたのかもしれない・・・!
ごめんなさい、ホテルに戻るまで気づきませんでした。ありがとうございます。

いずれにしても、これだけのサービス・内容でこの価格は安い!と思いました。今回の旅で唯一行った高級店でしたが、高級といっても接客はフレンドリーだし、いろんな意味でよいレストランです。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?