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駐在妻が帰国後の仕事に困らないためにすべき17の行動【17】プライドを捨て切る

みなさん、こんにちは。Kaoです。

今回のテーマはこちら:プライドを捨て切る

今回の記事は、日本に帰国後、新しいステージに向けて一歩を踏み出す決意をされた方にぜひ読んでいただきたい内容です。

特に、前職とまったく異なる職種やスタイルを新たな道として選んだ方に有益な内容になっています。

私の場合、中国でおもいきり力を注いだ「中国語」を生かしたいという思い、そして今後も不定期でやってくる引っ越し(夫の転勤)に影響を受けない働き方をしたいという思い

があり、フリーランスという道を選びました。具体的には、中国語翻訳という仕事です。

再就職を選ぶ人もいると思います。今後は引っ越し予定がないと決まっている人であれば、選択肢は広がります。

どのようなかたちであっても、新しい環境を受け入れるときに避けては通れない「変化に対するストレス」は非常に大きなものです。

そして、必ず苦しみます。

一方で、この「苦しみ」は事前に意識を変えることでかなり軽減することができます。

このブログを読んでいただくことで、その具体的な方法を知っていただくことができ、準備することができます。

いざ帰国して新しい道に進もうとするとき、私も大いに苦しみました。

「苦しい」と感じるときにしてしまっている行動にはこのようなものがあります。

  • 人と比べる

  • 過去の自分と比べる

こんなことをしてしまう原因になっているもの、これを客観的に認識する必要があります。

もし今、あなたも苦しんでいるのであれば、根っこにあるものは、「腐ったプライド」です。自分では意識していない部分で、このプライドが大いに邪魔をして、自分自身を苦しめていることにまず気付きましょう。

声を大にしてお伝えします。

あなたの中にあるそのプライド、今すぐ捨てましょう!捨てきりましょう!

でも、それがなかなか難しいのですよね……

私の実体験(失敗)をもとに、具体的な方法をシェアします。

この記事を読んでいるあなたには同じ苦しみを味わってほしくありませんから。

では、心の奥底にあることも認めたくない!と目を背けがちな「腐ったプライド」にはどのようなものがあるのか、具体的に見ていきましょう。

思い当たる節はありませんか?

苦しみの原因「プライド」とその分類

腐ったプライド: 社会的立場

帯同している間は「ビザの関係で働けないの」という立場の駐在妻。それが本意か不本意かはここでは置いておいて、結局のところ「働いていなくても文句を言われない立場」です。

お金を稼いでいないことに後ろめたさを感じることはありますが、仕事をしていないことに恥ずかしさを感じるという人はまずいないと思います。

私も含めて、自分でもどこかわかっているのです。「自分は『働かないのではなくて、働けないの』に守られている」と。

本帰国したあなたはその「隠れ蓑」がなくなります。

気がつけば同じ世代の女性は皆、仕事をしています。まわりを見ると、パリッとした服、ヒールで颯爽と歩いている女性に思わず目が行く……

そこで初めて感じます。

私はただの専業主婦――

仕事もない。外に出る用事もない。

再就職しようとネットで求人を探しても、ブランクがあっても採用してもらえそうなところはというと…… その給料の安さに驚きます。

「昔はチームリーダーとして、部下もいたのに」

「管理職だったのに」

「年収は○○○万円もらっていたのに」

そう考えると、だんだんとやる気がなくなってきます。

現実が見えてきても、「下げたくない」という思いが知らず知らずのうちに芽生えてくるのがわかります。

その気持ち、すごくよくわかります。

自分の過去の経験は「自分の基準」としてそのまま残りますから。

でも実はこれ、一番やっかいなプライドです。

自分の社会人生活最終時点でのポジションが、自分自身のイメージとしてそのまま残ってしまっているものです。完全に無意識ではあるものの、過去の「その場所」でやってきた経験値、積み上がってきたものの「続き」として捉えてしっているのです。

しかし、

その考えは間違っています。

本帰国後、「あなたの人生」は過去からつながっていますが、「社会人としての人生」は一回終わっているのです。

それは悪いことではありません。

しかし、ここを客観的に認められない(認めたくない)人もいます。私がそうでしたから。

だからこそ、まずは認識しましょう。

「続き」ではありません。

「続ける」必要はありません。

新しいスタートなのです。

腐ったプライド:お金

仕事をしていた頃は、ある程度まとまったお金を自由に使えました。

その金額は、今となってはとても手の届かない金額です。

収入がないと、当たり前ですが自分で自由に使えるお金もありません。

ありがたいことに夫の収入があり、「住む場所もない!」なんてことにはならないのですが、やはり「自分で気兼ねなく使えるお金」ではありませんよね。

「以前は8000円の乳液なんて何も考えずに買っていたのに」

「飲みにいくときもお金なんて気にしなかったのに」

「タクシーだって気軽に乗っていたのに」

こんな考えがふと頭をよぎるのは、以前に稼いでいたお金の額が、自分の「ベース」となってしまっているのです。

一度稼いだことがある金銭的水準。それはまぎれもない「事実」であっても、「ベース」ではありません。ここをしっかりと認識すべきです。

これを「過去のこと」として切り離して考えることって、なかなか難しいです。だって、そりゃ、実際に稼いできた事実がありますし、お金のような「はっきりとした数字」で表されるものって自分の中に明確に残ってしまいますものね……。

けれども、それを「ベース」とするのは間違っています。

そして、「ベース」を勘違いして設定していることで苦しみを生み出しているのであれば、二重に間違っています。

お金がないと人間、卑屈になっていくのはわかります。

大丈夫です。お金はこれから稼げますから。

今、「お金」というもので卑屈になっているのであれば、「自分の手の中にあるお金がどれだけ多いか」ではなく、「家族単位で見て今の生活を送るのに十分なお金があるか」とまずは考えてみてください。

お金のプライドに捕らわれることで、「さあ、今からお金を稼ぐために新しいステージに向かうぞ」という気持ちにネガティブな影響があるとすれば、それこそ本末転倒です。

腐ったプライド:充実感

現代の呪い、それは「日々、充実しているべき」という呪いです。

SNSの中にはキラキラがあふれて、知らず知らずのうちに自分と比べてしまい何とも言えない気持ちになるときがあります。

これは根本から考えを変える必要があります。

充実しているということを求めない

「勝ち負け」の尺度にしない

充実していなくたっていいじゃないですか。

むしろ、今まで海外で日常生活を送るという「日本人の数%しか経験できないこと」を数年にわたって続けてきたあなた。

人から見ると充実の詰め合わせのような時間を年単位で過ごしてきたのですから、今から数年ぐらいは「全然、充実していない」くらいでちょうどバランスが取れるのですよ。

プライドは2種類ある

人は「プライド」があるために他人との比較が生まれます。

プライドには2集類あります。

「なにくそっ!」と原動力になるプライドは持っていてもよし。

しかし、上記のような「過去の産物」から出てくる間違ったプライド(=腐ったプライド)は、それらを客観的に認識して、一旦すべてを捨てることが大事です。

そうです。まずはその「腐ったプライド」を捨てること。捨て切ること。

そうしないと、新しい道で身軽に動けません。20キロの重りを背負って進めと言われているようなものです。

一旦、立ち止まってその重りを下ろしてみましょう。

プライドの捨て方

「今」足りていないもの、本当に必要なものを客観的に捉える

人と比べたり、過去の自分と比べたりして苦しいときは、真っ暗闇の中でもがいている自分と、卑屈になっている自分と、なんとかしたいと泣いている自分との葛藤が繰り返されています。

頭と心がぐちゃぐちゃのときは、ブレインダンプをおすすめします。

とりあえず、紙とペンを持ちましょう。

私が実際に苦しんでいたときにやったブレインダンプ(実物)をお見せしながら、やり方をシェアします。

ブレインダンプの具体的な方法

ゴール:「今」足りていないもの、本当に必要なものを客観的に捉える

準備するもの
1、付箋(100枚ぐらいあればOK)
2、ペン(黒・赤)
3、A4用紙 1枚

1、自分の心の中にある声を付箋に書き出す

付箋1枚にひとつずつ、心の中で思っていることを書き出してください。良いことでも、悪いことでも、嬉しいことでも、人の悪口でも、ただの独り言でも、何でもOK。とりあえず、むちゃくちゃに書いてください。このとき、タイマーでカウントダウンしてください。人間、時間に限りがあると真面目に取り組みますから(笑)。私は10分で設定しました。書いたものは、作業しているテーブルの上などにペタペタ貼っておいてください。順番はどうでもいいです。

私はこんなのが出ました。「好きな国に、好きなときに旅行に行きたい」「(夫が)転勤しても仕事辞めたくない」「講座やPC、お金かかってしまったな」「中国語おもしろい」「今って人間関係のストレスない」「お金をしっかり稼ぎたい」「講座を始めた」「アルバイトしないといけない」「昔の年収」「私は総合職でこんな仕事をしていた」「まわりの人に恵まれている」「家族と過ごす時間が好きだ」「今は時間がたくさんある」「新しいことにチャレンジする」

だいたい30個ぐらいでしょうか。

2、同じことをもう一度する

さっきと同じことをもう一度実施します。もう出ないよ~と思っているのではないでしょうか?でも、同じことをもう一度してください。10分タイマー計って、書き出します。

ここで絞り出したことが実はキーポイントです。人間は賢い生き物なので、最初は自分にも猫をかぶります。もう一度同じことを実施したときに出た気持ちの方が、実は本音に近いです。私も……出るわ出るわ、汚い部分が。情けない部分が。いいんです。正直に全部、絞り出してください。

私はこんなのが出ました。「ちゃんとした肩書きがほしい」「みんなは充実している」「毎日行くところがあるって羨ましい」「あの人は仕事が決まっただろうか」「子なし専業主婦は惨めに見られる」「仕事を続けていれば何か違ったかも」「私は評価されていたし仕事もできる方だった」「アルバイトに格下げすることになるなんて」

これを見た人は、私のことを「なんて愚かな人間なんだ」と思うかもしれません……。でも、それぐらい本音で書かないと今回のステップは意味がありません。むしろ、人には絶対に見せられない本当の気持ちを書き出してください

付箋は全部で40個ほどになりました。50個、60個になる人もいると思います。

3、グループに分ける

さて、先程のものを4つのグループに分けます。具体的な作業としては、A4用紙を使って分けていきます。

①ほんのちょっとでも「過去」の要素があるもの
②ほんのちょっとでも「人(他人)」の要素があるもの
③「私だけ」に関わること
④「未来」のこと

A4用紙の上にこのように書き、上から順に付箋をペタペタ貼って並べていきます。例えば、「お金をしっかり稼ぎたい」→これは未来への要望なので「④」です。「昔の年収」→昔のことですね、「①」です。「今って人間関係のストレスない」→①②④には当てはまりません。今私だけに関わることなので「③」です。「あの人は仕事が決まっただろうか」→他人の要素があるので「②」。「子なし専業主婦は惨めに見られる」→他人がいないと見る人がいないので「②」です。「アルバイトに格下げすることになるなんて」→格下げとは、昔の総合職と比較してのことなので、「①」ですね。何も考えず、ペタペタ作業をしていきます。

※自分で実際にやったものは汚すぎて載せられないので、例を載せています。作業されるときはこれに合わせて付箋をペタペタ貼っていってください。

4、「今」自分に必要なもの・ことを赤ペンで囲む

今回の作業は『③「私だけ」に関わること』内だけです。その中で、「今」自分に必要なもの・ことを赤ペンで囲みましょう。難しいと思った人は逆に考えてください。「今」必要なもの→「今」無くなったら嫌なもの、「今」やらないとダメなもの、でもあるといえます。このとき大切なのは、やりたい・やりたくない、できる・できないの観点ではなく、「自分に必要か必要でないか」で考えて下さい。そして、その横に理由を書いてください。例えば私は……「講座」→理由:今後の人生のために今勉強する必要があるから/「家族」→絶対失いたくないから/「アルバイトしないといけない」→毎月のお金が少し足りないから/等でした。それほど多くなくて大丈夫です。しっかり理由がかけないものを無理に選ばなくてもOKです。

5、実はグループには「名前」があります

実はグループには名前があります。名前をつけてあげましょう。

①⇒「過去と比べることを止めたらぜーんぶ無くなる」グループ
②⇒「人と比べることを止めたらぜーんぶ無くなる」グループ
③⇒「今やること」グループ
④⇒「向かう方向」グループ

6、自分を苦しめているものを客観的に知る

「真っ暗闇の中にいる」。今もしこんな感覚があるのなら、自分を苦しめてる原因は①・②にある付箋たちです。それをまず読み上げてください。ここから解放してくれる薬、手術、マニュアル本があって、仮に30万するとしたら、買いますか?買いたい気持ちはわかりますが、そんなものはありません。方法はひとつだけで、お金もかかりません。「過去と比べる」「人と比べる」これを止めればいいのです。

なかなかできないですよね。けど、私はこう考えました。嫌いな友達、苦手な人とは上手に距離を取って自分から離れていった経験は誰しもあると思います。少し嫌な言い方をしますが「自分に害がある」と思ったからですよね。何かしらの悪影響や、ストレスなど。今回も同じです。明らかに自分を苦しめている相手から、同じように離れればいいのです。もしかしたらしつこく追ってくるかもしれません。けど、「離れる」と決めればよいのです。

先程の紙を半分に折ってください。切って捨てても大丈夫です。③と④しか見えなくなりますよね。それでいいのです。

7、毎日やることと向かう方向を確認

先程の作業で残った紙は、本当によくできています。③には「今日・明日・明後日に全力でやること」が具体的に書かれています。④には進む方向が書かれています。要は、③を毎日やりながら、④の方向に進んでいけばよいのです。とてもシンプルです。目につく場所に貼っておきましょう。

これで、今回私がやった作業は終わりです。

やってみた当時の感想

この作業を通して、私自身とてもスッキリしました。①・②の付箋にあるものを書き出すときは本当に嫌な気分になりましたし、辛かったです。自分はこんな人間かという情けなさと、わけのわからない苦しさ・辛さに押しつぶされそうで、書きながら涙が出てきました。色んな感情が溢れてきて、声をあげて泣いてしまいました。

それでも、膿を出すときは痛いもの。ほったらかすと悪化します。また出てくるかもしれないけれども、できることは「見えている段階で、見えているものを全て」取り除くこと。

頭ではわかっていたのですが、実際に可視化することで、「やるべきこと」「方向」が整理でき、「邪魔しているものは何なのか」を視覚で捉えることができました。心の中で気持ちを整理できないときは、書き出して、「モノ」にしてみて、実際に手で整理してみましょう。私もなかなかできていませんでした。

この方法はたくさんの方が実施されている「ブレインダンプ」をほんの少しアレンジしたものです。「うじうじ悩むなら、紙とペン持ってきてさっさとやれ!」と、数年前の自分に言いたいです……。

役職は会社内だけで通用する「名札」

本帰国後、新しい道に進む準備を始めた頃のことです。文具まわりを整理しているとき、偶然、前職の名刺を見つけました。

それを眺めて「ああ、私ってこんな役職までいっていたんだ……」と、何とも言えない気持ちになりました。役職が上がったとき、給料もアップして「これでもっとたくさん海外旅行に行けるー!」なんて無邪気に喜んでいたなーなんて、少し懐かしくも感じました。

でも、同時にこんなことを思いました。

「結局はその会社に残ってこそ意味のあるものだったな」

前職で頑張っていたことはまぎれもない事実です。あなたもそうだったはずです。

しかし、そこで得た役職は、その会社の中だけでしか通用しない「名札」のようなもの。

一歩、会社の外に出ればそれは何の役にも立ちません。大切なことは、「会社内でどこまでいったか」ではなく、「そこに至るプロセスで何ができるようになったか」なのです。

買い物レベルは下げても生活の質は落とさない

上に書いた「お金のプライド」、一度は感じることがあると思います。

ある程度の消費行動はストレス発散にもなりますし、娯楽も必要です。しかし、それは自分で稼いだお金があってこそ。それがない立場では、過去の水準を求めることはおかしな話です。

乳液を安いものに変えても、服やちょっとしたアクセサリーを大人買いできなくなっても、それはただ「物」を買う数が減っただけです。生活がすさんできているわけではありません。

新しい服がなくても、今ある服を丁寧に着回す。お取り寄せグルメでお気に入りの高級パンを買わなくても、家で美味しいものを作って夫婦でお腹いっぱい食べる。毎日、笑顔で過ごす。まわりの人に感謝する。

これらはすべて「お金がなくてもできること」です。でも、これらを丁寧にすることで、お金を浪費しなくても、意外と心豊かな毎日を送ることができることに気が付きます。

お金は大事。好きなものを買うことで心が潤うことは事実です。しかし、お金とは別の方法で生活を彩ること、気持ちを高めていくことができることも事実です。

その方法を習得するチャンスだと思って、環境に感謝し、小さなことを楽しむ。日々の何気ない生活、目の前の人と過ごす時間に価値を置いて過ごしてみてください。

捨てきった後は同じステージで比べない

上に書いた方法で腐ったプライドを捨てきった後は、人と同じステージで自分を比べないこと、これはぜひ意識しておいていただきたいです。

人、それはつまり「大多数の人」です。

だって、人が経験できない環境で、人が考えもしないような悩みを抱えながら、人が見ることができない景色を見つつ、人とは違う価値観を得て、人とは違うスキルを身につけた後に帰国したあなたは、こんなにも「人とは別の軸」で彩られているのに。

人と比べること自体が全くもって無意味なことなのです。

比べるべきは未来の自分です。

未来に思い描いている理想の自分、その自分と今の自分を比較してみましょう。

何が足らないかが見えてきたら、あとはそこを埋めることに労力を使うべきです。

「比べるな」とは言いません。人はどうしても比べてしまう生き物です。

大事なのは比べる対象です。

他人と比べるのではなく、未来の自分と比べることです。

そして、目的のないSNS閲覧は一切やめましょう。SNS閲覧は比べる人を探し回っているようなものですから。

私の実体験

新卒から11年間、一応は大手の総合職としてバリバリ働いてきました。年齢の割には出世もしていたと思います。収入も平均以上のものがありました。

しかし、です。

本帰国した直後はどこからどう見ても「無職」。

ただの専業主婦です。子どももいませんので「子育てで忙しい」わけでもありません。ビザの関係で働けない中国とは違い、働こうと思えば働ける立場です。でも、現実として仕事もしておらず収入もない。

突如として現実が迫ってきた感じがして、当時は自分のことが恥ずかしくて、知らず知らずのうちに人と比べてしまい、勝手に苦しんでいました。お恥ずかしい話ですが、とても辛かったです。

上で紹介したブレインダンプをしてから、時給900円のアルバイトをすることに決めました。もともとプライドが高い私、アルバイトを始めてからも「何で私が時給900円のアルバイト……」と帰り道に涙が出たことが何度もありました。

しかし、中国帯同時のように優雅に過ごす時代はとっくに終わったのです。

自分が「フリーランスの翻訳者を目指す」と決めたからには、そこを軸にしてすべてを考える必要があります。

PCひとつでできるといっても、モニターやHDDなどの周辺機器、辞書や書籍など初期投資は必要です。そのお金はすべて「時給900円のアルバイト」から得ました。家のお金から出してもらうのは筋違いですからね。

お金に関しても価値観がガラッと変わりました。

以前は「いくらのものを買った」という満足感があったのですが、今は「何のために使ったか」に重点を置くようになりました。それが自分への投資になっているか、そんなお金の使い方ができているかと考えるようになりました。

この考え方が自然にできるようになったことは、人生において間違いなくプラスだと思っています。

すべてを捨て、自分がゼロ地点だということを理解する。

まずはここからです。

でも、これができれば後は新しい道に向かって走るだけなので、だいぶ楽になります。

目には見えない重しがなくなった分、足取りは軽くなります。ここからが本当のスタートなのです。

本帰国してかつての環境に身を置くことになると、よい面もありますが、同時に苦しみを生み出すきっかけも多いです。

そんなときは深呼吸をして、まずは自分の中の腐ったプライドを向き合ってみてくださいね。解決の糸口は自分の中にしかありませんから。

まとめ:もつべきマインドととるべき行動

~もつべきマインド~

  • 駐在妻という隠れ蓑はとっくに消えた

  • 自分の中の腐ったプライドを知る

  • お金の使い方で大事なのは「いくら使ったか」ではなく「何のために使ったか」

  • すべてを捨てて自分がゼロ地点だと理解する

~とるべき行動~

  • 苦しいときはブレインダンプで現状を客観的に整理

  • 比べるときは「未来の自分」と

  • 目的のないSNS閲覧は一切やめる

最後まで読んでいただき、ありがとうございました。

「駐在妻が帰国後の仕事に困らないためにすべき17の行動」は今回で最終回となります。想像していたよりも数十倍、記事によっては数百倍の本当にたくさんの方にアクセスいただき、感謝の気持ちでいっぱいです。

何かのヒントになったり、少しでもお役に立てたことがあれば本当に嬉しいです。最後まで読んでいただいて、ありがとうございました!ブログを通じてまたお会いできることを楽しみにしています。

<次回>駐在妻が帰国後の仕事に困らないためにすべき17の行動
【エピローグ】駐在妻を卒業した先にあったもの

全シリーズタイトル

駐在妻が帰国後の仕事に困らないためにすべき17の行動

【プロローグ】駐在妻に立ちはだかる2つの大きな壁
【筆者について】私が退職を決意した理由

<退職前~出国まで>
【1】夫に「海外勤務になる」と言われたらまずやること
【2】退職直後に帯同 失業保険は「捨て」になるの?
【3】退職後に支払う住民税を計算しておく

<帯同開始~本帰国確定まで>
【4】定期的に行く場所を「ひとつ」つくる
【5】Excel、PowerPointを無駄に使う
【6】ブログを始める
【7】同じ感覚を持つ友達は1人だけで十分
【8】できる駐在妻の賢いお付き合い方法
【9】現地での語学学習を本気でお勧めするこれだけの理由
【10】この国でしか味わえない気分転換スポットを見つける
【11】できるだけ「国内旅行」をする理由
【12】自分が進化していることを実感できるようにする
【13】本帰国が決まったときの不安の構造を理解する
【14】未来図を描く

<本帰国後>
【15】知らないと損!失業保険の給付制限は短縮できる
【16】再会ラッシュに待った!集団ではなく「個」で時間をつくるべき理由
【17】プライドを捨て切る

【エピローグ】駐在妻を卒業した先にあったもの




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