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#全文公開 南田裕介氏による「はじめに」【貨物列車マニアックス】

アイ アム ア 貨物ボーイ!


ご好評頂いている11月の新刊

貨物列車マニアックス』(南田裕介 著)

日本の物流を支える“大動脈”の正体に迫る! 一冊ですが、
本書より著者 南田祐介 氏による「はじめに」を公開です。ぜひご一読ください!

はじめに

 私は貨物列車が大好きです。

 なぜなら、ミステリーに溢れているからです。
 私は機関車に乗ったことはありますが、貨車に乗ったことはありません。コンテナを発注したこともなければ、コンテナを扱ったこともありません。

 貨物列車の撮影に行っても、貨物列車が来ないことがあります。今日は来ないなと思っていると突如現れます。
 
 タンクコンテナに書かれた得体のしれない名称も気になります。クロロホルム、四塩化珪素、ブタノール……。聞いたことがあるような気はするけど、調べてみると恐ろしく複雑な化学式で、いったい何に使うのでしょう?
 
 北海道から九州までの超長距離列車があります。急坂の峠を越える列車、東京から大阪までを6時間でむすぶ超俊足列車など、個性的な貨物列車がたくさんあります。
 掘り下げていけば貨物列車を引っ張る機関車や貨車もユニークだと気づきます。
 貨物駅や機関区には入ることができません。貨物駅の仕事とはいったいどうなってるのでしょう?

 そもそも、私たちの生活は鉄道貨物輸送なしでは成り立ちません。私たちの生活を支える貨物列車。その貨物列車を支えてきた鉄道員さん、メーカーの方。
 
 それなのに私たちはほとんど貨物列車のことを知りません。

 そこには、壮絶なドラマと創意工夫、いまも進化し続けるエネルギーがあるにちがいない。今回は、そんな貨物列車の魅力と、貨物列車を追い求める旅を一冊に詰め込みました。

 果たして、書籍として成立するかどうか。多少の疑問を持ちつつ始まった企画ですが、思いのほか面白く仕上がったと自負しております。
 貨物に対する興味、愛、疑問など、あるがまま記しました。ぜひ、お楽しみください。

書誌情報

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