ただ血が繋がってるだけだよ~子供って冷静!~

私の高校時代の友達が、離婚に向けて動き出そうとしている。その彼女に私の長女がそう言った。友達とは数か月前、10年以上ぶりに会った。私が1年半前に離婚したのは知っていて、彼女もまさに計画中だった。そして先日、今度は私の二人の娘も一緒に彼女に会った。その話の中で友達が言った。「でも子供たちはさー、旦那と血がつながってるじゃーん。」すると空かさず私の長女が言った。「血が繋がってるけど、ただ繋がってるだけだよ。自分以外はみんな他人だよ。自分以外は別の人間だから。」

後日長女は、その時の話についてこう言った。「ママが離婚するかしないかで、私もパパと離れたいと強く思っている時に、すごく悩んだよ。だって私あの人にタイプが似てるじゃん。でも、ただ似てるだけだなーって。似てても根本的なところが違えば、全く違うよね。でもその血の繋がりが、変なところで突然出てくるんじゃないかって少し怖いけど。」

なるほど、実はそんなに悩んで考えていたとは知らなかった。あっさりと割り切ることが出来たのかと思っていた。確かに長女は、父親に行動や反応のタイプが似ているが、しっかり自覚していたのだ。長女の話を聞いて、気が付いた。確かに似ていても、その特性の使い方で全く変わるなーと。私も両親それぞれに似ている部分を自覚すると、ズーンと重くなることもあった。でも最近それで落ち込まなくなったのは、似ている思考や行動を、解決する方向やアウトプットする方に向けているからなのだ。エネルギーの向けどころが違えば良い部分に変わることもある。しかし、変なところで突然出てくる血の繋がり、それは私も漠然と怖いなーと感じるところではある。でも逆に、そう自覚していれば、何かの時に対処できるかもしれない。

もう一つ思った。長女はつまり、自分が親に似ていることを言い訳にしない、とも言っているのだ。そして、私も他人であるということをもう一度自覚した。自分が親であることを振りかざしたり甘えたりせず、確かに彼女は娘だが同居人の感覚を持つようにしてきた。今後もそれを忘れまいと思った。

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