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生活習慣病学 呼吸器疾患

慢性閉塞性肺疾患(COPD)

タバコの煙などにより気流閉塞、進行性の労作時呼吸困難・慢性の咳嗽をきたす

実にCOPD患者の90%が喫煙者である
しかし喫煙者全体でCOPDを発症するのは2割程度であることから喫煙感受性を持つ人が発症しやすいと考えられている

病態

中枢気道:線毛消失、粘液腺肥大→咳、痰
末梢気道:閉塞性換気障害
肺胞壁破壊:拡散障害

診断

スパイロメトリーで1秒率70%未満
長期の喫煙歴がある

タイプ

気腫型:気腫性病変強い
非気腫型:末梢気道病変強い

症状

呼吸困難、慢性咳嗽、喘鳴、体重減少

呼気延長、ビア樽状胸郭、ばち指、チアノーゼ

滴状心、肺野透過性亢進

閉塞性換気障害

急性増悪すると息切れ、咳増加

治療

薬物療法:LAMA,LABA

非薬物療法:呼吸リハビリ
      酸素療法
      外科療法
      禁煙

合併症

喘息とのオーバーラップ(ACO)
間質性肺炎
肺がん

併存症

脂質異常症
高血圧
虚血性心疾患
骨粗鬆症
うつ病
認知症など

気管支喘息

慢性気道炎症から受動喫煙が寄与して過敏性亢進

そこからさらにタバコが増悪因子となることで気管支喘息発生

間質性肺病変

間質性肺異常陰影
気腫合併肺繊維症
剥離性間質性肺炎
など

自然気胸

男性ではなんと発症頻度22倍

肺がん

気道上皮が徐々に変性していくことで最終的にがん化する

喫煙量が多いほど危険度は上がる
扁平上皮癌で5~10倍

睡眠時無呼吸症候群

上気道の閉塞が進むことで閉塞型リスクが上昇

他に高血圧、糖尿病、脂質異常症などの疾患もリスク因子でCOPDと併存しやすいので悪化しやすい

その他

呼吸器感染症
Good-Pasture症候群
過敏性肺炎
術後呼吸器合併症

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