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臨床診断学 小児の発熱
体温
核心部:恒温動物の生態内部の組織の温度
環境温度にかかわらず一定
外層部:環境との熱の交換に関わる皮膚、粘膜表面及び体表面下組織の温度
環境温度に影響される
各心温は測定できないので体温測定時は腋窩、口腔、直腸、耳といった体内温を扱う
平熱:6か月まで・・・37.5度
6か月~3歳・・・37.2度
3歳~11歳・・・36.7度
発熱
外因性発熱物質(菌由来の毒素、抗原、腫瘍など)により内因性発熱物質(インターロイキンなど)が産生
脳に作用し体温調節中枢が刺激される
これにより血管や汗腺などに作用し発熱が起きる
発熱することで病原体の増殖抑制
白血球機能促進
免疫応答促進
といった効果がある
小児の発熱
新生児:38.0度
乳児:37.5度
幼児・学童:37.0度
以上を発熱とする
特に乳幼児期は重症細菌性感染症の頻度高く、鑑別重要
①新生児期
感染症、脱水、頭蓋内出血が原因になりやすい
細菌感染症:敗血症、細菌性髄膜炎
ウイルス感染症:単純ヘルペス、エンテロ、サイトメガロウイルス
②1~3か月
重症細菌性感染症を念頭に置く
不機嫌や哺乳力低下などの非特異的症状が多く鑑別難しい
③3か月~2歳
細菌性髄膜炎、菌血症、尿路感染症、骨髄炎など
ウイルス感染症:RSウイルス、エンテロ、インフルエンザウイルス
潜在性菌血症:重篤な局所感染症を続発する
熱型分類
弛張熱:日内変動1度以上だが37度を下回らない
持続熱:日内変動1度以内
周期性発熱:無症状の期間を挟む
間欠熱:日内変動1度以上で37度を下回るタイミングがある
不明熱
外来で3週間以上、入院で1週間評価後も原因不明の発熱
感染症が5割程度 他に膠原病や悪性腫瘍など
解熱剤
基本的にアセトアミノフェンとイブプロフェンを用いる
原則6か月未満の小児には使用しない
注意が必要なもの(特にインフルエンザに対しての使用時)
アスピリン:Reye症候群・・・急性脳症と脂肪浸潤
ジクロフェナクナトリウム・メフェナム酸:急性脳症
熱性けいれん
通常6か月~5歳に起きる発熱に伴う発作
再発率24.2~40.4パーセント
予防としてジアゼパム投与可能
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