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臨床診断学 眼科関連

代表的問診内容

複視の自覚有→後天性疾患
     無→先天性疾患

感冒、下痢の症状→ウイルス感染

朝軽快、夜増悪→重症筋無力症

糖尿病、高血圧→虚血性動眼、外転神経麻痺
甲状腺機能亢進→甲状腺眼症

代表的視診所見

代償性頭位:斜視により傾いた視界を補正する形で頭が傾く

上方注視不全→重症筋無力症

眼裂開大→甲状腺眼症

検査

①眼球運動:対面で患者の眼前50cmに指標を置きゆっくりと動かす
→写真で記録したものを9方向眼位と呼ぶ

②瞳孔検査:眼に光をあてて対光反射を確認し、神経伝導路の障害を調べる

③スイングフラッシュライトテスト:片眼性視神経障害の検出

④マーカスガン瞳孔:陽性であれば視神経機能障害

⑤細隙灯顕微鏡:スリット光で眼球を観察

⑥眼底検査:直像鏡、倒像鏡、フルオロセイン蛍光液による造影などを用いる

眼球運動障害の種類

①核上性障害:中脳~脳幹の障害

垂直注視麻痺・・・Parinaud症候群
水平注視麻痺
核間眼筋麻痺
など

②核性、核下性障害:脳幹~神経の障害

動眼神経麻痺:脳動脈瘤などによる圧迫で突発的に起きる
外転神経麻痺:糖尿病などの基礎疾患があると40代以上に片眼性
など

③筋原性:外眼筋自体の障害

甲状腺眼症:上転、外転が障害 また眼瞼にも異常(Graefe徴候)

④機械的障害:眼窩の骨折などの二次的障害

眼窩骨折:自覚のある複視、上転障害

⑤神経筋接合部障害:神経と外眼筋の接合部障害

重症筋無力症:アセチルコリン受容体への抗体が攻撃する
テンシロンテスト、アイスパックテストなどで検査

眼瞼下垂の種類

①神経原性

動眼神経麻痺
ホルネル症候群:片眼性縮瞳、眼裂狭小、眼瞼下垂

②筋性

重症筋無力症

③腱膜性

退縮など

④機械的

皮膚弛緩症
浮腫
など

網膜疾患

裂孔原性網膜剥離:網膜に生じた裂孔から硝子体が網膜下に貯留
飛蚊症→進行性視野欠損 と症状が変化する

加齢黄斑変性:50代以上男性好発
視力低下、中心暗点

網膜中心動脈閉塞症:Cherry-red spot が特徴
急激な視力低下

網膜中心静脈閉塞症:火炎状眼底

網膜色素変性症:網膜血管の狭細化

糖尿病網膜症


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