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エアロスミス、50(+1)周年

半世紀前の1974年から75年にかけて、米国ケンタッキー州に留学した。

先日、その留学記を投稿した。↓↓↓

この記事にも書いたが、留学中、レナード・スキナード(Lynyrd Skynyrd)のコンサートに行った。

レナードスキナードは、1964年フロリダで結成されたロックバンドだ。
「フリー・バード」(Free Bird)、「スウィート・ホーム・アラバマ」(Sweet Home Alabama)、「シンプル・マン」(Simple Man)など数々のヒット曲を世に送り、わたしがコンサートに行った1975年は、ちょうど10周年を越え、人気の絶頂期だった。

ところが、1977年10月、コンサートツアー中に飛行機が墜落事故を起こし、メンバー数名が死亡、バンドは解散した。のち、1987年に再結成している。

わたしは、事故の2年前、オリジナルのフルメンバーのコンサートを観たことになる。

それだけでも好運なことだが、それに加えて、なんとコンサートの前座が、
エアロスミス(Aerosmith)だった。

エアロスミスは、1973年、ボストンでデビューした。「ドリーム・オン」(Dream On)、「ウォーク・ディス・ウェイ」(Walk This Way)、「スウィート・エモーション」(Sweet Emotion)、「アイ・ドント・ミス・ア・シング」(I Don't Miss a Thing)など、次々にヒットを飛ばし、アメリカの音楽界を席巻した。これまでに、グラミー賞を4回受賞し、「ロックの殿堂」入りしている。

いまでこそロック界の大御所だが、1975年はまだ誕生して間もない新進気鋭のバンドだったので、前座での登場だった。

エアロスミスは、正に「彗星の如く」という形容がピッタリのように、突如ロック界に現れ、瞬く間にスターダムにのし上がった。

まだ高校生で、音楽にも詳しくないわたしだったが、それでも「このバンドはフツーじゃない」という強烈なオーラを感じた。

演奏自体も凄かったが、アリーナでの観衆のノリも凄かった。

前座のエアロスミスが演奏を終えると、トリのレナード・スキナードの登場を待たずに会場を去る人がたくさんいたのには驚いた。

この記事を書くに当たってネットサーチをしていたら、なんと1975年のコンサートの動画を見つけた。

スティーヴン・タイラーの独特のボイス、腰のくねらせ方、マイクスタンドの振り回し方、ローリング・ストーンズに似て非なる音楽性、すべてわたしの脳裏に鮮明に残っている記憶そのままだ。

この動画を見ていると、70年代のケンタッキーにタイムスリップしたような気分になる。

1975年ライブ(@Michigan)


エアロスミスのメンバーはみな日本好きなことでも知られていて、これまで何度も日本ツアーを挙行している。

2002年ライブ(@東京ドーム)

Tracklist:
1 - Back in the saddle 0:02
2 - Love in an elevator 5:55
3 - Just push play 12:25
4 - Jaded 17:20
5 - Mama kin 21:37
6 - Pink 26:40
7 - Girls of summer 31:15
8 - Stop missin' around 35:12
9 - Dream on 40:17
10 - Draw the line 45:40
11 - I don't want to miss a thing 52:03
12 - Cryin' 56:22
13 - Walk this way 1:01:30
14 - Sweet emotion 1:05:34
15 - Theme from Spiderman 1:13:40
16 - What it takes 1:17:15
17 - Livin' on the edge 1:22:35
18 - Train kept a rollin' (with B'z) 1:28:40


今年は、エアロスミスの結成から 50(+1)周年だ。

もともと去年は50周年を記念して大規模なツアー「PEACE OUT」を計画していた。近年、スティーヴン・タイラーが酒と薬の依存症で入院したり声帯を傷めたりして往年のパフォーマンスが難しくなってきたため、これが最後のツアーと銘打っていた。

ところが、スティーブンの声帯の回復状況が思わしくなく、ツアーは今年の秋に延期された。2024年9月から25年2月まで、アメリカ全土40都市を巡演する予定であった。

しかし、残念なことに、先日、8月3日、スティーブンの声帯損傷に回復の見込みがないという理由で、今後のツアーを全面的に停止することが発表された。

約半世紀の長きにわたって音楽界を揺さぶり続けた希代のロックバンドが、ついに事実上の幕を下ろした。


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