親指を隠せ

イギリスの風習に、魔女に出会ったら親指を隠す、というのがあるそうだ。
日本にもありますね、霊柩車を見たら親指を隠すってやつ。今もやってるのかな。

ちいさいころから変な癖みたいなものがある。
すごく感動したり切ない話を読んだりしたとき、決まって親指の付け根がぎゅう、となるのだ。
説明が難しいが痺れるような、切ないような、親指をぎゅうっと握らないと居ても立っても居られないような「ぎゅう」なのだ。

だからなんとなくイギリスでも日本でも、同じように感情を動かされた人が「ぎゅう」となるから、親指を隠すように握り込んだのが発端なんじゃないかと思っていた。が、どうやら違うらしい。そりゃそうだ。

日本のは「親指から魂を抜かれるから」
イギリスは「悪しきものは親指が感知するから」
理由もそれぞれ違う。
けど、どちらもやることは同じ「親指を握り込み隠す」。
不思議ですよねえ。


全然違う場所で同じような風習が観測される、って
なんだかロマンを感じて良いですね。
ってここまで書いて、昔離れたところに住む知り合いが通話中何故かこちらの天気をやたら気にして、窓の外を見て確認してくれとか言い出して、立って外を見るのが面倒だった私が「空はつながってるから見なくても大丈夫!」とか適当な返しをしたらものすごく気に入られてしまいストーカー化したのを思い出して不快になったので、今日はここまでにします。何だこの締め。

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