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しあわせは、凪


今夜もお茶にて涼をとる。

見た目にも涼やかな
「碧潭飄雪」という名の茉莉花茶です。

ジャスミンが上品に香り
茶葉の旨みも負けていません。
後味はほのかに柑橘のようで
自分の中を風が吹き抜けるようです。

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「しあわせは、凪」と
教えてもらったことがあります。

ついつい濃い味、刺激的な出来事に
惹かれてしまうかもしれないけれど

自分の真ん中、肚の奥底は
いつでも、凪のように静まり返って

そんな,ゼロ地点に
いつでも、どこでも、誰といても
戻れるよう

日常が実践の場です。

ゆっくりと大きく息を吐き出したら
頭にある意識を、ゆっくりゆっくりおろしてゆく。

そのまま、呼吸を大きくゆっくりと続けながら

自分自身の五感を頼りに
頭のてっぺんから、目の奥、喉の奥
首の後ろ側や、背中の方の溜まったものも
一緒に下へ下へとおろしてゆく。

胸のあたりがざらりとしても
またあとで、と告げて留まらずに

腸のあたりが温かく感じてきたなら
おなかの奥の奥の、その奥まで
ゆっくり沈むように…。

足先まで流れたエネルギーが
身体の中を呼吸とともに循環してゆく…

おなかの奥の奥は、自分の還るところ。
本当の自分の在るところ。

ここは、いつも凪。
だから、どんなにぐちゃぐちゃで
しょうもない私だったとしても
自分でいられるのは、とてもしあわせ。

この感覚
お茶を淹れる時に
ときたま感じる。

静かな、陰の部分。
そこにぜんぶある。


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