【アメリカ採用面接準備を徹底解説】①求人情報を読みこむ編
こんにちは!アメリカの栞・かんなです。
海外やアメリカでの就職・転職活動って本当に大変ですよね。特にTech業界は、パンデミックが明けてからというものの、いまだにレイオフは続いています。そのため経験豊富なSeniorやManagerポジションにいた方も、Juniorなどのポジションに応募しているため、特に新卒から卒業してから数年目の社会人の方の就職・転職活動は現在、競争率が激しく、困難な状況だと思います。
100通、200通、1000通応募して、仕事が一つ見つけられるかの状況のアメリカの今。アメリカでの仕事探しは、もはやデーティング(恋愛)。
企業が求める理想像と自分の経歴と自分のキャリア像が、いかにマッチングできるかという点が重要になってきます。
そんな競争率の激しいジョブマーケットの中で仕事を獲得するために大事なのは、
①企業がほしい人材像を理解して、
②自分の経歴・履歴書・アピールポイントをカスタマイズ
していくことだと思います。
そのためには、気になる求人を見つけたときに、しっかりとジョブディスクリプション(求人内容)を読みこんでいくことが大事になってきます。仕事の内容を理解するだけではなく、求人を読むことで、その後のレジュメ作成や面接をする際のアピールすべきポイントを見つける手助けになるからです。
今回は、アメリカ採用面接準備の徹底解説第一弾として、ジョブディスクリプションの読み方について解説していこうと思います〜!
ジョブディスクリプション(求人)を読みこむ
アメリカの求人では主に、About Us(会社概要)、Key Responsibilities (職務内容・責任領域)、Requirements(応募要項)、Benefits & Compensation(待遇・労働環境)について記載されていると思います。
例として、LinkedInからAmazonのEmail Marketing Managerの仕事内容を見ていましょう。:
Description (仕事概要)
まず、Description では仕事概要についてを大まかにまとめられています。
ざっくりと翻訳しました。
ここで押さえておきたいポイントは、Amazonの企業ビジョンであるカスタマー・アブセッション(顧客を中心に考えること)とデータ・ドリブンな(データに基づいた判断ができる)Eメール専門のマーケターを探しているという点です。
さらに読んでいきます。
大企業Amazon、独自の用語がやけに多い😅(正直、ちょっとしんどい)
こういった独自の専門用語がある場合は、調べておくことをお勧めします。ちなみに、ここでのSMEはSubject Matter Expert(特定の分野について専門知識を持つ人。この場合、Eメールマーケティングについてのエキスパート)を指すと思われます。ちなみに、Bar Raiser は「バーをあげる人」=「レベルをあげる人」という意味で、企業をリードできるような人材を指す用語のようですね。詳しくはこちらの東洋経済の記事をどうぞ:
ここでのポイントは、なぜこの役職が必要なのかという会社のバックグラウンドと、どんなチームとコラボレーションして働くのかを理解すること。
ここから読むだけでわかる通り、Amazonが求める人材像はかなり具体的で、求めれれるレベルがかなり高いことがわかると思います。
Key Responsibilities (責任概要)
やっと、Key Responsibilities(職務内容)にきました!😂
Descriptionでは、職種、会社、そして部署の概要が大まかに説明されていました。
基本アメリカはご存知の通り実力主義なので、特に転職する際は、このKey Responsibilities(責任概要)の内容と一致した実績や経験、スキルがあるということが重要視されます。自身の経歴と一致するところがあるかどうかも確認しながら読んでいくことをお勧めします。
ここから、少しだけ引用しますね。ここを読むと、企業がその役職に対して、どのような活躍を求めているのかが、かなり細かく記載されています。
ここで注目すべきは、すべての項目がAction Verb(Manage, Launch, Execute, Drive, Align, Build, Work with, Create, Analyze, Optimize)から始まっているところ。Action Verbは日本語で言うと、動作動詞といい、自身の実績について書いた文章の内容に強い主体性を持たせてくれます。このAction Verbは、レジュメを作る際に積極的に使用していくことで、自身の活躍を印象深くアピールすることができます。
さらに詳しく知りたい方は、こちらのリンクを参考にして下さい。
https://jp.indeed.com/career-advice/resumes-cover-letters/action-verbs-to-make-your-resume-stand-out
このように、求人を読みながら、企業が役職についてどんな言い回しを使っているのかにも注目すると、後々のレジュメ作成や面接での答えを作成する際に積極的に利用することができます。また、責任概要を読みながら、自身の経歴と責任概要のどのような部分がマッチしているのかを探し、自身のアピールポイントを探していくこともポイントです。
Key Requirements (応募要項)
Key Requirementでは、仕事に応募する際に必要になってくるスキルや経験が記載されています。以下のようにBasic Qualifications(必須スキル)とPreferred Qualifications(なくても良いが、あった方が良いスキル)の項目に分けて記載されていることも多いです。
上の写真のBasic Qualificationから、いくつかの項目を引用します。
まず一つ目。
これは、個人的な意見ですが、実際、ビジネスやマーケティング関連の求人で"Bachelors Required"が記載されている場合、理系でない限り、ビジネス関連の専攻であることは必須ではないと思います。ビジネス関連の専攻だと尚よし、ぐらいだと思うので、ここは軽く飛ばしてオッケー。学歴よりも、今までの職歴の方が圧倒的に重要です。
さらに、この求人を見ると、5年もしくはそれ以上のFull-Timeでマーケティング関連の仕事の経験が必須なようですね。
また、このロールでは、Technical Skill(実技的なスキル)が重要視されていることもわかります。例えば、ここで記載されているのは、HTMLやXMLといったコーディングの経験と、BrazeやFigmaそしてAdobeといったソフトウェアの経験です。
特に、Proven Experience といったキーワードを見た際は、この後にレジュメや面接対策をする際に、数値化できる実績を考えると良いです。項目にある「5+ years of proven experience working with Braze and Email Developers」の例で言うと、「I’ve worked with Email Developer team of 10 people for over 3 years 」など、「どんな人と」「何人のチームで」「どのくらいの期間」働いたのかを数値化していきましょう。
他にも、「ユーザー数(X)をメルマガが届く時間をデータに基づき最適化すること(Z)でY%増やした。」という風に、"Accomplished X by Y% by Z"ということができれば、実績を具体的に表すことができ効果的です。
また、テック業界でよく見かけるTechnical & Soft Skillsの一つとして、「Analytical」があります。Analyticalというのは分析力です。データを使って、情報を整理し、分析し、結果を出すという経験が重要視されます。こちらも数値化できる実績があると、さらに良いです。
Benefits & Compensation (待遇と労働環境)
ラストです!最後は、待遇と労働環境.
待遇でやっぱり気になるのは、お給料ですよね。ちなみにですが、アメリカは、州の労働法により、募集する役職の賃金の程度(pay scale, salary range)を求人情報に掲載するよう定めれている州があります。現在、賃金の程度を記載するよう定められている州は、Mary Land、Colorado、Conneticut、Nevada、Rhode Island、Washington、California、New Yorkです。(注: カリフォルニア州やワシントン州では、賃金の程度の掲載は、企業の雇用人数が15人以上である場合が対象であり、ケースによっては賃金の程度が記載されていないこともあります。)
このAmazonのEメールマーケターの役職に関しては、年棒$87,000から$179,000とあり、かなり幅があります。基本的に、どこの地域(地価・物価が高い、安い)に住んでいるかと会社が位置しているか、そして個々の経験差によって、給与は大きく変動します。
この他にも、キャッシュでもらえる給与とは別に、Equity (資本や株)やSign-On Bonus(入社支度金)などもCompensationのパッケージの一部として含まれることも。
また、待遇と労働環境で重要となってくるのは、勤務形態、勤務時間、有給の日数、Sick Leave(病気休暇)やParental Leave(育児休暇)の有無、そして福利厚生(健康保険、生命保険や年金制度)などです。この健康保険や年金制度など、意外と見過ごせないのでしっかりチェックしましょう。
余談ですが、個人で健康保険に入ると、余裕で月$300かかったりします。結構な出費なので、会社がカバーしてくれると尚良しですよね。
さいごに
長くなりましたが、【アメリカ採用面接準備を徹底解説】①求人情報を読み込む編、どうでしたか?結構情報量が多くて、うまくまとまってないかもしれませんが…少しでも、誰かのお役に立てたら嬉しいです!
それでは、また!
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