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【デザインのひきだし51】表紙にKANMAKIの箔が採用されました!

この度、『デザインのひきだし51』表紙に、KANMAKIの箔を採用していただきました!

きっかけは2023年11月14日に行われた、『デザインのひきだし』編集部様による「本づくりの匠たち」の記事の取材でした。
お話をしている中で津田編集長がKANMAKI製の箔に興味を持ってくださり、その結果、今回『デザインのひきだし51』の表紙に採用していただくことになりました!
KANMAKIにとっては、憧れていた『デザインのひきだし』に、しかも表紙として採用していただく日がくるなんて夢のようです。

そして、数ある箔の中から選ばれたのが、「BF GOLD #7」「LIT PEARL WHITE-A」の2種類の箔です。


「BF GOLD #7」ってどんな箔?

実は、紙をベースにしている箔はめずらしいんです!

「BF GOLD #7」のベースとなるのは、一般的なフィルムではなく、“グラシン紙”と呼ばれる、紙風船の素材に用いたり中華まんに敷かれるあの薄い紙です。
その紙に真鍮の粉と樹脂を混ぜてつくった特製のインクをコーティングしてできています。
そして、真鍮粉を使用しているため、落ち着いた色味でビンテージ感のあるゴールドを表現できるのです。
箔押しした後の表面を見てみると、真鍮の“粒感”がはっきりとわかり、光の当たり具合や傾け方によって輝きが変わることも魅力の一つです。

煌びやかなゴールドというより、控えめながらも存在感のある優しいゴールド
ナチュラルな白色の紙に箔押しするとよりビンテージ感が表現されます!
箔の抜け殻はこのような感じです


「LIT PEARL WHITE-A」ってどんな箔?

画像だと伝わりにくいかもしれませんが、パール箔なんです!

「LIT PEARL WHITE-A」は、パールの粉を使用しており金属粉とはまた違った輝き方をする箔です。
「BF GOLD #7」同様に粒感があり、光の当たり具合や傾け方によって細かいパールの粒子が新雪のように輝きます。

黒い紙に箔押しすると綺麗な白色がキラキラと輝きます。
白い紙に箔押しするとよりパール感が際立ちます!
箔押しをした後はこのような形になります


メタリック箔との違い

普段よく目にするお菓子のパッケージや本の表紙に使われている箔の多くが”メタリック箔”という種類の箔です。

メタリック箔とは・・・

「一般にアルミなどの光沢金属の真空蒸着層を含むホットスタンプ箔で、金属の光沢を呈する。アルミの色はそのままシルバー色と呼ばれている。また、アルミ蒸着の直前の層を透明黄色の着色をすれば、ゴールド色が表現出来る。メタリックブルー、ピンクなど各種が用意されている。

紙用としては、チョコレートなどの食品外箱、ウイスキーやワイン、日本酒などのラベル、化粧品の外箱など、プラスチック用としては化粧品容器(リップスティック、マスカラ、コンパクトなど)に広く使われている」

wikipediaより
左がメタリック箔のゴールド、右が「BF GOLD #7」
箔押しをすると画像のように煌びやかに輝きます

とてもきれいで目を惹きますね・・・!
目に見える違いとして、メタリック箔は面全体が輝いているため、蛍光灯などの光の下で見ると、より一層キラキラと輝きます。
一方で「BF GOLD #7」「LIT PEARL WHITE-A」は、それぞれ金属とパールの粉を使用しているため箔の表面に粒感があり、粒の凹凸に光が反射するため光の当たり方や傾き方で色に影があるように見えたりと、輝き方が変わります。
箔押しした後にきれいにキラッと輝く角度を見つけた瞬間は、驚きと喜びがこみ上げます。

2つの箔が生まれた経緯

今回表紙に採用いただいた「BF GOLD #7」「LIT PEARL WHITE-A」を今、KANMAKIとして世の中に送り出そうとした背景には、環境への意識の高まり、それに伴ってデザインに求められる価値の変化があります。

例えば、パッケージの素材もプラスチックから紙に移行するものが増え、そして紙の素材も真っ白というよりは、少し生成りのようなナチュラルな色味が選ばれる傾向にあります。
・従来のメタリック箔の“ギラギラ”感とは異なった表現が必要
・環境配慮の視点に立ち、なおかつデザインの選択肢を広げる

そんな視点からこの2つの箔の提案にたどり着きました。

「BF GOLD #7」は、今から約70年前のKANMAKI黎明期を支えた、当時繊維メーカーの生地原反の両端のロゴ(耳マーク)用の箔として生まれた“ブロッキングホイル”が源流の箔です。
この箔は、私たちのレジェンド的な箔のレシピや製法を再構築して作られた“古くて新しい”箔と言えます。
当時のまま真鍮粉とグラシン紙の組み合わせは残し、独特の金属表現を再現しました。
紙のテクスチャーも重要なポイントですが、それ以上に大切なのは、現在ではほぼすべての転写箔のベースにプラスチックフィルムが使用されている中で、あえて今、紙ベースの箔を世に出す意味。
70年以上の歴史を有するKANMAKIだからこそできる「温故知新」。
それを活かし、意匠的な価値だけでなく、ユーザーやデザイナーに選ばれる箔に育てていきたいと思っています。

そして、「LIT PEARL WHITE-A」は、KANMAKIが満を持してご提案する最新作で、開発のテーマは“上品かつやさしい光沢”です。
金属とは異なる輝きを求めた結果、パール顔料を使用することにしました。濃度が濃すぎたりすると、輝度が落ちたり、後印刷ができなくなったりといった様々な試行錯誤を経て、完成することができました。

転写で色表現が可能でありながら、他の印刷と比べて環境負荷が低い顔料箔。にもかかわらず、これまで箔の世界では地味な存在でした。
しかし、この「BF GOLD #7」「LIT PEARL WHITE-A」をきっかけに顔料箔の魅力に気づいていただき、これからの時代のデザイン表現に“顔料箔の居場所”をつくりたいと考えています。

最後に

「BF GOLD #7」と「LIT PEARL WHITE-A」は、金属やパールの粒子を使用していることから厚みや物質感を表現することができ、さらに見る角度によって輝き方が変わります。

『デザインのひきだし51』の表紙加工でお世話になった、コスモテック社の前田さんからは『特に金色箔は「シルク印刷のような 活版のような」その中間に位置するような独特の金色の表現のように感じた』とおっしゃっていただきました。

表現に携わるより多くの方に、この2つの箔を使っていただければ大変嬉しく思います。
そして、そこから素敵な作品が生まれることを楽しみにしております!
ぜひ、この箔をあなたの素敵な表現に使ってみてください。

気になった方、使ってみたいと思われた方はこちらよりお問合せください。

キャンペーンのお知らせ ※キャンペーンは終了しております

そして、現在『デザインのひきだし』の表紙に使用された「箔の”抜け殻”プレゼント」キャンペーンを実施しております。
2月15日(木)~2月29日(木)24:00までの期間中に、『デザインのひきだし51』の表紙写真を#デザインのひきだし51 をつけて投稿していただいた方の中から抽選で100名様に、「BF GOLD #7」と「LIT PEARL WHITE-A」の箔の”抜け殻”を2面ずつプレゼントいたします!

詳細については、『デザインのひきだし』津田編集長のX
@tsudajunkoの投稿をご覧ください。

ぜひこの機会に、普段目にすることのない貴重な”箔の抜け殻”を手に入れてくださいね

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