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韓国で20万人が共感!「人生の大切な価値を教えてくれる」と大反響『アンニョン、大切な人。』

特典でポストカードがもらえる!
韓国本フェア開催中

 秋の気配もいよいよ濃くなってきた今日このごろ。秋といえば読書ですよね。現在、「沼ること必至! 韓国文学好き編集者が選んだ“推し本”フェア」を開催中の当社。当社&他社さんのおすすめ本を5冊ずつ選書して、POP付きで展開中です。フェアで当社の対象書籍を購入いただくと、1冊につき1枚、特典としてポストカードがついてきます(*ポストカードは選べません)。

ポストカード_紹介画像

 ちなみに当社のフェア本5冊は…

『世界の古典と賢者の知恵に学ぶ 言葉の力』


『花を見るように君を見る』


『愛だけが残る』


『本当に大切な君だから』


『アンニョン、大切な人。』

 自己啓発書、詩集、エッセイと幅広いジャンルを選書しました。すでに韓国文学にハマっている人も、読んでみたいな~と思いつつ放置していた人も、この機会にいかがですか? 日本文学とはひと味違った魅力に出合うかもしれません。

Twitterではフェア対象書籍のプレゼントキャンペーンも!

 フェア開催を記念して、かんき出版の韓国書籍チームのアカウントでは、対象書籍が抽選で当たるプレゼントキャンペーンを実施中です。本記事では、プレゼントキャンペーン中『アンニョン、大切な人。』の「はじめに 日本の読者のみなさんへ」を公開します。ぜひ読んでみてください。 

はじめに 日本の読者のみなさんへ

 人は生きていると誰でも傷つきます。ときには特別なことがなくても、一人で傷ついたりします。その傷の理由を探ってみると、結局、すべて人と関連があるということに気づかされます。人から直接傷つけられなくても、孤独を感じたり、自分だけ取り残されたような気分になることもあります。すべて、わたしたちが人と関わりながら生きていくせいでしょう。
 幼いころ、わたしもよくそんな気持ちになりました。ひとりきりだという気持ちに浸ったりもして。そのたびにわたしは日本の文化にたくさん助けられてきました。とくに日本文学と日本映画は、わたしの心を温めてくれました。そのすべての作品に特別な「ぬくもり」があり、温かい「視線」がありましたが、なによりもわたしを感動させたのは、その中に人の「香り」が強くしみ込んでいることです。一人、部屋の中でそういう作品に触れるだけで、誰かとこの時代を共に生きているという気がしました。そんな理由から、日本にいらっしゃるみなさんにわたしの本をお届けできるということは、特別な意味をもっています。

 これまで習慣のように文を書いてきました。本を出版するという目的よりも、複雑な感情を落ち着かせるために文章を書くことが多かったです。ただ、わたしと同じような悩みを経験している人々に、少しの慰めを伝えることができたらと願いながら、自分なりの真心を込めようと努めました。そうするうちに、いつの間にか一冊の本の分量が溜まっていました。この本はそうして完成したのです。
 そして不思議なことに、これらすべての話にも、やっぱり人がしみ渡っていました。いつだったか深く考えてみたことがあります。わたしはなぜ、こんなにも人について語ろうとするのか。どんな理由で人の話を書くのか。その理由について考えてみると、ひとつの事実に気づきました。それは人と共に生きていきながら、ときには傷ついて、逃げたい瞬間があっても、結局は「人」こそが自分を生かしてくれる存在だからです。そのときわたしは、幼いころから親しんできたすべての物語に、あれほど温かい気持ちになった理由がわかりました。

 たまには人が嫌になることもあります。ひたすら一人でいたい気さえします。それならどこか誰もいないところに住んでみようか。探してみればどこかにそんなところがあるかもしれません。でも結局、行動には移しませんでした。そんな場所に住んだら何か月も堪えることができないとわかっているからです。人と一緒に暮らすのは大変なことですが、誰もいないよりはいいに決まっています。人のせいで寂しさを感じて、自分の人生がつらい理由がすべて人によるものだという事実がとても悲しくもありますが、そんな瞬間に誰よりも大きな癒やしを与えてくれるのもまた「人」です。ひとりぼっちに思えるとき、誰かが口にする温かいひと言。取り残されたように感じるとき、誰かが差し伸べる温かい手ひとつが、もっと強く生きられるようにしてくれるのです。

 だからわたしは今日も、すべての事実を受け入れてまわりを見渡します。離れたいと思うときもあれば、ずっとそばにいたいと思わせるときもある存在。隅っこに押しやりたいけど、限りなく近づきたい存在。ときにはわたしを痛みの中に押し込めたりもするけど、生きる理由を与えてくれることもある、そんな存在。
 そんな存在をいちばん温かいまなざしで眺める練習をします。この本にはわたしのそういう過程が盛り込まれています。自分自身や他人に関する、人についての話です。人間関係に疲れたみなさんにもわたしが感じた「香り」が、少しでも伝わったらうれしいです。

 なかなかうまくなりませんが、日本語を少しずつ学んでいます。いつか日本に何年か住んでみたいと思っています。大切な縁に出会うかもしれません。そうしたら、もうひとつの人生をプレゼントしてもらったような気がするでしょう。大切な人たちと大切な時間を重ねていくことこそ、わたしたちが生きていく本当の理由なのですから。
 韓国では、出会いも別れも同じ言葉で挨拶をします。出会いの挨拶も「アンニョン(こんにちは)」で、別れの挨拶も「アンニョン(さようなら)」です。新しい縁に出会ったときも、大切な縁に別れを告げるときも、変わらない気持ちを込めて挨拶をします。そう、この本のタイトルのように。みなさんにもこの本が、そういう意味をもって心に刻まれますように。

 こんな形ですが、お礼を伝えられてうれしいです。
 いつか直接ご挨拶できるその日を待ちながら……。

 この本を手に取った大切な人たちへ。
                              韓国にて
                         チョン・ハンギョン

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