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”作り手の思いを押しつけたような商品は売れないよ”~商品を作って売るという基本ビジネスについて~

こんにちは。KANKIKUこと環境のきく子です。わたしは、SDGsの環境に特化した「日本社会がエコフレンドリーになる」優れた商品やサービスの事業者様お手伝いを専門にしています。
ビジネスというのは、「良い商品」があって「良い営業(提案)」ができてその先に買ってくださるお客様(個人消費者なり企業)がいる、というのが基本構造なのですが、その部分で言う、「良い営業」の部分を担うのが私の仕事です。
そして、そのことについて開業してこの2年間、改めて色々あったなぁ、と。
今日は、KANKIKUを立ち上げてからのエピソードのひとつをご紹介したいと思います。

国産の有機、自然栽培のお米、大豆を使った新ブランド味噌の販路開拓の仕事をさせていただいた頃のこと。
都内の自然食品や店主さん自ら日本全国の美味しいものを選りすぐったセレクトショップにお味噌のサンプルとリーフレットを持参して営業に行っていました。お味噌となると、どのお店の方も関心があるようで、とても快く対応してくださったのが有難かったのですが、すでにたくさん商品がありますし、味噌もすでにこだわって仕入れられているのでなかなか決まらないのは当たり前の話。

わたしは、期間限定の契約だったので開拓できそうなお店に出来る限りたくさん紹介にあがる、というところまでしかできなかったのですが、吉祥寺で、なんとも親身で熱心な店主に出会いました。店主が太鼓判を押すレストランにOEMで作ってもらっている瓶入りトマトソースや、イチオシの国産コンビーフ、かつおぶし、ドレッシング、などなどたくさんの日本の美味しいものを集めたお店で店主さんがひとつひとつ商品のことを説明してくれる、丁寧すぎるほど熱い店です。
平日のお客さんのあまりいない時間帯に伺うと、商品づくりと販売の極意なるものを熱く語ってくださったことがありました。

その時に言われたのがタイトルにある
「作り手の思いを押しつけたような商品は売れないよ」という言葉。
日本全国、作り手が「こんなこだわりで、こんな良いモノをつくりました」っていう商品がたくさんある。けれど、それって、実際に消費者のニーズに合ったものなのか?ということを見てみると、そうでないものも多いんだよ、って。

味噌の場合は・・・30年前と今じゃ、生活様式とか時間の流れとか、変わってきている。忙しい現代人が求める味噌ってなんだろう、ってことか考えて商品作らないと売れないよね、という感じのことをおっしゃった。

そうだよな・・・味噌の仕事が終わってからも、色んな国産商品の推進をして、私自身がポップアップショップに出店して商品を仕入れ販売することもあるけれど、時々この言葉を思い出す。

色んな商品が世の中にあふれるほどにある今の世の中。

ある会社経営者は
「日本の地方の加工食品の8割は赤字なんですよ」とも言ってた。
ある事業者さんは
「新商品とかモノを作るのは、やろうと思えば簡単にできるんです。けれど、実際に作ったものを売っていくのは大変です」
と言っていた。

こだわってこだわって、頑張って時間をかけて良い製品を生み出し
これだけこだわったモノだから、売れるに決まっていると思っても
現実は甘くない。

そしてこんなにこだわって想いが詰まった商品だからといっても
消費者は値段を見て「うわ、高いっ。これじゃ買わないな」と思ったら
買わないし「こんなものにそんな値段付けるってなんなんだろう?」と
思われたらその商品の価値は伝わらない。
かといって、逆に安売りしてしまう事業者さんもいて、「商売する気は
あるのか?」と思われて、結局継続的に経営ができないことも・・・

商品を作って、それを買う、お金が巡り巡る。それには、
作り手の思いを押し付けた、と思われてしまう商品
(値付けまでされた状態)があるのだとしたら、
それはお客様との関係、作ったその先が見えていないことにもなる。

作り手の思いだけじゃなくて、お客さんになってくれる
みんなはどんなモノなら喜ぶかな?という
”相手を思う””相手のことを想像する”っていうのは、
やっぱり自分の目で、社会に出て色んなものや事を見て触れて
感じて養っていくものだと思うのです。

日本の社会が”エコ&フレンドリー”になったらいいな、そんな思いを
共有しながら、企業様と消費者の橋渡しができれば嬉しいです。





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