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好きな文字で一句 feat.ふるさと

のこころ形づくるよ雪と雲


本年最初のnoteは、ふるさとの山をヘッダー画像にすると決めていました。
キタヤマと呼んでいましたが、こうして見ると、小高い丘と呼んだほうがぴったりの風情です。子どもの足でも10分程で登れる山で、神社側から登るとアスファルトの道がゆるくカーブしながら頂上まで続き、住宅地側から登ると途中から土の階段に変わって頂上へと繋がります。
写真は住宅地側から撮影したもので、見た目よりあんがい奥行きがある頂上から神社のある方を眺めると、”小京都”と呼ばれる古い町並みが横方向に広がります。この町並みについては、いつか機会があるときに紹介できればいいなと思っています。

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そんな観光地でもあるわたしの故郷は、真冬は氷点下十何度まで下がる日もある、寒さ厳しいところです。
小学校、中学校と、冬には行事の一環としてスキーに行く日があり、子どもの頃はスキーウエアを着て外で遊ぶのが楽しみでした。
姉や妹、幼なじみの数人と、積もったばかりの新雪の上を歩いて足跡で何かを描いたり、ふかふかな雪にパタンとたおれてみたり、雪に座って小さな椅子を作ったり……。かまくらや雪だるまとはちょっと違う雪遊びでしたが、雪の上であお向けになって見上げた空の様子をはっきりと覚えています。
その後、学校で習った「雪」という漢字は、わたしにとって別格な文字。
アンデルセンの『雪の女王』を筆頭に、昔ばなしでは『傘地蔵』と『雪女』が大好きで、雪割草や雪柳、待雪草など雪がつく花の名前に憧れました。

「雲」については大人になってから急に好きになりました。
それも、ある日突然のことで、職場の階段の踊り場にあった小窓から見た雲の美しさに驚いたのが始まりです。
健康のため階段派のわたしは、ふだんは踊り場で立ち止まることはありませんでしたが、お盆も過ぎたある日の昼休み、踊り場の小窓近くで携帯電話を使用したのです。このとき目にした浮雲の美しさといったら……。今でもその情景を思い出せます。
と、なかなかのエピソードですが、これではふるさととは全く関係のない話になってしまうため、雪の上に寝転んで見上げたときには気づかなかった雲の美しさにやっと気づいたという一連の流れにこじつける次第です。

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「俳句初心者なのだから、まずは基本」と、肩ひじを張ってしまうわたしですが、今回は少し羽目をはずした一句となりました。
そして「雪」と「雲」のほかにもう一つ。
一度取り入れたかった「」の字にも挑戦できて満足です。
それでも、これも性分なのでしょう。次回からは基本に戻りたいと思う自分がいます。

【末尾に】
撮りためていた「雪」と「雲」の写真からお気に入りを選んでみました。
雪景色は全て電車の窓からの撮影で、1枚以外モノクロ写真に見えますが、それこそ目にしたたままの色合いで、まるで墨絵のようだと感激しながら、ドア付近にてこっそり撮影したものです。

こちらは思い出深い雪景色です。
どちらも電車内からの撮影です。

左は名古屋から金沢へ引っ越し当日の朝、
米原を過ぎたあたりでパチリ。
右は故郷から金沢へ向かう電車の中でパチリ。
思い入れのある風景です。

お読みくださり、ありがとうございました。


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