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## 飲食店開業のリアル:夢から現実へ、そしてその先



### はじめに
飲食店の開業って、一度は考えたことがある人も多いんじゃないでしょうか。おしゃれなカフェやこだわりのラーメン屋さん、自分のアイデアで勝負したいと思うのは自然なことです。でも、現実はそんなに甘くないんです。銀行員として多くの開業相談を受ける中で、飲食店開業のリアルについてお話しします。

### なぜ飲食店の開業が多いのか?
まず、なぜこんなにも飲食店の開業が多いのか。簡単に言えば、始めやすいからです。資格が必要なく、比較的少ない資金でもスタートできるので、多くの人が挑戦します。また、「食」は人間の基本的な欲求なので、需要が安定していることも魅力の一つです。

さらに、最近ではフランチャイズが充実していて、開業時のサポートも手厚いので、初めての人でもハードルが低く感じられるんです。でも、そのハードルの低さが逆に競争を激化させているという側面もあります。

### 廃業の壁
開業は多いけど、その分廃業も多いのが現実。競争が激しくて、思うようにお客さんが集まらなかったり、資金計画が甘かったり、立地がイマイチだったり…。原因は色々ありますが、どれも経営にとって致命的になり得ます。

特に、資金計画がしっかりしていないと、開業してすぐに資金ショートなんてことも珍しくありません。だからこそ、銀行員としては「ちゃんと計画立ててね」と言いたくなるんですが、これがまた難しいんですよね。

### 事業計画の現実チェック
事業計画を立てるとき、まずは「どれくらい稼ぎたいか」からスタートします。そして、そこから固定費を逆算して、必要な粗利を計算します。原価率を設定して、必要な売上を出して、最後に「1日あたりどれくらい売らなきゃいけないか」を見積もるわけです。

この時点で、「こんなに売上が必要なの?」とびっくりする人が大半。考えていたメニューで、これだけの売上を上げるには何個売らなきゃいけないんだ…って現実を突きつけられて、計画に詰まっちゃうんですよね。

### 銀行としてどうサポートするか
こんな現実があるので、銀行としては、開業者に現実的な計画を持ってもらうことが大事です。でも、多くの人は保証協会や政策公庫の支援に頼らざるを得ないのが現状です。プロパー融資(保証なしの融資)はリスクが高すぎて、正直難しいことが多いですからね。

だからこそ、保証協会や政策公庫としっかり連携して、開業者が安心してスタートできるようにサポートすることが求められます。

### まとめ
飲食店の開業は魅力的だけど、現実もちゃんと見ておかないと厳しい世界です。銀行としては、皆さんがしっかりした計画を立てて、現実的なスタートを切れるように全力でサポートします。この記事が、これから開業を考えている方々の参考になれば嬉しいです。

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