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アナログ時計は習熟コストが高いクソUI

すみません、タイトルは釣りです。 使うために慣れが必要なUIは「基本的には」よくないとされるけど、その慣れるためのコストを慣れた後の使いやすさというメリットが上回るならクソとは言えないと個人的には思っており、アナログ時計はその条件を満たすとも考えています。 ちゃんとそう思ってはいるというのを一旦ここに示しておきつつ、以降の文ではそういうものを一切無視して暴論を展開していこうと思います。なので、読者の皆様も一旦ここに書いてあることは全部忘れた上でお付き合いください。 アナロ

    • 小便器はソフトウェアである

      はじめに普段からあまり役に立たない内容を書いているこのnoteではあるが、今回の記事はいつもに輪をかけてたわごとである。 というのも、普段は調べた内容や実験した結果が記事のメインを占めているが、今回のものにはそれがない。僕がふと考えたことについてただ書き連ねるだけの内容になっている。 つまり、完全に時間を無駄にする可能性がいつもの記事に比してもかなり高い。(というかたぶん100パーセント無駄になる。) もしもこれを読んでくださる方がいるのであれば、それをご理解の上よろしくお願

      • よみがえれ、ベースボールシャツ文学

        読者の中に、かつて僕と同じく平成の球児だった人がいればもしかしたらこのタイトルでピンと来たかもしれない。 断っておくと、当時実際にこんな名前で呼ばれていたわけではない。でも、ああいうものをまとめて何て呼ぶかを考えるとき、これが一番適切な呼び方のような気がする。 ここでいうベースボールシャツというのは、男女問わずに着る人がいる、野球のユニフォームを模したようなファッションアイテムのことではない。 野球少年や球児たちがアンダーシャツの上に着る練習着のことだ。チームによっては

        • 「例のダウンローダー」の生態系をシミュレートする

          今から、架空のサイトの話をする。 ある動画サイトがあり、そこには毎日大量の動画が投稿される。そして、その動画のダウンロードリンクを直接取得できるツールのようなサイトがあるとする。 さらにこのダウンローダーサイトは、単にダウンロードできるだけではなく、利用者がどんな動画をダウンロードしているか、という情報をサーバに記録している。そして、「ある一定の期間にそれぞれの動画が何回ダウンロードされたか」というデータからランキングを作成し、サイトのトップページにそのランキングを掲載し

        アナログ時計は習熟コストが高いクソUI

          工藤公康ゲームをはじめよう

          くどう→きみやす→ナハナハ 「ケヴィン・ベーコンゲーム」というものを聞いたことがあるだろうか。 あるいは「エルデシュ数」という概念でもいい。 前者は非常に多くの作品に出演していることで知られる俳優ケヴィン・ベーコンの共演者を辿っていき、ある人物に至るまでの最短経路を探す遊びである。 また後者は、非常に多作で知られる数学者ポール・エルデシュと、論文の共著者で同じことをしていった結果のその経路で経由する人数のことだ。 具体的に言えば、ケヴィン・ベーコンとある映画で共演した俳

          工藤公康ゲームをはじめよう

          野球はなぜ「Baseball」なのか?

          先日、こんな記事を書いた。 現代の野球にいたるまでの野球型のスポーツの系譜について触れ、ルールの変遷から野球というスポーツの原型とそこからの発展の過程について想像した内容だった。もしもこっちの記事をまだ未読の方がいれば、今回よりも先にこちらを読んでもらえると幸いだ。 この記事の最後に、野球のルールの変遷を辿っていく上でのこぼれ話として取り上げていたのが、 という3つだ。 今回は前回の続きのような形で、この3つの話について取り上げていきたい……のだが、前の2つについては

          野球はなぜ「Baseball」なのか?

          野球のルールはどこを起点にどう構築されていったか?

          先日、こんなツイートを目にした。 これは確かに、すごく納得できる疑問だ。 僕は野球を12年ほど競技としてやっていたが、全く知識がない人にルールをスムーズに教えられる気はしない。 「投手vs打者」「走者vs野手陣」といった感じでゲームが二段構えになっている点、ぱっと見「この時は走っていい」「この間はダメ」という細かい規制がたくさんある点など、他の競技と比べてややこしいポイントは枚挙に暇がない。 僕も現役時代はこのあまりに複雑なルールを体系的に考えようなどと思ったことはな

          野球のルールはどこを起点にどう構築されていったか?

          動画・生放送文化が「初見」という言葉の用法に与えた影響について推測する

          「初見」という言葉がある。 読んで字のごとく「初めて見る」が核となる意味で①、人を初めて見るのであれば②の意味、楽譜を初めて見るところから拡張すれば③の意味になる、ということが自然に理解できる。 この言葉、現代では非常に日常的な用語で、特に、インターネット上での動画や生配信の文脈上で目にすることが多い。 その配信者の配信を初めて見る新規の視聴者が「初見です」とコメントしてそれに配信者が「初見さんいらっしゃい」と返す、というような流れはごくありふれた光景だし、何らかのゲーム

          動画・生放送文化が「初見」という言葉の用法に与えた影響について推測する