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#04_眼鏡のプロが惚れ込んだ、「職人」という宝。
1990年代の後半に差しかかると、眼鏡業界を取り巻く状況は大きく変わろうとしていました。
バブル経済崩壊の余波が業界にも押し寄せ、これまでライセンスビジネスで大きな利益を得ていた商社やメーカーは苦境に立たされ、生産状況もコストの安い中国での生産が急増し、鯖江を拠点とする下請け工場や職人たちも徐々に仕事を奪われていきました。
産地に重い暗雲が立ち込め始めたある日、先細る仕事に廃業を覚悟した一人の職
#02_はじまりは最後列から。金子眼鏡の誕生。
福井県鯖江市。人口7万人に満たない小さな街ですが、ここで生産される眼鏡フレームの生産量は全国生産のおよそ9割、世界3大生産地の1つとされ今日に至ります。
明治後期、農家にとって農閑期となる冬場を生き延びるための副業として始まった鯖江の眼鏡づくり。
戦後の復興と高度経済成長期のはじまりを契機に、家内工業規模の小さな町工場が増え始め、のちに鯖江市の経済を支える基幹産業となるまでの礎が築かれました。
金