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【06ブルズ】井阪功大~自分を見直し続けていく~

月間防御率0.69

4月、開幕2戦目のマウンドにあがった。6回途中まで1失点で今季の06ブルズの初勝利をもたらした。
その後も安定したピッチングを見せ、4月は13イニングを投げてわずか1失点。

昨年も途中離脱はあったものの、先発ローテーションの一角として防御率2.93とまずまずの数字を残していた。
しかしすでにここまでキャリアハイの3勝を挙げ、投球回数のペースは去年を上回っている。5月12日の巨人との交流戦には登板機会こそなかったが、選抜メンバーにも選ばれた。

選抜ユニフォームを着用した井阪

この好調の裏には何があるのか。井阪本人に聞いてみた。

日々していることを出す

「発言したことに責任を持つようになりました」
今季、井阪は投手陣をまとめる「投手キャプテン」に就任した。
昨年より前からブルズに在籍する投手は井阪を含め3人。経験を伝える立場であるとともに、結果を求められる。そこで自分を見直すようになった。

「本当に細かいところですが、靴下やパンツなど、着用するものから見直しました。グラブも投げるのに合うかどうかというところもあり、内野手用のものを使うようになりました」

使っているグラブは内野手用。そのほうが体に合い、動きやすいのだとか

道具以外にも貪欲な姿勢を見せている。昨年11月に開催したリーグトライアウトの前に行われた練習では、就任直後の藤井秀悟GM補佐兼投手コーチから指導を真っ先に受けるなど、技術面での向上も図っている。

藤井コーチの指導を受ける井阪

「自分には速いボールもすごく曲がる変化球もないので、今はたまたまが続いている感じです」と井阪は謙遜するが、さらに続ける。

「当たり前の標準を上げていきたいです。自分と相手を分析しながら1アウトずつ取っていくことをしていきたいです。日々きっちりしていることを試合の中で出していきたいです。」

練習でやっていることを完璧に試合の中で出すのはそんなに簡単ではない。日々考えながら自分をどう出していくかを考えているように見えた。
5月2日の試合も、初回こそ制球が乱れ四球を出し失点したものの、あとはしっかり修正し、打たせて取っていった。
考えながら投げる真骨頂の投球だった。

NPB相手に感じたこと

「雰囲気を感じることができてよかったです」
巨人との交流戦後、井阪はそう感想を伝えてくれた。
「試合を見ていて打者へのカウントの取り方、追い込み方が僕らとは違うなと思いました。無駄な四球を出さなかったり、先頭打者をいかに出さなかったりと……まだ技術の向上は必要かなと思います」

今回の経験・感じたことををチームに持って帰って、チームの向上に一役買っていきたいと言う。

「今のところ自分自身の結果はいいけれど、変な気負いや勘違いをしないように投げていきたいと思います」

投手陣を引っ張る立場として、1試合1試合の経験を大事にしていく。

何かポーズを、とリクエストしたら、勝ち投手のようになった井阪

(文・写真 SAZZY)

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