プレーンヨーグルトが食べたいっ!
今から25年ぐらい前のこと。
私はイギリス留学を目標に、語学の勉強をしていた。しかし、あるきっかけで、留学先はお隣の国へ変更~!
「まぁ~いっか?!」
なんせあの時は「日本脱出作戦」を考えていたので、ぶっちゃけ、行き先はどこでも良かった。
そして、その3年後ぐらいに、旦那と結婚することになる。まぁ~人生なんて、そんなもんでしょう(笑)
東京近郊で生まれ育った私にとって、こちらのご両親との同居生活はとても楽しかった。さっぱりしたお義母さんと、やさしいお義父さんが私を大切にしてくれた。一応、旦那も。(☜ 混ぜとかないとね?!)
田んぼのド真ん中にある家は、ちょっとしたモノを買おうとしても、20分ぐらい歩いて小さな町に行かなければならない。
あの時、買い物の行き帰り道は、私のオン・ステージだった!なんせ、大声で歌いまくることが可能な、無人状態だったからだ~♪(まぁ~カエルくんは、いましたが。)
当時、この国にあったヨーグルトの種類といえば、イチゴやモモや、イチゴやモモや・・
それも、これはどう見ても「ジャムじゃん!」という、甘~~いイチゴやモモしかなかった。
「あぁ~~甘くない、真っ白なプレーンヨーグルトが食べたいな~~!」
ヨーグルト好きにとって、生活に中にプレーンヨーグルトがないなんて、ありえなかった。
あの時は、車で1時間ほど行ったところにあるデパートにもなかったので、生産もしてなかったのだと思う。(今はちゃんとあります。)
「無理かな、日本に戻った時に食べるしかないかな・・。」
と、諦めていた時!!
ある小さな町の「茶坊(タバン)」という、ちょっと薄暗い、昔のコーヒー・ショップに友人と入った時だった。
メニューを見ると「コーヒー類」と書いてある所には、「マキシム」「ゴールド・ブレンド」「マックス・ウェル」と、書いてあるではないか?!(「ブレンド」「キリマンジャロ」「モカ」などでは、決してない。)
えっ、これらインスタントコーヒーの違いって、あるもの~?!
う~ん、多少、あることはある・・・よね。
しかし、それよりも、もう少し下を見たら、なんと「ヨーグルト」とあるではないか~!!!
「いやいや~、こんな所に、愛しのプレーンヨーグルトが、あるわけないっしょ!でも、いいや。すべては経験だし。あったら、ラッキーだし・・・」
と、好奇心が発動し「怖いもの見たさ」で、「ヨーグルト」を頼んでみた。
どきどき、ワクワク。どきどき、ワクワク。
そして、ついに、そのモノが来た!!
そこにはなんと、白いお皿の上に、白いナプキンが一枚置いてあって・・・そのナプキンの上に「ヤクルト」が一つ、横にはストロー付きでやってきた~~~!!!
おぉ~~~、なんだこりゃ~~~!!!
そっ、そっ、そうだった・・・・
こちらでは「ヤクルト」のことを、「ヨーグルト」と言っていたのだった!
初めてこの国に「ヤクルト」を持ってきた人の、通訳の問題だったのか、聞いた人の耳が問題だったのか・・・なぜ「ヤクルト」が、「ヨーグルト」になってしまったのかは、知らない!
ただ目の前にあるのは、「ヤクルト」一本と、白いナプキン&ストロー。
しょうがない。
ヤクルトの緑の蓋に、そのストローを「ブスッ」と刺して、チューチュー吸うしかないではないか。
そして最後には、その白いナプキンで、口を拭くしかないだろう・・・
「多分、こういうのを『カルチャー・ショック』って、いうんだろうな。」
と、その単語の意味を、じっくり噛みしめた一日だった。
最後までお付き合い、ありがとうございました~m(__)m
拙い文章を読んで頂いて、ありがとうございました。 できればいつか、各国・各地域の地理を中心とした歴史をわかりやすく「絵本」に表現したい!と思ってます。皆さんのご支援は、絵本のステキな1ページとなるでしょう。ありがとうございます♡